ここは?・・・
「クソッ!良くも騙したなっ!!」
洞窟内の崖っぷちでオレンジ色の服とズボンに薄灰色の中世の鎧を着て黒い革ブーツを履いた青年が叫ぶ。
青年のイエローオレンジのサラサラな髪が揺れ、青い瞳を目の前の敵に対して、ブロードソードの切っ先と共に向ける。
「はんっ!騙される方が悪いんだよっ!」
「そうだぜ?・・お前さんは運が無かったのさっ」
「良いから?コイツをとっとと殺っちゃいましょうよ?」
目の前のチンピラ達は、娼婦の様な茶髪の女に、ガタイの良いマフィアの男、そして三下の細い体の雑魚と三人で並んでいた。
彼等三人のチンピラ達は二人組の暴漢に襲われる女性を装い、青年を騙して窮地に追いこんだので有った。
「そうだねぇ~~?・・面倒だし、さくっと殺っちまいますかいっ!」
娼婦のような女はそう言うと同時に、腰から取り出したスローイングナイフを投げて来た。
「うわっ!」
『カキンッ!』
青年は、それを即座に左腕に装備した丸楯で防御するべく、顔を守り鋭いナイフを弾く。
「そこをコイツで!」
『バンッ!』
「わっ!?」
三人の体の細い雑魚は回転輪胴式のピストルを撃って、それを済んでの所で回避する青年。
「くっ!これでっ!?」
「これでも喰らえってのっ!!」
青年が、ブロードソードを前に突き出して、勢いよく突進しようとすると。
ガタイの良いマフィアの男は先手を取り、青年の体に勢い良くタックルをかまし崖底に突き落としてしまう。
「あ~あ?・・これじゃあ金目の物が取れないじゃないのよ?」
「すまねぇ、つい・・」
「まっ仕方が無いって事で・・・」
崖底を覗きながら立っていた、チンピラ達は、そう話すと洞窟の外を目指して歩いて行く。
「アイツは死んだのだろうね?」
「生きていたとしても、この崖は高過ぎて登れねぇし」
「来るなら来いっ、また殺してやる」
娼婦の様な女、ガタイの良いマフィアの男、三人の体の細い雑魚はそう話して歩いて行く。
「仮にアンデッドにでも成らなきゃ復讐にも来なだろ?」
「成ったとしても洞窟の外には出れないさ?・・」
ガタイの良いマフィアの男と娼婦の様な女はそう話しながら洞窟の外に出ていった。
「クソッ!!クソーーー~~!?人助けしようとしたのに?・・これじ?あ・・ただ・・・まぬ!だ・・・」
・・あ・・・!意識が無くな・・・
青年は崖底で頭から血を流して徐々に意識を失い、まだ若く活力に溢れた生命を失い息絶えてしまった。
『ヒョコッ!?』
「やっと見つけたぁ?・・私のお友達?」
『カプッ!』
崖底で倒れている青年の死体に謎の少女?とも女性とも着かない人物が近付いて来た、彼女は青年の死体に吸血鬼の様に噛み付く。
彼女の姿は小麦の様な金髪で、赤茶色の瞳に薄褐色の肌の持ち主で、黒人、黄人、白人を全て足したような容姿の女性だった。
服装は灰色、薄灰色、黒色のまるで襤褸切れの様な布切れを継ぎ合わせたマントやローブを上から羽織り。
襤褸切れで作ったのであろう、ワンピースを着た乞食見たいな服装をしていた。
「動かないなぁ?・・つまんない!」
そして女性とも、少女とも、分からない女性?は動かない死体である青年を見ていてもつまらないと興味を失い暗い洞窟の奥に姿を眩ました。
「痛たたた?・・・ここは何処だ?」
鎧と襤褸いオレンジ色の服を着て、オレンジ色のズボンを履いた、人間の皮が張り付いた骸骨木乃伊は目を覚ます。
勿論、乾いた人間の肌が張り付いた、イエローオレンジ色の髪の毛のついた頭蓋骨の眼孔には両目は等に無いが。
「俺は誰だ、いや僕は誰だ?・・・」
骸骨は立ち上がり、周囲を見渡すが、辺りに広がるのは灰色の岩壁と奥へと続く小道だけで有った。
元人間の青年であった骸骨は歩く、そこを進むしか無い小道の奥を目指して。
・・・この道の奥から何故か分からないが誰かの雰囲気がする・・・
青年は何者かの気配を警戒して辿りながら小道を進む、そこに居るので有ろう誰かを探して。
イモータル・パーティーと似たような話です、良かったら御覧に成って下さい。