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売られる・・・ 3

 落札された私は、クネクネとした長い廊下を歩かされ、突き当たりの部屋へ入れられた。

 そこは一言で言えば前世(?)の応接室のような部屋だった。


 部屋の中には、先客が二人いた。

 片方は椅子に座っているたぷたぷと肥えたお腹をした高級そうな毛皮を着た男性。

 片方はその男性の椅子の斜め後ろに立つローブを着たひょろっとした男性。

 そんな凸凹コンビが居た。


 その凸凹コンビの細い方が、部屋に入って来た私に向けて言った。


「そこに突っ立ってないで私の横に来なさい。」


 そう言われて私は細い方の横に並んだ。


 そのまましばらくすると、扉の外から何人かの足音が聞こえてきた。

 その足音は扉の前で止まると、今度は扉のノブがゆっくりと回り、扉がゆっくりと開き出した。

 扉を開けたちょっとだけゴツイ男は「こちらです。」と言って後ろにいる客人達を部屋の中へ入れた。

 扉を開けた男は開けた時のを逆再生したような動きで音ひとつたてずに扉を閉めた。


 客人達は凹凸コンビの太っている方が座っている席のテーブルを挟んだ反対側の席に座った。


 すると、どこから現れたのかメイド服を着た女性が 凹凸コンビの太っている方と二名の客人にお茶を出していた。そしてお茶を出し終わると女性はいつの間にか消えていた。

 私は驚き、困惑していたが、今起きた一瞬の出来事が幻覚や妄想ではないことを、テーブルに置かれた暖かそうなお茶が否定している。


 なんだ今のは・・・・・・









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