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泉の女神

前回からだいぶ時間が空きましたが、第8話!

 砂漠をかけて、エルが見つけた。泉。

 その泉には女神が。

 

魔族との対戦でこの世界の半分近くが形を変えていた。森林が砂漠化したり、海洋面積も増えた。天変地異により古代の遺跡なども姿を表していた。

「はぁはぁはぁ。暑い。ケーナ。目的の場所はまだなのか?」

「もう少しだよ。エル。あと、十キロ位かな。さぁ、頑張って歩いて。」

「まだ、十キロもあるのかよ。もう。。無理!」

エルは砂の上に仰向けで倒れた。エルは、魔策を脱退し、今は、ケーナと共に砂漠のど真ん中にいる。

「ちょっと。エル。早くしないと日が暮れちゃうよ。夜になったら砂漠だって冷えるんだよ!?」

「分かってるけど、少しくらい休ませてくれてもいいだろ。」

「もう。少しだけだよ。十分したら出発してよ。」呆れた声のケーナの声が聞こえた。

「分かったよ。」

エルの返事から五分ほど静かな風の音しか、聞こえない。

「それにしてもさ、ここ。日本なんだよな。」

自分の周りに一面に拡がる果てのない砂漠様にエルは言葉を呑見込んだ。今から自分が向き合うであろう異種族の者の壮大なまでの力にエルは恐怖すら感じていた。

「さぁ、エル。十分経ったんじゃない。そろそろ行こうか。」ケーナからの十分アラームでエルは再び目的地まで歩き出した。

「ケーナ。聞くのを忘れていたんだけど。俺らが今、目指している場所ってなにがあるんだ。 」

今更ながらエルは目的地になにをしに行くのかをケーナから一切聞かされていなかった。

「あれ?言ってなかった?今、目指しているところは、オアシスだよ。」

「は?オアシス?」

エルは聞き間違えかと思った。

「オアシスってあれか?砂漠にある水とか木々が生えている場所か?」

「そうそう。なんだ。知っているじゃないか。今からそのオアシスにある泉に行くんだよ。そこには、水の女神がいるっていう話があるんだよ。その人に会いに行く。」

よかった。ちゃんとした目的があった。目的すらなく、水遊びに行くだけだったら殴っていたかも知れないとエルは心の中で思った。

「エル。今、私を疑ったね。君の思っていることは意思を通じて、私にも伝わることを忘れない様に。」

そうだった。思っている事は全て、ケーナに筒抜けだった。今度からは、気をつけないと。

「それより、その女神に会って、どうするんだよ。」

確かに疑問だ。それになぜ、オアシス。女神ってくらいならもっとまともなところにいる印象がある。

「それはついてからのお楽しみさ。」

ケーナはいつになく楽しそうな感じがしていた。

そんな話をしていると、目視出来る距離に何やら、木々が生い茂っている場所が見えた。

エルは暗い顔から少しだけ、笑みを浮かべ、「ケーナ、もしかして、あれがそうか?」

「うん。間違い無いね。あれが目指していたオアシスだよ。」ケーナも嬉しそうだ。

エルは、そう聞くやすぐに足を砂に取られながら走り出した。

そこからは速かった。すぐにオアシスに辿り着き、辺りをキョロキョロと見回すエル。

「あった!水だ。」

どうやらエルはものすごく喉が渇いていたらしい。ものすごい勢いで泉の水を飲む。

「はぁぁ。生き返った。この水、すごく美味いな。」

「それは、ここに女神がいるからさ。」

ケーナの声が聞こえた。

「ここがその泉なのか。それでどこにいるんだよ。」

エルは、水を得たおかげなのか、先ほどより、声に張りが戻っていた。

「まぁまぁ。慌てないでさ。エル。今から言うことを泉に向かって、復唱して。」

「ん?復唱すればいいんだな。分かった。」

「空閑の女神、天ノ橋架。ケーナは今ここに参った。姿をお見せになり、汝の願いの者を連れてきた。」

エルは、ケーナの言葉を一言一句間違わず復唱した。

すると、泉の中央付近から光柱が現れ、光の中から十二単衣の様な美しい衣服を身につけてた色白の人が現れた。腰には、刀らしきものを五本も携えていた。

その者は、静かに眼を開け、エルを見つめた。




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