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静かな旅立ちと修行開始3

 誠志郎とユウの言い合いに折りが付いたのを見届けたカナは、ユウに自己紹介を始めた。

「それじゃあ、改めましてカナ・ウィリアムといいます。まあ知ってますよね」

「私はこの船の船長をしているユウ・ミリアンだ。君達のことは先日のニュースにもなっているから知っている。もっともカナ・ウィリアムは数年前から知っていたがな」

「じゃあ、俺の番だな。俺はセイシロウ、訳あって回復に長けた魔法使いを探している」

 誠志郎が自己紹介をすると、ユウはほほうと言い、まじまじと誠志郎を見つめていた。やがて、ふっと笑い出し呟いた。


()()だな!」

 その言葉に引っ掛かった誠志郎はゆうに尋ねてみることにした。

「この前も知人から悪魔の名前だとか言われたが、どう言う意味なんだ?」

「ふーん知らないんだ。カナも教えてあげれば良いのに」

 ユウがそう呟くと、カナは「セイシロウには関係ないから」と呟き下を向いた。その反応を見たユウは微かに口角を上げていた。


「まあ良いさ。気になるなら私が教えてやる。中へ行こう」

 誠志郎はその言葉をきいいた後に、船の上を見渡しユウに質問した。

「この船は何もないが大丈夫なのか?他の船員は?」

「あ?この下は全部荷物だ。船員はいつも私一人だ。つまらんこと気にしてないで早く入ってこい」

 そう言って、ユウはこの広い船の目の方にちょこんと建てられた小屋に入って行った。あたりにはこの小屋以外何もなく、良い意味で言うならばスッキリした船だった。


 誠志郎とカナは、小屋に入って行ったが未だ多少の警戒をしていた。何せ、ユウはナイフを投げつけてくるような行かれた人間だ。不意を突かれて死にましたじゃ話にならない。

 小屋の中には大きな机とキッチンにトイレ、お風呂場とかなりの設備ではあった。それと同時に操縦室でもあるようだった。

「出発まではまだ時間がかなりあるからな。ゆっくり話すとしよう。じゃないと、君らは私からの警戒を解かない。まあ、それでも良いがつかれるだろ?」


 警戒していることも見破られている。誠志郎とカナはとっくに知ってはいたがユウはかなりの手練れで間違いない。隙と行った隙も見当たらないし、何よりも他人の心理を読み解くのが極めて得意そうだ。


 二人は椅子に腰を下ろし、ユウが出してくれた茶を啜った。

 

 

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