恐怖されました。
最悪だ。
何故って?
ミラと違う教室になったから?
それもあるが、もっと恐ろしい事だ。
朝、ミラがぶつかった女の人が隣の席になった事だ。
肩までしか伸ばしていない髪は、黒く顔つきは、整っていて可愛らしさと美しさを混ぜたような顔でありスタイルは良くて胸も大きい。
しかし、その特徴より瞳の色だけが主張するかのようにルビィのような赤い瞳で目立つ。
その人は、俺を見た瞬間少し驚いたが、優しく微笑んだ。
他の人が見たら男女関係なしに惚れると思う。
でも俺は、背筋が凍るような恐怖に襲われた。
「朝、会いましたね。私の名前は、小夜 灯火といいます。よろしく、ね」
「お、おう。朝は、すまなかったな。俺の名前は、加藤 剛史と言う。これからよろしくな。」
「シーくんと呼んでもいいかな?君と友達になりたいし、、、」
「し、シーくん!!?」
俺は、慌てて自分の口を押えた。
「やっぱり、嫌ですか?」
「いや、嫌と言うかなんと言うか、以外と言うか」
「以外?」
「いや、もっと怖い人かと思っていたか、こんなにフレンドリーとは思わなかったんだ、すまない」
灯火さんは、やっぱりと言う顔をして、悲しそうに微笑んだ。
女の人に失礼だったということに後で気づいて後悔した。
私って怖いらしい。
ショックだなぁ、悲しいなぁ。
諦めてため息が出たよ、悲しいなぁ。
「ま、まぁ。これからよろしくな。」
「う、うん。まぁよろしくお願いしますね」
シーくんは、とても気まずそうにしていた。
こう言うときは、えぇっと、働け!私のコミュ力。
「あ、そうだ。灯火さんに朝ぶつかった女の子をお昼にでも紹介しようか?」
「あ、うん。なら3人で食べましょうか」
「あぁ、それがいいな」
これで会話終了。
そして、授業は、自己紹介だけで終わり昼休みになった。
私とシーくんは、動けずにいた。
シーくんは、女子に。私は、男子と女子に囲まれて。
待って!
何でモブの私に集まってるの!?
「小夜さん、一緒にご飯食べません?」「え、えっと僕達と食べませんか?」「何を言っているの私達と食べるのですわよ!」
こんな感じ、あぁ、何で私の周りに集まるのかなぁ、
ほら、私ってモブだよ。
何でかな。
シーくんに目線を送ると、こっちに助けを求めるように目線を送っていた。
こうゆうときは、あの一言でいいかな。
「すみません、約束をしているお友達がおりますので、」
そう私が言うと、みんなは、残念そうにさがっていった。
なんかごめんね。
私は、自分の席を立ちシーくんの席を見ると。
さっきより女子が増えていてシーくんの場所が分からない。
思い切って手を突っ込んでみると、シーくんらしき男子生徒の制服のエリを掴むことが出来た。
「はひぃっ!!?」
思い切って引っ張ったら、シーくんは、女の子みたいな声を出して持ち上がった。
持ち上がったって?
理由は、簡単、シーくん軽すぎる。
「この子と、その友達と約束しているのでごめんなさいね」
こうゆうときは、微笑むのが1番と思って微笑んだら、周りのみんなは、怖い物を見たように目を開いた。
「明日なら大丈夫です、よ」
居心地が悪くなった私は、そのままシーくんを担いで教室を出た。
「あの、降ろしてください」
「あ、ごめん」
そして、二人でミラさん?のいる教室へ向かった。