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父の日
今回は小林汐希様とのリレー小説「夢はひとりみるものじゃない」から小林汐希様に許可を得て書いています。
「夜勤お疲れさま」
「お先に失礼します」
急いで白衣から着替えて女子更衣室を出る。
明けの日はゆっくりと家事を始めるけれど、今日のよつ葉は予定ぎっしり。
お洗濯物を畳む流れで掃除機をかけ。仕事前に下拵えしておいた材料を使ってサラダを作って冷蔵庫に。浸けてあったお肉を唐揚げにしたところで、携帯と炊飯器が同時に鳴る。
「間に合ったぁ!」
テーブルの上にお花とお料理を並べた時にドアが開いた。
「ただいま」
「パパお帰りなさい」
「よつ葉、今日は明けだろ?」
よつ葉のエプロン姿にパパが驚く。
「うん、今日は特別な日だよ?」
「え?」
「いつもありがとう。パパ…」
「よつ葉…」
パパの腕の中で迎えられた、よつ葉の幸せな父の日でした。
小林汐希さまへ
いつもリレー小説の作品を使うことを快く許可してくださり本当にありがとうございます。




