動き出す歯車
*登場人物*
上山 翼 平凡な高校1年生。面倒臭い事が嫌い。
原 樹 翼の親友。友好的で優しいが、子供っぽい。
妖狐 突如翼の前に現れた翼と同い年位の美しい妖
狐。
◆ 1 ◆
あの時、何故俺は彼女に近付いたのだろうか。
彼女に会っていなければ…いや、今後悔しても遅いだろう。
ただ、1つだけ、あの時幸せな世界から少しづつ俺は離されていった。
◇◆◇
「…い、おい、聞いてんのか?翼」
「え、あ、うん、で何の話?」
「やっぱ聞いてないんじゃん、最近この街、出るらし
いぜ」
「何が?たぬき?うさぎ?ツチノコ?」
「全部違う。ってか最後の絶対有り得ないよな。あれ
だよ、ユーレイ」
「典型的過ぎてつまらん。なんかほかの話」
「まぁ確かにそうだけどちょっとは興味持てって」
「どうせガセネタだろ?そんなんに興味持つからお前
はいつまでもお子ちゃまなんだよ、樹」
「うるせぇなぁ!!」
「はははははっそんな怒んなよー」
あー…普通。the日常だ。特に何も無く平穏な楽しい日々。
これからもそんな日々を送る…はずだった。
それはその日の下校中。
俺の通学路にはこじんまりとした神社がある。赤い鳥居がそびえ立つ印象的な神社だ。
俺はいつものように神社を通り抜けようと思った。その時だった。
-リィィン…
神社の方から綺麗な音色の鈴の音がした。
俺は気になって神社の中を探してみた。
-リィィン…
さっきより大きな音が背後からした。俺はバッと後ろを振り向いた。
すると、境内の上に先程まで居なかった同じ年頃の女の子が座っていた。
いや、訂正しよう。
境内の上には
美しい妖狐が座っていた。
読んでくださりありがとうございます!!
初投稿でまだよく分かっておらず、長さも短いですが、(かなり)近いうちに続きを出します!!
是非次の作品も読んで下さい!!