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チンピラはやっつけた

背中を射ち抜かれたモヒカン頭のチンピラは倒れて動かなく成り事切れた、その体には背中から胸にかけて小さな穴が空いて、そこからは火が燃えていた。



「これで二人共死んだね?」


背中が燃えるモヒカン頭のチンピラの体を素足で踏んで、火を消して死んでいる事を確めるアイリア、



「死んでいるわ?」


「それよりもアイリア!、君は魔法が使えるのか?」

 

アイリアの手から飛ばされた火の玉と、拳銃から発射された炎を纏った弾丸を見たスキルトはそう呟く、 



「ええ?、どうやらそう見たい?」


「そう見たい?・・・」


スキルトの質問にアイリアは困惑する。



「分かんないの?・・念じたらただ出来たから・・・」


「それは凄いね!?、アイリアの魔法が有ればチンピラ何てイチコロだねっ」


困惑するアイリアを余所に、スキルトは彼女の魔法が使用できる事を褒め称える。



「うっ!そんなに褒められると恥ずかしいよぉ~」


「恥ずかしがる事はないよ!、僕なんて魔法は使え無いんだから」


恥ずかしいがるアイリアと、直も褒め称えるスキルト、だが?二人共、



『グゥ~~~~~~!?』


お腹がすいて腹の虫が泣き叫ぶ。



「あははっ?・・お腹すいたね」


「うん?・・何か食べたいね?」


スキルトとアイリアは、何か食べる物は無いかとチンピラ二人組みの死体から荷物を探る。



「コイツら?、こんな物を・・・」


「このアフロヘア、銃を背中に背負ってる」


スキルトはモヒカン頭のチンピラの手からコルトM1900を取りベルトのホルスターも頂く、


アイリアはアフロヘアのチンピラの背中からM70ライフルを、ポケットからサバイバルナイフを取り上げる。



「食べ物は無いかな?」


「有ったよ~ベーコンとか、」


食料を漁るスキルトと、アイリアは僅かながらベーコンやパイナップルの缶詰を見付けて分け合って食べる。



「ふぅ?・・美味しい・・・」


「うーんっ!美味し~~~♥」


腹が脹れたスキルトとアイリアは、次の目標はいったい何をするのか?と悩む。



「取り合えずお腹がいっぱいになった事だし、ここで寝ましょう?」


「寝るって確かにベッドは有るけど?」


アイリアは簡易のボロボロの簡易ベッドを見付けて眠ろうとする、それをスキルトはこのベッドは、シラミやノミが居ないか心配だな?と思って調べる。



「虫は居ない様だけど・・・」


「スキルト、なら寝ましょ?」


ベッドの上で横たわり一緒に添い寝しましょうとスキルトをベッドに誘うアイリア、だがスキルトは恥ずかしがりそれを断る。



「おっ?女の子と一緒に寝るなんて駄目だよっ!!ぼっ僕は見張りをしているから君はぐっすり寝てなよ」


「そう・・私は一緒に寝た方が良いけど?スキルトがそう言うなら・・・」


スキルトはベッドの前に立ち見張りを行うことをアイリアに告げると、アイリアは残念そうに先に寝てしまい、スキルトは一人見張りを朝方まで続けた。



「うーーんっ!?・・よく寝たぁ~♥」


「起きたかい?、お早うアイリア」


ベッドから起き上がりまだ眠り足りないと欠伸をするアイリアに、朝の挨拶の言葉を掛けるスキルト、


「次は私が見張りをする番ね」


「そうだね、そして僕が寝る番だよ」


こうしてアイリアが見張りを、スキルトが睡眠をする番に成り、スキルトはベッドの上で横たわり爆睡し始める。



「何か?・・・まだ私も眠り足りな~い、はぁ~~お休みなさぁい♥」


アイリアは見張りをせずにベッドに上がりスキルトの隣で顔を向き合わせて眠りこけてしまった。


それから数時間後、スキルトが目を覚ますと目と鼻の先にアイリアが居るのが目に入り、驚きの余り飛び上がる。



「うわぁ~~~~!?!!」


「なに!何!?どしたのっ?・・」


ベッドから転げ落ちながら大きな叫び声を上げるスキルトに、気持ち良さそうにぐっすりと寝ていたアイリアも、叫び声にビックリして起き上がり混乱する。



「あっゴメン・・・目を覚ますとアイリアが隣で寝ていたから・・・」


「ビックリしたわよ?・・」


謝るスキルトに、アイリアは短く言った。



「アイリア、驚かせたのは悪いけど見張りはちゃんとやってくれよ?」


「ご免なさい・・私どうしても眠かったから・・・」


スキルトがそうアイリアに聞くと、今度はアイリアが謝る。



「ちゃんと御互いに謝ったし?、これで御互い様だね、それより此処を出発しよう」


「ここを?・・何処に向かうの?」


スキルトが出発しようと言い出したが、何処に向かうのか分からないアイリアは不思議そうな顔でスキルトに問い質した。



「それは・・獲物を求めてね?」


「獲物???・・・あっ!ご飯ね」


スキルトがそう言うと、アイリアはご飯の事だと気付いて顔を明るくさせて赤茶色の瞳をキラキラと輝かせる。



「そうっ!!ご飯を求めて狩りに行こうかっ!アイリア」


「うんっ行こうっスキルトっ!!」


二人はベッドから降りて出立の準備を整えはじめる。





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