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ふたりでの暮らしの中の出来事 4

「い………ぁい…………あい!」


その声で、目が覚めました。

あれ?私、なんでベッドで寝てるんでしょうか?

あと、隣りにいて、名前を呼んでいたのは………


「ジュンくん?」

「……っ、正気に戻ったか。良かった。」

「え?正気に戻る?って、どういうことですか?」


そういえば、私は倒れてしまったんでしたっけ。

あのあと、覚えていることがないのですが……。


まさか、変な寝言喋りまくってましたか!?

よく寝言うるさいって言われてたんですよね……。

もしそうだとしたら、すごく恥ずかしいです!

あと、寝顔見られたんですよね!?よだれとか出てなかったでしょうか。


「……いや、多分、お前が考えてることじゃないと思う。」

「へっ!?」

「顔に出まくりだぞ。寝言とかそういうんじゃない。」

「っ、………。」


言い当てられたのがびっくりでしたが、突然真剣な顔をしたジュンくんを見て、慌てて声を飲み込みました。


「お前、寝てる時に、魔法暴走させてた。」

「………え?」

「体の上に火、水、風、氷、光、とにかくいろんな魔法が粒子になって渦を巻いてて、お前はうなされてたんだよ。というか、うつろな目をして渦に手を向けてた。」

「…………へっ!?」

「正気に戻った時点で渦は消えたけど、無意識だったんだよな?なら、夢でなにかあったのかもしれない。」


ジュンくんが、今までで1番真剣な目をしています。

正直、夢で何かあったっていうのはおとぎ話や作り話みたいですが、ここでは本当のことなんでしょう。


「夢で何があったか、覚えてるか?」

「実は、夢すら見なかったんです。何も覚えてることがなくて……。」

「わかった。無理に聞いてもだめだよな。また、何かあったらすぐ言えよ。」

「あ、ありがとうございます。」


やっぱり優しいんですよね。

自分が無意識にそんなことをしていたなんて恐怖しかありませんが、ジュンくんがいるなら大丈夫、と思えてしまうから不思議です。まだ、数日しか過ごしていないのに。





○●○●○●○●





それから数日後。

私は、この家での生活にすっかり馴染んでいました。


あれからはびっくりするくらい平和で、これからもこんな感じで暮らしてもいいかなと思ってしまうくらいでした。

いや、家には帰りたい……ですけど。

何よりここは居心地がいいんですよね。


ジュンくんとも、少し仲良くなれたかもしれません。

挨拶はいつもしてくれるし、会話もまあまあできるんです。

そして、優しいんですよね。口調は少しきついかもですけど、色々気を使ってくれているんです。




そんなふうに気が抜けているときに限って、事件が起こる……ということを知らないまま。

私は、平和で穏やかな日々を満喫してしまっていたのでした。

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