実録? どうして自治会の夏祭りに私が忙しくなったのか!(笑) ―夏祭りには香ばししょうゆの香りを―
最終日に駆け込みで~す。
サクッとか~るく読めるはず。
あんまり内容はない(笑)
0 前置きというか、なんというか……
やあやあ、いらっしゃいませ。
私の愚痴満載の、エッセイだか私小説だかわからない話に、ちょいと付き合っておくんなまし。
えっ? 言葉がおかしい?
まあ、いいじゃないの。愚痴らないとやってらんないのさ。言葉が乱れたって、お目こぼしくださいな。
さて、前置きはこんなものにして、私・山之上舞花は2019年4月から、自治会の副会長なんていうものをやっております。……本当なら、今年度から協力委員という肩書で自治会に関わるはずだったのに、どうしてこうなった?
どうして、ではないんだよね、本当は。3月まで副会長をやっていた方が、事情により急遽やめることになって、私に話が来ただけなのさ。他の方に断られて自治会長が困っていたから、つい引き受けてしまった……というね、自業自得なのよね。
そして、『一年目だからまずはゆっくり慣れてくれればいいよ』という優しい言葉に、副会長としてスタートしました。だけどさ、やはり自治会の役員、それも三役が変われば各所にご挨拶やら、会合やらがあるわけじゃない。
もちろん出向いたり出席しましたよ。幸いというか不幸というか……実はわたくし、実家を継いだ関係で小学校区の他の地区の役員の方と面識がかなりありまして……。いやー、うちって由緒正しい農家なんてものでさ、ついでに家の事情で二十代のころから農業を手伝っていたから、顔だけは売れていたわけなのさ。
おかげで『あれ? ひーくんとこの!』と、言われましたとさ。……それにもう一つ。2年前に中学のPTA会長をやったのも悪かった(いや、よかった?)。中にはニヤリと笑って『若い人が(自治会の役員に)入るのはいいことだ』と、のたまわれたり……。
あっ! 私はまだ若いですからね。還暦までかなりありますからね。悠々自適な主婦ライフを送っておりますことよー!
1 事の起こりはデイサービスのところの喫茶からだった……
おっとー。少し余計な事情も話してしまったぜ。
というわけで、私は6月に副会長の仕事として、自治会の地区内で老人介護施設のデイサービスのところで、喫茶スペースをオープンするということから、自治会長、もう一人の副会長、会計の方と一緒に、視察(という名前のさくら?)に行きました。そこで飲み物とスイーツなどを頼んだのでした。
で、スイーツというか、軽食? の中に『いももち』がありまして……。一皿に二つずつあったので、4人で一つずつ食し……。「おいしいなー」という感想が出て……。
そう、ここまではよかったのさ。ここに連合自治会長が来なければ。私達より遅れてきた連合自治会長もいももちを頼んで「これ、夏祭りで売ること出来ないかな」と言い出さなければね。
ただし、この言った相手は民生委員のお姉様へ、でした。この方が私を見つけて、「それなら私より山之上さんに言うべきよ。調理師だもの」と言わなければ……。
期待の目で見られて「作ることは出来ますよ。手間もそんなにかからなかったと思います。試作してみましょうか?」と、つい言ってしまったのさ~!
なんで、ここで言ったかな、私!
2 試作で検討しましょう……の、はずが~!
さて、それからしばらくして(2週間ほど後だけど)夏祭り・盆踊り大会の第一回目の会合です。
私は約束通り試作して、もっていきましたよ。これを食べてもらって、検討してもらって、来年に~。……のつもりでいました。
ところが、話し合いは不穏な雰囲気へと。
会長 「これを夏祭りで売りたいけどどうかな」
屋台担当「別に売るのはいいんですけど、これはどうなりますか」
会長 「舞花さん、鉄板でも焼けるの?」
舞花 「えーと、はい。でもホットプレートのほうがいいかもしれないです」
会長 「どうかな。隅のほうで焼くというは」
屋台担当「出来ないことはないですけど、でも他の物の数を減らすなどして、調節しないとならないですよ」
会長 「数? どうして」
屋台担当「場所は限られているんです。フランクの数を減らすなどしないと、時間内にさばききれなくなります」
会長 「電気担当さん、ホットプレートを増やせないの」
電気担当「去年も言ったけど、増やせないぞ。それに場所がないだろ」
会長 「そこを何とかさ」
……って、おい! なんで、売る方向で話してんの? まずは売るか売らないかの話し合いからじゃないの? それが決まってから人員をどうするとか、場所はどこでとか、数はどうするになるんじゃないの?
いきなり「売りたい」は、ないだろうー!
などと、私に言えるわけもなく、皆さんのやり取りを茫然と見ていましたよ。
……というかね、私は夏祭りの準備に関わるのは『初』ですからね。段取り云々はわかってないですからね。ただ参加しているだけじゃ、裏方の仕事はわかりませんって!
結局会長が「次までにやるかどうかを検討しておいて」と、屋台担当の方に言ってお開きになりました……。おい!
3 検討……しましょう
さて、うちの自治会は今年度は、神社の祭りの当番なんていうものも、回って来まして……。この神社は宮司さんが常駐しない小さな神社です。あと、この神社がある地区は広くて、4つの自治会に分かれているんですよ。
この神社のお祭りは7月の第3土曜日に行われます。自治会の夏祭りは8月の2週目の土曜日。なので、並行して準備を進めなくてはいけません。でもね、このおかげで三役は顔を合わせる機会が多かったんですよね。
第二回目の会合の前までの会話です。
舞花「いももちのことなのですけど、屋台の方が言うことももっともですよ。隅を借りるにしても、それように人員を割かなきゃいけないですしね。今までのやり方に別の物が加わると、動線などもやりにくくなりますから」
会長「でもなあ、新しいことを試してみようと提案してるんだよ。『よしきた。やってみよう』って、言ってくれてもいいじゃないか」
……いやだからさ、人員を増やすとかいろいろあるわけなんだってば。電圧の関係とかあるわけでしょ。
と、言えない私。
副会長「まあまあ、会長。彼らは文句を言いたいだけですって。やると言えばやってくれますよ」
……いや、そうかもしれないけど、負担が大きい気がするんですけど。
会計「鉄板で出来れば電圧は関係ないだろう。もう一つ用意するか」
……えーと、私はよくわかってないけど、あそこの場所にもう一つ鉄板は置けない気がしたんですけどー!
舞花「えー、皆さん、その前に売るとしたらいくつ用意しますか? それと、お試し的にするのでしたら、数を少なめで限定して、公民館のコンロを使用するというのはどうでしょうか」
会長「数の限定?」
舞花「はい。試作品を作った感触ですと、当日の朝から仕込んで、私一人でも100個なら作れます」
4 検討……じゃなくて、決定かよ!
会計 「100個? 舞花さん一人で作れるの?」
舞花 「100個なら、午後の集合時間までに余裕で作れますよ。それに連合自治会長がジャガイモを提供してくれると言っているじゃないですか。お試しでいいならやってみますけど」
副会長「会長、舞花さんもこう言ってくれていることですし『いももち』を100個、販売しましょう」
ん?
会長 「そうだな。舞花さん、お願いしていいですか」
あれ?
会計 「公民館のコンロを使うのなら、奴らも文句は言わないだろう。販売もこっちでやることにして……」
会長 「ああ、それなら……」
副会長「それでは、手伝いはこの……」
えーと、検討は?
三人で簡単に打ち合わせて私のほうを見てきた。
会長 「それじゃあ舞花さん、次までに必要なものを書き出してきてくれるかな」
舞花 「それはいいですけど、販売することは決定ですか」
会長 「もちろん」
舞花 「わかりました。それでは私からもう一つ。この間の試作品は60グラムで作りました。実際に販売するのでしたら、何グラムにしますか。それと、いくらで売りますか」
顔を見合わせる三人。
副会長「60グラムは少し少ない気がしないか」
会計 「でも芋だから、腹はふくれるぞ」
会長 「舞花さんはどう思うの」
舞花 「そうですね。私は70グラムにして、海苔を少し大きめの物を巻けばそれでいいと思いますけど」
会長 「それじゃあ、それでいこう。舞花さん、大体でいいから必要なもの、金額を出しておいてね」
こうして自治会の夏祭りで『いももち』の販売が決定したのでした。
5 こんなはずじゃなかったのに……
あっという間に神社のお祭りが終わり、自治会夏祭りの会合も最終打ち合わせまで済み、盆踊りの練習も終わって、当日使うものの運び出しをすることになった8月8日木曜日。私も軽トラックでグラウンドの倉庫まで行きました。
うちの自治会は浜のほうに整備されたグラウンドがあります。そこに運動会で使うもの(テントなど)を置いてあります。
そこで……なんということでしょう。重い机を二人掛かりで軽トラックに載せようとして、私は負傷をしてしまったのです。
その机は二つに折りたためるキャスター付きの机でした。……つまりキャスターがついている側はすごく重い。相手の方は私に軽い方を持たせてくれたのですが、うまく持つことができずにバランスを崩し、縦になった机のキャスターが左ひざの裏にあたり、すくわれるように尻もちをついた私。しばらく動けずに座り込んだけど、邪魔になるのは明白。なんとか立ち上がり、そばのベンチに移動。そのうちに歩けるようになり、まずは運転手として夏祭りの会場となる公民館へと移動。物を下ろして(私のトラックには椅子などが載せられていた)もう一度グラウンドに戻った。
そうして、何とか荷物を運び終わり、家へと戻った。
が、午後になり、足が腫れてきた。特に膝の辺りが見てわかるくらいに。
翌日の金曜の午前、かかりつけの整形外科に行って診てもらった。レントゲンにてヒビも折れもないとのこと。不思議なことに、ひざ裏にも青あざはなし。うまい具合にすくい上げられたようだけど、筋を痛めたのだろうとのこと。腫れは水がたまったからだから、抜く? と聞かれて、NOと答えました。
うん。前日準備が何もできずに、おとなしく一日座っていることしかできなかった、私でした。
6 お祭り当日! 準備だー!!
8月10日土曜日。朝から快晴で今日も暑そうだね。
本日も朝から祭りのための準備があります。……が、私はもともと『いももち』制作のために免除になっていました。でも、前日の準備状況などが気になったし、先に公民館に届けておきたいものもあったので、顔を出しに行きました。
顔を合わせた会長、副会長、会計と前々日に一緒に荷物出しをした方々がホッとした顔をしていたので、顔を出してよかったとおもったね。それから、朝から準備に動いている方々に「よろしくお願いします」と挨拶して、私は自宅に戻りました。
さあ、ここから私の本領発揮です。
いももちを作るのは、そんなに難しいことじゃない。用意するのも、ジャガイモと片栗粉だけ。ただし、本来なら。焼くときにバターを使うのだけど、これだと販売の時に支障がでそうだったので、私は練りこむことにしたの。
ということで、ここからは時計とにらめっこで作業をすることに!
まずはジャガイモを1.2キロ量って洗い、圧力鍋に入れコンロへ。ピストンが動き出したら15分、タイマーをセット。時間がきたら火を消して、そのままピストンが動かなくなるまで放置。でも、この間にバターを切って量っておいた。小さめにしておかないと早く溶けないからね。
この後は蒸かしたジャガイモを取り出して、新しいジャガイモを入れてまたピストンが動き出したらタイマーをセット。その間に蒸かしたジャガイモの皮を剥きつぶして、片栗粉とバターを入れてなじむまで交ぜる。それを秤で70グラムにしていく。半端に残ったものは次と一緒にするために放置。量ったものを丸めてつぶして形を整えて出来上がり。
いももちの作業としてはたったこれだけだ。調子よく3回目までやって、私はミスを犯していることに気がついた。……ちゃんと計算したはずの片栗粉の量を間違えていたのだ。これでは残り2回分が足りない。
4回目を作り終えた私は、仕方なく一時中断して、買いに出たのでした。
7 ギリギリ……じゃなくて、集合時間に間に合わなかったー
4回目までやって出来上がった数は72個。100個まで残り28個。後、2回だから楽勝じゃん……と、思った私は、バカでした。
買い物から戻り5回目のジャガイモを蒸かし、ピストンが止まるまでの待ち時間が長い。おかげで6回目の形を整え終わった時には、午後の集合時間の15時ジャスト。
慌てて着替えて、出来上がったいももちが入ったタッパーを持ったり、フライパンとフライ返しを入れたりとバタバタとして「後のことはよろしく!」と家族に言いおいて、車で公民館へと向かった。公民館の裏の駐車場に車を置いて、荷物の搬入。
公民館の台所スペースに荷物を置いてから、外の準備の確認へ。
おー! 櫓の上にちゃんと太鼓がある~。櫓の上の囲いは竹を使っているんだ~。えっ? この足じゃ登っちゃダメ? ……そっかー、駄目だよね。
焼きそば、フランクフルトの販売場所へ行き「ご苦労様です。足りないものはありませんか」「今のところはないかな」「足りなきゃ買いに走るからな」「あっ、いももちに油をもらっていきますね」「どうぞ」と、にこやかにやり取りをして公民館内に戻った。
いももちの手伝いの方とこの後の打ち合わせ。フライパンで両面焼いて、しょうゆを二度塗りした方が味的にいいと思うとか、海苔は六分の一に切ったものに焼いたいももちを挟むとか、紙袋に一つ一つ入れるとか、いくつも購入した人ように、袋はこれとか……。打ち合わせは16時には終わりましたとさ。
あれ? 焼き始めるのは17時30分頃からだから、まだ時間があるねえ。
8 さあ、お祭りだー!
一応副会長だし、あちこちの準備の様子を覗いていたら「けが人はおとなしくしていてください」と言われてしまった。……解せぬ。来年のためにも覚えておこうと思っただけなのに。
それでも時間は過ぎていき、17時20分。少し早いけど、いももちを焼き始めた。少し焦げ目がついたところで、しょうゆを塗って乾かすように焼いてからお皿へ。ビニール手袋をして海苔を巻く手伝いの方。「熱い~」と、悲鳴が……。それにしょうゆを塗ったせいか、柔らかくて持ちにくいそうな。
……いや、それ、バターを練りこんだせいでもあるよね。う~ん。それだと練りこむのをやめた方がいいかな? 次の時の要検討案件だな。
祭り開始の18時。外から放送が聞こえてくる。焼き上がった30個余りを持って、販売場所に担当の方に向かってもらった。
フライパン二つで焼いていくけど、一度に6個しか乗らないから、遅々として進まない。まあ、仕方がないかと思いながら、ひたすらに焼いてしょうゆを塗って焼いてをしていく。狭いキッチンスペースには香ばしいしょうゆの匂いが立ち込める。
そこに声がかかった。
会長「舞花さん、ちょっといい?」
舞花「はい? 何かありましたか?」
苦情でも出たかと身構えたら、会長と一緒にいる女性の姿が見えた。
会長「こちら市議会議員の○○さん。いももちがおいしかったといって、作った舞花さんに挨拶がしたいというんだ」
……えーと、今ね、しょうゆを塗って焼き上がるところでね……。
コンロの前から動かないでいたら、覗くように顔を見せた議員の人が笑顔で言った。
議員「こんばんは。今回、初めて販売すると聞いて買わせていただいたら、すごくおいしかったわ。是非ともお礼を言わせてと、会長さんに無理を言ったのよ。だから、気にせずに作業を続けてね。本当においしいわ。しょうゆの香ばしい香りがたまらないの。そうやって焼いていたのね。ただ塗ったわけじゃないのね。暑いでしょうけどがんばってね」
そう、言いたいことをいうと議員の方は、祭り会場のほうへと戻っていったのでした。
9 やったー! 完売!!
このあと、手伝いの人たちと「本当においしかったようね」「わざわざここまで来るくらいだもの」「いや、次の市議会選挙のために顔を売りにきたんでしょ」などと、話しながらいももちを焼き焼き。
おかげで忘れてしまっていたのよね。出来たいももちを販売場所に持っていくのを。
「いももち出来てますか」と、声をかけられて、その時出来ていた20個ほどを渡し、残りはもう一度焼けば終わるくらいまでになっていた。
時計を見ると18時50分。……あれ? はけるの早くない? 19時10分に販売分を焼き上がり、分量の都合上多くできた7個を焼いて、いももち班で1個ずつ食べた。
「これならおいしいというわよ」「本当においしいわ」「来年は買うからね」「作り方を教えてくれる」
おおむね好評価をいただけて、販売場所へと顔を出した。
あれ? 残り1個? 早くない?
19時30分前に残りの一つも引き換えに来てくれて、本当に完売しました。
あっ、ちなみに販売場所でお金のやり取りをしないためにも、別の場所で食券を販売していました。
最後の盆踊りに参加(ただし足は動かしにくいから手の動きだけ)して、練習に出ていてよかったなと思った&練習が無駄にならなくてよかった~、と思ったのさ。
まあ、無事に終わって本当によかったよ~。
10 頑張った私にサプライズ?
さて、お祭りから2日後の12日月曜日。前日の午前に片づけのために公民館へと軽トラックで向かい、運転手と化した私。荷物の積み下ろしはほぼ、他の方がしてくれましたから。 その後、私の兄一家が来たり、夕方には恒例の主人の実家に行きましたとさ。主人の実家は車で30分の距離なので、近くて楽よね。
ということで、月曜日はいつの間にかたまった疲れにヘタってウトウトと眠っていた私。
〇「あら~、寝てるわね」
△「本当ね。やっぱり疲れているんじゃない」
□「ほらー。だからもう一週あとにしようって言ったじゃない」
●「それだといないやつもいるだろ」
▲「そうだぞ。やっと集まれたんだからな」
■「それにサプライズにならないだろ」
◎「それに怪我の具合も気になったし」
◇「んで? 舞花を起こすのか起こさないのか?」
しばし沈黙。
〇「もう少し寝かせておく?」
舞花「あのさ、なんでみんなが居るわけ?」
それまで黙って聞いていたけど、目をぱちりと開けてみんなのことを見上げる私。私が起き上がろうとするのを、Uが手伝ってくれようとした。け~ど~、下手に手を出される方が痛くなるので「自分で」と言って起き上がった。
うん。なんで居るかは今の会話で分かったけど、サプライズはいらんわい。来るなら予告しといてよ。掃除だってしてないんだぞ。
〇ことU「それはいつものことでしょ。気にしないわよ」
私が気にするんだってば!
◎ことK「今更取り繕おうとしても遅いから」
二人はそうだけど、みんなにはさ!
△こと女史「あのね、何年のつき合いだと思っているのよ」(呆れ気味)
□ことM「そうそう。それよりも足は大丈夫なの?」
●ことT「Kから聞いてびっくりしたぞ」
▲ことO「ほんと。うちのも、舞花んとこに行くってきかなかったから」
◆ことY「俺のとこはあとで来るからな」
◇ことH「うちは置いてきたぞ。あいつがいると舞花は休まらないだろ」
いや、その前に休ませたきゃ、くんなー!
11 お祭りには香ばしいしょうゆの香りがほしいよね
さてさて、久しぶりにいつものメンバーで集まった私たち。Uは近いこともあり、旦那&子供3人連れ。Kも娘とその旦那、子供2人。女史とMは旦那や子供なしで、お一人様で。Tは奥さんと、Oは一人で。Yは今は一人だけど、あとで奥さんと子供が一人来るそうな。Hは一人。……じゃなくて、Tの次男君はプールに奥さんと子供を連れて行っているって? あとでおでんを買ってくるって~!
えーと、というわけで、わちゃわちゃとしたあと、みんなが持ち込んだいろいろなもの(ケン〇ッキーやどこぞで買ってきたオードブルとか、茹でて持ってきた大量の枝豆とか)をつまみながら宴会を開始。この2年、私がPTA会長をしたり、それぞれの子供関係(部活など)で、みんなが集まっての飲みはなかったのよ。昼間から盛り上がること盛り上がること。
でも、私は飲んでないけどね。えっ? 飲むのが嫌なのかって? 違うよ~。お酒を飲むのは好きだよ。ただね、今は足のケガに薬を出されているんだよね。薬を飲んでいる時には、お酒は飲まないことにしているだけなのさ。
Tの次男君はプールから戻ってきて着替えると、おでんを置いて帰っていったよ(苦笑)
で、話の流れから、私はまた『いももち』を作っている。つまみ用だから、かなり小さめだ。バターは練りこまずに焼くときに使った。それをみんな(特に子供)が、「おいしい」と言って食べてくれている。
私はお祭りのときのしょうゆが焦げた匂いが好きだ。特にイカ焼きと焼きトウモロコシの匂い。だけど、神社のお祭りでも、自治会の夏祭りでも、どちらもなかった。
この話を金曜日、病院から戻ってくるのを、今か今かと待っていたUとKに話したのよ。
12 結局は自己満足のためでした~
というかさ、病院から戻ったらKの車が在って本人はいないって何よ。車からゆっくり降りて、買ってきたものを取り出そうとしたら、二人で顔を見せたのよ。そうしてさ、荷物を持ってくれようとするのはいいんだけど、手を貸そうとしないでくれ。私は自分のタイミングで歩きたいんだってば!
Kが来たのは、たまたまうちの旦那のところに行ったから。DMを出すのに、旦那のところを使ってくれているんだって。それで、私のことを聞いてその足で様子を見に来たんだと。
私が居ないから、近所に住むUのところに寄って……言わんでいいのに話したそうな。そうして私が帰ってきたことに気がついて、顔を見せた。開口一番「動けないなら呼びなさいよ」と、言われた。
「動けないわけじゃないよ。というか、医者に行くなと?」「そうは言ってないでしょう」と、半分けんか腰で言いあいをしかけたけど、Kに止められました(苦笑)
で、この後翌日の自治会の夏祭りのことやらを話し(Uがいももち作りを手伝うと言ったけど、固辞しました)、その流れでお祭りの屋台で何をするのが好きだったのかと話し……。
イカ焼きと焼きトウモロコシの話になったのよね。二人はこれも持ってきてくれたのよ。網までも用意されちゃ、焼かないわけにいかないよね。それを焼きながら女性たちと話していて、祭りで出したいももちの話になったのね。
可愛い小学生の女の子(Uの娘)に「私も食べたかったなー。もう売り切れになってたの」なんて言われたら、作らない手はないよね!
おいしいと食べてくれてよかった~。
けどさ、いももちを作ろうとした、私の本当の気持ちが
『夏祭りには焦げたしょうゆの香りがほしかった』
だなんて……。(自分でも気がついていなかったとは……)
まあ、久々の大量調理で満足したから、いいっか~。
いももちの基本レシピ
ジャガイモ 300グラム
片栗粉 大さじ3杯
バター 10グラム
あとはサラダオイルとしょうゆ、焼き海苔
調べた時にはこれで6個分だそうでした。
追記
作中で出てくる友人のこと。
私には中学から腐れ縁のように(というと怒られるけど)よく集まる友人がいます。
私を含めて女性が4人男性が5人です。
中学を卒業してかなり経つ今でも、年に数回会うことがあります。
この数年はお互いに子どものことなどがあり、あまり会えなかったのですけどね。
このままジジババになっても、続いていくんだろうなと思います。