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奴隷解放宣言5

「何故当たらん。お前は本当に人間か?()()()()()といい、一体どこから来た」

 ヨナ・ウィリアムは息を荒らしながなも、弾の切れた銃口を誠志郎に向けていた。弾が無いことくらい誠志郎は気が付いているのに、見苦しい抵抗だ。


 けれど、だからこそ誠志郎は少しの油断をしてしまった。

 誠志郎がヨナ・ウィリアムに近付こうとした瞬間、何かが腹部を圧縮した。気が付けば血を吐いていて何が起こったのかすら理解し得ない状態だった。


 そんな誠志郎の姿を見て、ヨナ・ウィリアムは声高らかに笑っていた。


「なんだこれ…臓器を圧迫される感じがしたぞ」

 誠志郎がそう呟くと、ヨナ・ウィリアムの背後から金色の短髪女性が現れた。髪の毛に相応しい金色の鎧を最低限身につけているようで、それでいて気味の悪い笑みを浮かべていた。

「うそ〜。私の水魔法食らっても普通に話してるよこの子。随分と頑丈で虐めがいのある坊やだこと」


 金髪の女が唇をペロリと舐め、誠志郎に強い視線を送ると、それを遮るように今度は黒長髪の女が現れた。彼女は鎧などを一切見に纏わず、みるからに身軽だった。

「ラン、貴方は引っ込んでいなさい。貴方の魔法で死んだ人間はいつも臓器が飛び出ていて、気持ちが悪いわ」

「そんな事ないよ?ポーネだっていつも微塵切りにしちゃうじゃん」

 突如現れた二人の喧嘩にヨナ・ウィリアムが割って入った。


「仲間割れしてるんじゃない」

 ヨナ・ウィリアムのたった一言で二人は大人しくなった。そして、殺意を纏った視線を誠志郎一直線に飛ばし始めた。流石の誠志郎でもこの場が不利であると言うことは承知していた。


 そして、初めて対峙するであろう魔法使いに二対一という状況。勝ち目はほとんどないであろう。だが、誠志郎は逃げるわけにはいかないのだ。まだ、三人が逃げ切れる時間は作れていないから、一歩も引くことはない。


 ヨナ・ウィリアムは先程までの荒い呼吸を整え、落ち着いた口調で話し始めた。

「この二人の用心棒はね、今この場にいるどの魔法使いよりも強いよ?まあ、それだけこのソリティア国の兵力が低いって事なんだけどね。そんな国で幾ら好き勝手しても、世の中上には上がいるもんさ」


 誠志郎は絶体絶命のピンチの中、笑みをもらし言葉にした。

「じゃあ教えてやるよ。俺が()()()()でお前らが()()()()だって事をな!」


 誠志郎の言葉を聞いてヨナ・ウィリアムの額の血管がピクリと動いた。そして、冷めた声で呟いた。

「ラン。ポーネ。始末しろ」

 ランとポーネは指示を聞いて戦闘体制をとり返事をしていた。

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