ふたりでの暮らしの中の出来事 2
こここれは、相当やばいやつですね。
まさかここまで高く上がるなんて思わなかったし、何よりジュンくんに見つかってしまいました!
それで落ちていくなんて、まさに小説の(しかもあるあるの)展開じゃないですか!自分で自分が情けなくなります。
な、なんとか姿勢を整え……と思いましたが、むしろ力が入って無理でした。
これだと、地面まっしぐらですよ。死にます。
せめて頭だけは守らないとと思い、頭を抱えて落ちていったのですが。
「はぁ。大丈夫か!?」
「ジュ、ジュンくん!」
「元気そうだな。なら良かった。」
「あ、ありがとうございます………」
まさかのジュンくんが助けてくれました。
やっぱり、根は優しいんですかね?
というか、普通にほうき乗ってるし、この体勢って、お姫様抱っこというやつでは………!?
あと、フードが取れていて、初めてジュンくんの顔を見ました。
実はすごくかっこよかったんですね。もともとスタイルは抜群だったけど、更にかっこよく見えます!
対して私は、恥ずかしいのと申し訳ないので、複雑な顔になっていると思ったのですが。
ジュンくんは私の顔を見た途端、驚いた顔になりました。
「あ、あい、おまえ、なんで泣いて……。」
「え?泣いてませんよ?」
「顔触ってみろよ。確実に泣いてる。」
え?と思いながらも、頬を触ると、確かに濡れていました。無意識に泣いていたようです。しかも、まだどんどん涙が流れてきます。
「でも、怖いからじゃなくて、なんというか、その、えっと、」
「落ち着け。とにかく戻るぞ。長い間飛んでたらまずいことになるかもしれない。」
「は、はい………。」
うまく言えませんでしたが、また、懐かしい感じがしたんです。前よりも、ものすごく強く感じました。ジュンくんの顔を見たときでしょうか。
その反動で涙が出てしまったのかもしれません。
でも、マイナスの感情で涙が出たわけではなく。
今心の中を占めているのは、あたたかさでした。
◆◇◆◇◆◇◆◇
「全く報告なしか。本当に、どこに行ってしまったのかねぇ。」
とある部屋で、ひとりの男が窓の方を向いて立っていた。
部屋は書斎のようで、シンプルに机と椅子、左右に大きな本棚がある。
「失礼します!第二王子はいらっしゃいますか?」
「どうぞ、入ってください。」
「はい!」
執事だろうか、威勢のいい声の男が部屋に入ってきた。
「王子、ご報告がございます!」
「なんですか?」
男は王子の耳もとで何かをささやく。
すると、王子はにやりと微笑んだ。
そのあと、失礼します!と男は出ていった。
「ああ、今まで何をしていたんだい?俺は退屈で仕方なかったよ。やっと、やっと、お前たちにまた会えるんだね!」
王子は笑った。黒い笑みを浮かべて。
「今度は、もっと楽しめるよな?兄さん期待してるよ、」
「ジュード。」




