表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
鍾繇一族  作者: 涼風隼人


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

44/48

第44回 鍾会、蜀討伐の準備に着手する

 鍾会はまた出世する。

 

 鎮西将軍・都督関中諸軍事に任命され、蜀の討伐準備を命じられたのである。司馬昭が言う。

 

 「士季よ、私は自分が存命の間に、“魏国”の為にも、天下統一を成し遂げたいと思っている。そして、呉か蜀かと言えば、蜀を最初に滅ぼすことを考えた。故に、そなたを鎮西将軍に任命したのだが、どうか。」

 

 「はい、私も同じ考えでございます、蜀と呉であれば、まずは蜀を攻めるべきかと。諸葛亮亡き今、蜀を恐れる必要はありません。宦官の黄皓という者が政治を乱しており、今がまさに討つべき機会と存じます。」

 

 「そうか。蜀の事はお前に全て任せる、ということで大丈夫か。」

 

 「もちろんです。必ずや、ご期待に応えてみせます。」

 

 「うむ、頼もしい限りだ。まずは作戦を立案せよ。」

 

 鍾会は拝礼して、下がった。

 

 後日、今度は司馬昭に鍾毓が呼ばれた。

 

 「稚叔よ。お前の弟である士季には、今度は大きな仕事を与えたぞ。」

 

 「大きな仕事、でございますか。」

 

 「ああ。もう噂にはなっているだろう、隠す必要もあるまい。蜀の討伐だ。」

 

 「・・・。そのような大役、士季でつとまるか、どうか。」

 

 「心配することは無いだろう。私は士季に“王佐の才”があるとみているぞ。」

 

 「王佐の才・・・。かつての、荀彧様を例えたお言葉ですね・・・。」

 

 「そうだ。そこで稚叔、お前を呼んだのは他でもない。士季が蜀を滅亡させた後の事、を真剣に考えて欲しい。かつて、お前の父である鍾繇殿がやっていた仕事だ。」

 

 「父と同じ仕事・・・。」

 

 この言葉には、深い意味がある。

 

 鍾繇は、漢という国に仕えつつ、曹操に仕えた。

 

 そして、最終的に「曹魏」建国までの道筋を策定したのが、鍾繇である。同じことと言えば、「司馬昭の国造り」を手伝え、ということである。

 

 ここで鍾毓は敢えて、余計な言葉を挟むことなく、拝礼して退出した。

 

 司馬昭は、蜀を滅亡させた暁には「晋王」になることを望んでおり、それを実現するためには、鍾毓、鍾会兄弟の力が必要、と考えているのである。


 こうして鍾毓と鍾会の「文」と「武」に分かれた戦いは続くのである。  

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ