おまけ劇場 Ⅱ 子ども達の疑問、羽ばたけ、子ども達!
イヴ「りりす、正式に皇族入り後のお話なのだ」
真央「何故、第2章クライマックスの時期に! あり得ない」
セリカ「フリーダムですわ」
りりす「我と同じで我が道を行くか」
アイシャ「なんか、書けたから、らしいです。本当に適当ですね」
※おまけ劇場は基本、会話のみです。ご了承下さい。お願い致します。
おまけ劇場 Ⅱ 子ども達の疑問、羽ばたけ、子ども達!
とある昼下がりの、とある小学校でのこと。
凪紗南イヴは質問会を開いて下さいという小学生の依頼を受けて、体育館で今、行っている。
どの子も、生の皇女様や他国の姫君、聖女様を見て緊張している。
イヴ「今日はお姉ちゃん達に何でも聞くのだ。優しく答えよう」
りりす「我の頭脳にはあらゆる深淵が含まれている。我がお姉様の為にその深淵を解放しよう。しかし、注意せねば、ならぬ、魔力の低い者が――――」
真央「はいはい、そういう設定ね。面倒な厨二病ね。バトルラノベの世界に帰りなさい」
りりす「厨二病。それであれば、竜姫様はツンデレ病ではないか。知っているぞ、結局、デレって己のアイデンティティーを無くすパターンであろう。よって、我の設、我の魂の在り方は竜姫様のそれを凌駕している」
真央「くっ、むかつく! マジでこいつ!」
アイシャ「止めなさい、雌豚達。子どもが真似します。……イヴの妹がくそ生意気なドSな事は認めます」
鼻水を垂らした子ども「どうすれば、イヴ様みたいにお金持ちになれますか?」
セリカ「そうですわね、イヴちゃん個人のお金が約30兆円、ありますわね。知りたいお友達も多いと思います」
鼻水を垂らした子ども「ママがうちは貧乏だから、お金のある子と結婚しなさいって言いました」
帽子を目深に被った子ども「僕のうちも!」
会場全員の子どもが手を挙げる。
小学1年生担当教師達は汗をハンカチで拭いている。
セリカ「その疑問はりりす第二皇女様が答えてくれます」
真央「おい、一番あり得ない選択が来た。何、子どものハートを粉砕するのが得意そうな奴にキラーパスすんだよ」
セリカ「あら、イヴちゃんの妹ですよ。きっと、子どもに優しいです」
真央「りりすスクールの子ども達を我の下僕とか言っているラスボスの娘が……想像できねぇー」
イヴ「そんなことないのだ! りりすは優しいのだ! 予はりりすを信じる」
りりす「我が答えよう」
子ども達「「「………」」」
りりす「死ぬと、1時間後には魂のしらべなるその人間の本質が塊となり、」
真央「ん? おかしいぞ……おい」
りりす「妖精がそれを回収し、転生宮という生まれ変わる為の処置が行われる場所に送られる」
鼻水を垂らした子ども「りりす第二皇女様……」
セリカ「あらあら、奇抜ですわ」
りりす「運が良ければ、数年でお金持ちの家に転生できるであろう。確率からすれば、微々たるモノ。なぁに……失敗したら”死ねばいい”。お姉様の民という事も考慮し、我が直々に天使の下へと送ってやろう、さぁ、並ぶが――――」
アイシャ「訂正を、イヴの妹」
りりす「ん、我ながら完璧な解であると……」
アイシャ「イヴの資産には絶対に届きません。何度、死んでやり直しても」
りりす「な、なんだと……我の答えが不完全だと……認めぬぞ。認めぬぞ……」
アイシャ「正解はイヴに跪き、お仕事を下さいと土下座し、媚びるです」
真央「こ、こいつら……労働を舐めるな! 汗水垂らしてもお前は契約社員だから給料 3万円くらい正社員と比べて低いからなっていう時代があったんだ。日本国民の若者が年収 300万円の時代があった。イヴとテスラ博士のおかげで日本の自前の資源 メタンハイドレートが簡単に取れるシステムが確立した。その特許料を各国と交渉し、日本国民がプロジェクトリーダーならば、簡易で使用できるって大きなアドバンテージを手に入れて――――」
りりす「竜姫様は北庄の人間ではなく、日本人?」
イヴ「真央はお金には並々ならぬこだわりがあるのだ。裁判になっても、逆に持論を展開し、倍返ししてやると息巻いている」
セリカ「逞しいですわ。シーリングではエルフフルーツを育て、森と共に生きれば、普通の暮らしができますわ。その為、のほほんとしてますわ」
真央「良い! 子ども達、本を読み、知恵を蓄え、それを駆使して男は外交官になって貴族を目指しなさい。女は貴族の家庭教師になって、貴族の長男を誑し込める。これが一番の近道よ。大丈夫、今は年収 1000万円の時代よ」
子ども達「「「地味……」」」
真央「馬鹿ね、最後に人気が出るのは努力して直向きに強くなったサブキャラよ。漫画やゲームではテンプレよ。現実でも通用する」
セリカ「次の質問をどうぞ」
おかっぱの女の子「りりす皇女様みたいにお歌が上手くなるのはどうしたら良いんですか?」
セリカ「イヴちゃんの妹。どうぞですわ」
りりす「声質が微妙ならば、まずは適当に死んで――――」
真央「ゲームじゃないんだよ。ドラ〇エだと教会から再スタート、お金半分で命を買えるけど、現実は違う」
イヴ「予がりりすに代わり答えよう。素質が無くとも、練習すれば、熟練度が上がるのだ。そして、いつかは花開く。君が成功したら、予はコンサートに応援しに行くのだ。頑張ろう」
おかっぱの女の子「イヴ皇女様……。はい、私、頑張ってアイドルになります!」
りりす「否、イヴお姉様は屋敷の人間をお母様を倒せそうな歌声で……」
アイシャ「……意外と華井恵里に効くかもと……」
イヴ「結局、努力が人を救うのだ。予も歌の練習を再開しよう。りりすの姉なのだ。きっと、伸びしろが」
りりす&アイシャ&真央&セリカ「「「「どうしよう、この皇女様、乗り気だ……」」」」
後日、希望を保ってば、何者にもなれる! 頑張れ、子ども達という朝〇新聞がこの事を記事で伝えていた。
イヴには、抽象的過ぎるという批判。
りりすには、命の冒涜だという批判。
当然、未来天皇代理様により、イヴ、りりすの二人はお尻ペンペンの刑を施行された。
りりす「お姉様、我は発見した。お尻を叩かれる瞬間、お尻を動かし、力点をなんとか――――」
イヴ「早まるでないりりす!」
りりす「ほら、痛くない」
未来「ほう、さすが、戦闘のセンスに定評のある第二皇女様。本気がご所望か」
りりす「何やら、不穏な空気」
イヴ「……さよなら、りりす」
りりす「うぎゃあああああああ!」
作中でりりすが言った通り、運悪く、死んでしまった場合、記憶は無くなるけど、転生できるよ。
でも、中には記憶を失わない人もいます。
それを転生者と呼称し、数奇な運命をその人達は送るそうですよ。




