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The Last Protector ー最後の保護者ー  作者: 霜月こよみ
第一章
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Episode3 靖国

今俺の生きるこの世界で一番重要なこと…それは、「ランク」だ。

ランクの高低は生死を分け、ランクが低ければ強い水獣体と戦う事も叶わない。

故に今の俺にとってはランクが絶対であり、ランクを上げるためにもあの水獣体を倒したのは大きかったと踏んでいる。


ーーー靖国。

これが今俺の生活している国、言わば俺の生きる世界だ。

俺の居住区は正確には『エリア1、靖国』。エリアとは、「西暦2742年から使われている、国番号を示すもの」と学校で習った。

そんな歴史の知識を駆使してふと浮かんだ疑問に答えを見つけ出す。

考えれば考えるほど、不思議な違和感を持たせるこの世界で俺の目的は果たせるのだろうか…?

俺は常に不安や疑問と共に生活をしていた。




俺には幼年期の記憶が全くない。残る最初の記憶は2、3年前からのもので、それ以前のことは全く覚えていない。

その記憶もぼんやりとしていて、強く残っているのは「強くなれ、そして生き残れ。お前に与えられた存在の意味を見つけるために」

という言葉だけだ。

この言葉の意味は分からないが、自分の幼年期に一体なにがあり、自分はどんな存在意義を与えられたのかには、当然興味がある。

今の俺は、ただひたすらに強くあろうとしていた。

強く…。もっと力を手にいれるんだ。

ぐっと集石を握りしめ、決意を固めている時だった。

「おーい、赤月ー…」

誰かに呼ばれ、後ろを振り向く。が、誰もいない。

誰に呼ばれたんだろう?

「おい!赤月!」

呼ぶ声は前方から聞こえていた。前を向く。

「うおっ!」

いきなり目の前に立っていたその人に驚く。

「なんだよ、(みやび)さんか…」

「なんだよって何よ」

「いや、驚いただけd…」

俺の言い逃れを阻止すべく雅は重ねて言う。

「私の方が年上なんだから敬いなさい」

冗談混じりに言うが、俺にはただの嫌味にしか聞こえない。

うわー、嫌なやつだー。

「…すみません」

年上って言っても1つしか違わないじゃん、

と思わないでもないがなにせ「年上(・・)」なのでしぶしぶ謝っておく。どちらにしろ援護部隊のオペレーターなので、ランク的には俺と変わらないはずだが、という思いもなかったことにする。

「ところで、中二病精神全開の赤月君は、一人で見事に鬼を撃退できたようね」

「はい…って、中二病精神全開って!おかしいだ…でしょう?!」

危ない危ない。うっかり認めることになるところだった。

「インカムから全部聞こえてたのよ…あなたに日本武術なんて使えるわけがないでしょ?いくら使用難度の低い日本武術といえど、ランク10はないと使いこなせないわ」


ペア始めてから初めての投稿なので作風が少し変わってると思いますが、なるべく元に合わせるようにしてますのでご了承ください…

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