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2話 テンプレその1 カミサマの存在について

あ、れ?


この空間を僕はよく知っている、気がする。しかし、ここがどこか具体的にはわからない。でも直前の記憶は残っていて、そのすぐ後でここにいるというのも理解できる


確か……自販機で飲み物を買おうとして、、それで


『刺されて………もしかして僕、死んじゃった?』


『死んでないんじゃなぁ、それが』


だれ!?突然声が!


と思っていると、トコトコと向こうから人影が歩いてくる。その人影は僕の目の前で立ち止まった。


『ワシはククリ。苦に繰りと書いて苦繰じゃ。カラカラカラッ!そう怯えるでない』


目の前にいる白髪赤眼の少女はカラカラと声に出して笑う。喋り方が妙に大人らしい。


『まぁほぼ死んだようなものか。じゃが、お主を生き返らせるのがワシの役目じゃ、カラカラッ。生き返りたいじゃろ?』


『そりゃ、まぁ。ていうかきみ誰、って聞くのはおかしいですかね?多分貴方の、ククリさんの方が年上…な気がする』


『ふむ、流石青海川の末裔。面白い事を言うの。そうじゃな、ワシはカミサマじゃ。結構偉い方のな』


『で、そのカミサマが、なんで僕を生き返らせるって………僕、本当に……死んだんですか?』



『カミであることを疑わぬのな』


『嘘、なんですか?』


『いや本当じゃよ、正真正銘のカミじゃ』


『じゃぁ疑いませんよ。なんとなく、本当になんとなくだけど、雰囲気でわかります』


『ふむ、そうか。ますます面白いの。ああ、確かにお主は死んだ。正式には今尚死にかけじゃが、このままでは病院に着くまでに死ぬ。まだ発見されておらんからな』


『なっ!!!そん……な……』


『やはり死は怖いかの?』


『…………そりゃ、まだ、生きたいです。でも

貴方が生き返らせるって最初に言ったから、少し安心して話してます』


『妙に安心しているのはそのせいか。まぁ良かろう。お主は必要(・・)じゃからな。条件も付けるが、生き返らせてやろう』


『あ、ありがとうございます…条件?』


『あまり気にするでない。こちらの都合の良い条件だが生き返ることに違いはない』


『なんかその言い方だと僕モグラとかに生き返りそうなんですけど…』


『阿呆か!ワシはちゃんと青海川来夢を生き返らせてやるわぃ』


『なら、よかった〜』


本当に安心した。違う生き物で人生やり直す自信などない。


『ではまぁ少し目を瞑るが良い、目を開けると次は病院のベッドにおるじゃろうから』


そうやって目を閉じると、何かフワフワした温かいものに包まれる感覚がした。そうして目を覚ました僕は確かに病院にいた。だがその僕は元の僕ではなく………




『あ、あ、れ………おん、なのこ?』


そこに居たのは超絶綺麗な顔の女の子だった。

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