1/9
プロローグ~訃報~
ある晴れた日の夕方。
何気なく広げた新聞の訃報欄に
見知らぬ青年の
一枚の写真が掲載されていました。
記事に目を移しますと
将棋の天才少年として早くから注目を集め、
プロを目指すも夢破れ。
その後、
アマチュアとして大会で活躍するも
不治の病を患い、
わずか30にして
この世と別れを告げることになったことが記されていました。
この記事を読み私は
なぜプロの将棋棋士でも無い彼が
全国的にも名の通った新聞社の
訃報欄で紹介されることになったのか?
それも
カラーの写真で掲載されるまでに至ったのか?
本日は
その彼を追い掛けた物語であります。




