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ふたりでの暮らしの中の出来事 1

ふぅ、とりあえず自分の部屋は完璧に掃除できました……!


この部屋、不思議な造りでしたね。

タンスが見た目以上に広くて、窓も大きくて重そうなのにすごく軽くて、何より部屋の角がなかったのにはびっくりでした!掃除がすごくやりやすかったです。


このほうきも、自分に馴染んでいるというか、なんというか……不思議な感じです。

本当に、いつか正体はわかるんでしょうか?


あ、そういえば、この間読んだファンタジーかなにかの小説に、ほうきを持ったら動き出して空を飛んでいたっていう話がありましたね。

なぜ今思い出したのかわかりませんが、嫌な予感がするのは気のせいでしょうか?


今まさにほうきがぶるぶる震えだして…………震えだして?


と思った瞬間には、開けておいた窓から飛び出していて。

こんなベタな展開がありますかーーー!と思いながら、必死にほうきにしがみつき、またがったのでした。





●○●○●○●○





「ありがとさん!なんか今日は量が多くないか?」

「あー、しばらく動けなくなりそうだから、食料をためておこうと思ってさ。」

「そうか。お前も色々あるんだな。まあ、これからもうちを贔屓にしてくれよ!」

「ああ。ありがとな。じゃあ。」


食料のことをごまかしながら、店を出る。

あの店主はいい人だ。「これからも」ということは、遠回しに無事を祈ってくれている。

俺が街で唯一贔屓にしている店の1つだ。


ああやってごまかしてしまったが、あいがどれだけ食べるかまだわからない。朝ごはんしか食べてないしな。

どちらにせよ、また近いうちに世話になるだろう。無駄な心配をかけてしまったなと心の中で店主に謝っておく。


俺は森に入り、収納魔法で買ったものをしまう。ここから少し距離があるからな。ずっと持っていては俺も疲れる。


少し歩いたところで、信じられない光景を見た。

あいが、ほうきにまたがって飛んでいたのだ。しかも、すごく空高く。


「何やってんだ、あいつ………!」


グラグラしていて、今にも落ちそうで落ちないという絶妙の状況をキープしていた。

と思ったら、バッチリと目が合ってしまう。


あいは怒られると思ったのか、体に急に力を入れた。

もちろん、そのせいで落ちてくる。


「ほんと何やってんだよ………っ!あい!」


俺は急いでほうきを出し、あいを助けに向かったのだった。

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