11話 クラスのみんなは興味津々です
自己紹介の後、みんながみんなさらなる自己紹介を始めた。あのー、多分この時間は江南 新先生のありがたいお話の時間だと思うんですが…
『おーし、指示があるまで待機な…適当にクラスの親睦でも深めててくれ〜』
それでいいのか新任教師!!もっとやる気出して行こうよ
『では青海川来夢!最後の審判といこうかっ!ぬぐぅぅぅあぁあ!』
たまにというかオールウェイズで厨二病な五泉 汽笛のテンションは絶えない。ちっちゃくて前髪長めで個性的で、なんのキャラつくりなのかな?
『なんで高校始まってすぐ最後の審判なのさ……あーもう、長いから来夢って呼んでよ』
『うっ、うむ!承知した………その、ら、らいむ……』
か、可愛い!!この友達ができて嬉しいみたいなオーラが素直に出ちゃってるところが!普通にボサッた髪整えればさらに可愛いと思うのだが…
『やっべぇーっつかべーっ!達矢の筋肉ホントヤベェーー!なぁなぁ、東夜も触ってみーし』
『おう!敦も東夜も気の済むまで触っていいぞ!』
『その発言どうなんすかね…』
となりの男子3人は早速仲良くなってますね。でもみんなして入口前に立ってるから、阿賀吾郎が気まずそうですよ〜誰か気づいて〜
『ボクもいいかな?達矢くん!』
『おう、えーっと、そうだ!翠花!君もバトミントンやってるんだってな!運動系同士、仲良くしようぜ!』
『うん!あ、東夜くんも敦くんも宜しくね!』
『おっけ翠花!敦でいーよっ!よろ〜』
『俺も、東夜でいい……よろしくな、翠花』
ちょっと?男子視点で話が進みすぎですよ?早くも
→茶髪メガネピアスイケメンの越路 敦
→クール黒髪目が死んでるイケメンの出雲崎 東夜
→ムキムキバスボイスゴリラの川西 達矢
→可愛すぎる男の娘の小国 翠花
とかいう強烈な男子グループが出来上がって居てみていてなんだか面白い….
『ラーイムっ!!』ダキッ
『ふぇ?うわっっと!!ちょっ、苺ちゃん!?なんで抱きついてんの!?』
『いーじゃーん!うわぁい来夢のおっぱい柔らかー』
『ちょ!?何してんのやめっ!う、うぁっ!ひゃん!』
あ、やばっ、なんか変な声出た…自分でもこの声は…ちょっと……
『お、おい、聞いたか今の声………エロすぎて……可愛すぎて……もう死にそう』
『やっぱ話しかけようぜ、あそこの奴らもう話しかけているしさ』
『ばっか!あれはイケメンだからできんだろ?あーゆー子はイケメン以外お断りだろ』
『いや、来夢ちゃんはそうでないと信じてるぜ』
…………………ノーコメントで
『ちょっと苺ちゃん……苺ちゃんのせいで僕を見る男子の目が怖いんだけど…』
『苺ちゃんじゃなくて苺って呼んでっ!それに、来夢の可愛さは発信して行くべきよ?あー、もう好き好き好きぃ!』
『い、苺!?お、お胸が、あた、当たって……』
『女の子同士で何言ってるのよ〜来夢かーわいいっ♬』
『うう……あれ?そういえば山古志さんと、妙高さんは?』
うん、確かさっきまで苺と山古志林檎、妙高桜の3人で大騒ぎしていた気がするが……
『あー、、なんていうのかな………ちょっとめんどくさくなって……』
『?』
全然意味わからん…
『いいじゃんそんなことは〜!それよりっ、こーやって自然な反応してくれる来夢を愛でるほうが楽しいよっ♬』
『だぁぁぁぁあ!第何ラウンドまでやるのさ!いい加減暑〜い!!!!』
『む〜〜まだお尻触ってないのに…』
『触らせません…』
『けちっ!あ、そうだ、アタシ吉田 苺。宜しくね真知、汽笛!』
『うんっ!こっちこそ宜しくだよ〜』
ママはいつでも余裕そうだなぁ…
『ぁ、ぁにょ………こ、こここ、こちら…こそ、、よ、よよよよよよ、よろしく…お願ぃしましゅ………』
汽笛………キャラを保ってくれ……萎縮する気持ちはわからんでもないけど苺は多分とってもいい子だよ?ちょっと頭がアホそうなだけだよ?
『あたしも宜しく〜』
『あ、苺ちゃんっ!あたし○○〜宜しくね!』
『青海川さんも宜しくね!』
何人もの女子がまた入口付近にたまり始める。さっきまで入口付近にいた男子といえば、敦と達矢は意気投合し始めているし、東夜は翠花ちゃんの可愛さにたじたじのようだ(憶測)。憶測だが、あながち間違ってない気がする。
ちらりと目に入ってきた金色。本物の金髪。月潟アリアが席に座って本を読んでいる姿が目に映る。もしかして、ずっとああしてたの!?
『あー、アリアちゃん気になるの?』
苺が少し決まりが悪そうに言う。
『あの子、なんか複雑そうなんだ。ちょっと一緒に話しかけに行かない?アタシ可愛い女の子大好きだからお友達になりたいって言うのもあるんだけど、、その、』
『単純にほっとけない?』
『そう、それ。だからさ、一緒に行かない?』
…………気難しい女の子。あの子は見たところ、自分から仲良くなることを避けているようだった。どこか透明な壁を作ってこちらを見ている感覚。そう、冷たいガラスに阻まれる感覚。なんとなく気づく
彼女にはなんらかのトラウマがあるのではないか?
『そうだね……いこ…』
『お、青海川さん!!』
『ふぇ?』
『自分は三島っす!!宜しくっす!』
『俺は白山…その、なんだ、これから宜しくな』
う、だんだん面倒になってきた…
『うん宜しくね〜』
グイッ
ん!?うでが目の前に…
ドンッ!
『俺は分水 響也。君、可愛いね、来夢』
こ、これが、壁ドンというやつなの!?おお、確かにドキドキするな、不良に絡まれてる気分だ。今にも金取られそうでドキドキが止まらない。
話しかけてきた分水響也は、確かに金髪イケメンなのだが、ちょっと非常識すぎなくないか?
うぅ顔近い…
『キャァァア壁ドンよ〜!』
『やっぱ響也くんかっこいい!』
『このクラスはイケメン多くて眼福だわ〜』
『なんか美男美女でお似合いよね〜』
なんかそういう話してるとこっちが恥ずかしくなっちゃうじゃん!やめてよ口説かれる側としては迷惑千万だよ!誰だよ最初に壁ドンとか考えたやつ、逃げらんないし…
『あの、どいてほしいんだけど…』
『ふふっその上目遣い、本当に可愛い。ねぇ、ちょっとお話ししたいな……2人きりでさ』ボソッ
決まったぁぁぁぁあ!とでも思っているのか!?うぅ、でもなんかイケメンに口説かれているという状況もなかなか面白いね……やっぱ周りから見て僕って可愛く映ってたりするのかな?
『いや、ちょっと、今用があって………』
う、あれ?言葉がうまく紡げない。ちょっ、なんでドキってるのさ…え、嘘だよね?慣れてないってだけだよね?
『ちょっと!来夢嫌がってるじゃん!ほら響也離れてっ!』
『苺……じゃぁ2人とも俺と放課後お茶しようよ?折角また同じクラスなんだしさ』
なんでもいいけどまず腕を退けてほしいなぁ。痺れないのかな?
『ん?苺の知り合いなの?』
『あー、うん。中学の同級生で……まぁそんな感じ』
どんな感じなんだろ?
キーンコーン♬カーンコーン♬
あの有名な音が響く。これ実は全然平均律じゃないから聴いていて時々気持ち悪くさせられるのだ。音楽やってる人は時々なるらしい。
『おー、お前ら大体クラス仲深められたか〜?そんじゃぁ今日はもう下校だ。自転車通学を申請するやつはあとで進路指導室に。明日は課題テストあるから帰ってちゃんと勉強しろよー?』
『うえー課題テストとかまじー?』
『やっべぇー俺なんもやってねぇわぁ』
進学校における「俺なんもやってない」は何も信用できないのだよなぁ
先生の消えた教室からはすでに他の生徒が下校を始めているため、人がどんどん出て行く。そこには既に月潟アリアの姿はなかった。
かくして…僕と苺は、月潟アリアに話しかけるタイミングを失ってしまったのだった。




