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The Last Protector ー最後の保護者ー  作者: 霜月こよみ
第一章
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Episode2 中級水獣体2

俺は走り出すと同時にvarious swordの柄の部分にあるボタンをポチポチっと押す。

走り出す俺に気づいた『鬼』は戦闘態勢に入った。

「ガァルルル…」

鬼と呼ばれるだけあって容姿は鬼を思わせるのだが、鳴き声(?)はイメージとはかなり異なった。

その時不意に鬼が攻撃を仕掛けてきた。

俺は走るのを中断する。

ーーーっつ!

俺はマンションの塀に飛び移った。

…ドォオオン‼︎

いきなりなんちゅう攻撃だよっ!!

手に持った金棒が空中から鬼と一緒に飛んでくる…そして重い音と同時に俺の存在していた位置に着地。

こちらに向き、また素早い攻撃。

俺は攻撃を半回転しながら避ける。のち、後方へ飛んで距離を作る。

ーー今だ!

俺が中級水獣態に勝つためには一発目を鬼の弱点…『集石しゅうせき』に寸分の狂いなくMAXのパワーで叩き込むしかない。それを可能にするには、あれ《鬼》を上回るスピードが必要だ。そして俺には、そのスピードがある。そして、あれを壊す武器がある。

「うぉぉおおらっ!!」

ーー起動完了

その意味を表す剣のアイコンが視界の右上に現る。刹那、握っていた剣格から新たな剣身が伸びる。その剣身は刃が片方にしかなく少し反りが入っている。

右手に掛かっていた重さが倍以上になる。俺は剣を両手で持ち、また地を蹴った。

ここまで、鬼が最初の攻撃を仕掛けてから5秒間の出来事だ。

俺は加速する。

どんどんスピードを上げる。

鬼まであと少しという所まで迫ったとき、前へ前へとステップしていた進行を変え、前にジャンプした。体を捻り、足を上方へ向かわせながら鬼の攻撃を避け、金棒を持つ腕をぶった切る。

ーー着地。

そしてすぐに半回転しながら地を蹴る。

…鬼はまだこちらを向いてすらいない。

ーー隙が生まれた。いける…

「日本武術、一段…彩雲さいうん

剣刃だけが虹色に輝き、中心で輝く集石を目掛け地面と平行に弧を描くように鬼の体もろとも断ち切る。


鬼の体が霧散し、真っ二つに割れた集石に吸い込まれる。集石が地面に落ちカラン、カランと高い音を奏でた。

俺はドスンという音を立てて倒れた。

「た…倒した…」

やったあああああ!倒したぞ!と胸がいっぱいになる。倒したんだよな!?倒したぞ!と自問自答とかしてみる。

そこで不意に声を掛けられる。

「援護部隊のものだ。鬼はどうした?」

…は?あぁ、援護部隊か…

理解に時間がかかる。

「俺が…倒しました」

俺は立ち上がりながら言った。そして集石を拾って「ほらっ」と見せてやる。

「お前が…倒したのか?」

なんかちょい疑われてる?

「ま、まぁいい。では失礼する。」

「お疲れさんですー」

 援護部隊の奴らは納得いかなそうな顔で「ご苦労だった」と去っていった。

 …三人かぁ、そんな強く無かったのかな?

 援護の人数に少し不満を持ったが、そこは気にしなかった事にする。

「ランク上がるかな…?」






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