森の中での出来事 3
今、この猫さん、帰れないってはっきり言いました?
「それ、どういう……」
「そのままの意味。あんたは、もう帰れないわ。はっきり言って、二度と」
「……なんて?」
意味がわかりません、そもそも理解できません。
さっきまで、普通に歩いてたじゃないですか。
そうですよ。さっきまで普通に歩いてたんですよ。
なら、この猫さんが嘘をついているんですよね。
当たり前です。だって帰れないなんてありえないですから。
「そんな嘘、面白くもなんともないので、早く本当のことを言ってください!」
「……残念だけど、本当だわ。そんな嘘、私がつくと思う?」
全然残念そうに言ってません!
ということは、本当に帰れない?
「言ってなかったけど、多分、あんたの家族、あんたのことをほとんど覚えてないわ。こんなところに来たんだから当然よね。あんた、あの家に帰りたくなかったんでしょ?」
また、突然の爆弾発言が来ました。
「家族が、私のことを覚えていない?こんなところ?しかも、なんで帰りづらかったことを知って……」
「あー、全部は答えられない。
(あいつに言ってもらうから。)
ただ、最後の質問には答えてあげる。」
「あんな時間にあそこを通るなんて、家出くらいしか考えられないじゃない。あと、あんたの顔。ものすっごくわかりやすいから。それだけ」
わかったらついてきなさい、と言って猫さんはまた歩き始めました。なんか、爆弾発言何回もされて頭パンク状態なのに、最後にすごく馬鹿にされた気がして、なんかいろいろ抜けてしまいました。悲しい。
それより!
わからないことだらけだし、帰れないのなら、おとなしくついて行ったほうが良さそうです。
悲しいのや辛いのは残っていますが、とりあえず進みましょう。なにかわかるかもしれません。
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私は知らなかったのです。
このあと、何が起こるのか。何を知ることになるのか。
どんな出会いがあるのか。




