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この世界の創造者6

 誠志郎が黙り込んで動きを止めたのは、恐怖心からじゃない。

「おい、クソガキ…」

 誠志郎が呟いた。そして、ナイフの事なんて構う事なく少年との距離を縮めた。距離が縮まるごとにナイフが刺さって行くのだが、全く気にしていないようだった。

 その鬼気迫る誠志郎の表情を間近に見て、少年は体を動かせなくなった。


「クソガキ。俺はなお前のローブを見た事あんだよ。俺の大切な人を殺しかけた奴らと同じローブだ。でも、お前じゃないのは知ってる、だからこの高鳴る憎悪を抑えてる最中だったんだ。それでも、俺に踏み込んで来るってんなら逆にお前の心臓握り潰すぞ」

「ば、馬鹿か。君の胸にはナイフが刺さってんだよ?もう少し差し込めば死ぬんだよ?」

「だからなんだ…」


 誠志郎がそう呟いた時、黒いローブの少年はナイフの刃が見えなくなるまで押し込んだ。そして、すぐにナイフから手を離し誠志郎と距離を取り甲高く笑い出した。


「アッハハハ!本当に刺さったよ!こんな馬鹿初めて見た」

 誠志郎は口から血を吐いた。そして、黒いローブの三人組に一歩近付いた。


『ああ、いつもより血が熱くなってきた。血を燃やせ、命を燃やせ。ソリティアを襲った集団の手掛かりが目の前にあるんだ死んでも逃してたまるか』

 誠志郎は一歩ずつ三人に近寄り、遂には手の届くところまでやってきた。その姿に黒いローブの少年が怯え始めた。


「な、待ってよ。こんなのが相手なんて聞いてない…」

 怯える少年を前に誠志郎の青き双眸が輝きを放ち、呟いた。

「お前、魔法使いだろ?」

「だ、だったら何だ!お前だってそうだろ、その眼は…何だその眼は」

 誠志郎の瞳を見て黒いローブの少年は、後退した。その時、後ろに控えていた二人が少年の元に近寄りこう告げた。


「予定変更です。創造者様は屋敷に戻るよう仰っています。さあ、戻りましょう」

 そして、少年は二人に連れていかれた。だが、少年の心には誠志郎の青き双眸が根付いている様だった。

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