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囚われのデスゲーム4 

 誠志郎は闘技場の中に入るように指示され、中に入ると入り口の扉が閉まった。別に逃げるつもりなんてものは無いのだが、だからと言って閉じ込めない道理はないのだろう。


 闘技場の中には誠志郎が一人ポツンと立っていて、三百六十度観客席に覆われていて満員だった。

 観客の国民は歓声とともに誠志郎の受けるゲームを楽しみにしていた。


 一方、見世物になっている誠志郎は観客やどんな敵と対峙するのかよりもカナ・ウィリアムの安否を気にしていた。すると、闘技場内にディア女王の声が鳴り響いた。

 闘技場の観客席より少し高いところに設けられたスペースの椅子に腰掛け、マイクを手にしていた。その表情は何か余興を見るかのように愉快さを物語っていた。


「では、このゲームの第一ステージ。これから貴様には捕らえたカス衛兵と日が暮れるまで戦ってもらう。貴様が死ななければゲームは続行と見なす。つまり、貴様はここに入った時点で死ぬまで戦うしかない」

 ディア女王がそう告げると観客が盛り上がり始めた。でも、誠志郎はそれがどうしたと言わんばかりの表情で指の骨をパキパキと鳴らして準備をしていた。


「さあ!来いよ!」

 誠志郎が威勢の良い声を発すると正面のゲートが開き、二メートルほどの大柄な男が現れた。その手には長い剣を持っていて、素手の誠志郎にはいきなりのピンチとなった。


 ディア女王はふふふと不敵な笑みを浮かべ、マイクに自らの声を通した。

「敵が武器を持っているからって卑怯だとか言うなよ?」

 

 ディア女王がこれまでにこのゲームを始めたとき、多くの男は武器を持っている敵を卑怯だと訴えていた。客観的に見れば言葉の通り卑怯なのだが、元々このゲームに勝ち目なんて無い以上、卑怯だとかそんなことはどうだって良かったのだ。


 だが、誠志郎はそんな事を口走る事もなく、静かに敵を見つめていた。

 その様子にディア女王は不快感を覚えていた。


 ビー!と言うブザーが鳴り始め、この最悪なゲームの第一ステージが始まった。


 大柄の男が遅いながらにも誠志郎に向かって走り出し、無闇に剣を振り上げた。

 そして、誠志郎はその振り上げられた腕の肘をめがけて直線的な前蹴りを入れた。その蹴りは速く重く、大男の肘を弾き飛ばした。

「っんぐ…」


 大男の手から剣が落ちた。そして、肘を抑える大男の下がった顎に後ろ回し蹴りを打ち込み吹き飛んだ。

 その光景を観客含めディア女王も驚いていた。だが、それ以上に驚きを隠せなかったのは蹴った本人だった。

「航海の時に力の使い方が少し分かったと思ってたけど、ここまで違うのか」


 誠志郎は荒野での戦いの時には足場が悪い事もあり、打ち込むべき場所を外さぬように慎重になっていた。その為、持っている力の一寸足らずしか出せていなかった。

 力の込め方一つでここまで変わると思っていなかった誠志郎は、驚きつつも浮かれる事なく落ちた剣を手に取った。

 そして、剣先をディア女王に向けて言葉にした。


「おい!俺が死ななきゃ良いだけのゲームに卑怯なんてねぇよ。だから、俺が武器を奪うのも卑怯じゃねぇよな!?」

 誠志郎に煽られたディア女王の目が血走っていき、怒りをあらわにしていた。


 そして、気絶した大男が運ばれその入れ替わりに今度は飛び道具を持った者が現れブザーが鳴り始めた。

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