俺、くじけそうだわ。助けて、いまどきキッズ。
ほんじゃ、今回もぶっとばしていきますよ!
…だから何って?
な……なんもねーよ、なんもねェ。
や・やめろっ!キタイのまなざし向けんじゃねェエ!!
やあ、諸君。
ずいぶんと待たせちゃったようだね。
はい、おじょーちゃん何かな?いいよキミ、ぱっと見デカいし声も迫力ありそうだからマイクなしで。
え?
何でもない?だったら呼ばないでくれないかな、紛らわしいからね。
そこのボクも、「無職がほざいてる」とか悪態つくのやめてくれるかな。
おじさんのソンザイ無色かもしれないけど、無職ではないとおもってるよ。自分では!
うん、いいコだね。よしよし。子どもは素直でよろしい。
それでは話のつづきといこうか。
お―――っと、その前に1つ確認しておきたいことがあるんだった!…危ない危ない。
それはね…
キミたちはママのいうことちゃんときいて、ちゃんと石鹸つけて手ェ洗ってるかい?
『ぷっ、ふははは…』
こ…このお…おのれ……ぐぅぁぁあアァァァいイィッ――――――――――――!!!!!!
バカにしましたね俺を!
この、自称単細胞生物・アメーバ様をなめんなッつってんだよ。
しばいちゃうぞーゴラァ。
おいおいそこの坊主頭、ちょっとこっち来い。逃げんなよ、演説会の途中だ。
せめて全部聞いてから立ち去るくらいの男気持てよ。
そんなんじゃ、キミの10年先の未来は煙草のススだらけで真っ黒だよ。
いいかい、ったくよォ…こんなんじゃ
『いつまでたっても本編突入しねェじゃねえか。いつまでこんな駄文書きやがんだコノヤロー』って
苦情がくるんだからな!!……この俺に。
覚えておけよ、そこのカリアゲくんよォ。
さて…仕切りなおしてもう一回。
キミたちは…。
ん・・・・・・あれ? なんて言おうとしてたんだっけか。
まあ、さっき言った通りだ。子どもは…… え――――――っと……
忘れたんで、ざっとでいいかな…?(汗)
たしか、子どもは手洗いをしろ的な…。
・・・・・・・・・中略・・・・・・・・・・・
この演説会の目的は、未来をになうキミたち10代の子どもたちに、俺の長年の夢…にすぎなかった,
『大都市の地下にリアルな秘密基地を作り上げよう☆』
という絵に描いた餅状態の代物を、子らの柔軟かつ自由奔放な発想で現実化に持ってこようという、ズルイ作戦を着々とたてることだったりするんだな…ぐへへへっへっへ。
『おじさん、心の声駄々漏れです。てか、僕らの若々しい心を利用するなんてありえないんですけど』
『あたしもーそろそろ塾だから帰っていー?』『ウチだって帰らなアカンわ!ほな、オッサン』
「ま・待ってくれよキミたち!!ただで手伝ってくれなんて言わないからさ、ね。どうしたら協力してくれるんだい?」
こどもたちは立ち止まり、俺のほうに首をぐるりまわして口角あげて…
四方八方から同じ単語を口にした。
「金よこせ」
素直さを求めてるオジサン、赤っ恥。品物でなく現金だけが、いまどきキッズのほしいモノ。
これがいまの子どものあり方ですよ。親御サン。
オタクのかば子ちゃんは成績がいい割にはいがいとやっぱし脳ミソこんなんですよ。
やっぱ義務教育やめちゃわない?この際。
おそらくバカばっか群れるだろうけど、その分ユーモアセンスは保障しますよ。
安心してください。詐欺じゃないんで、お代はいただきません。
またまた~。そんな不審そうな目をしないでくださいよ。ダイヤの瞳が台無しですってば。
「・・・・・・おこづかいあげるから、協力してくれませんか?」
「「まかせな」」
こうやって、俺のポケットマネーは日に日に姿を消していくんだよ。
まったくまいっちゃうぜ。
ま、ガキに囲まれるのも悪くはないさあ…。
ぺっ
あ、今の撤回。
ガムをこのオシャレカツラの上に吐き捨てなけりゃ、文句なし。
で、お前の正体明かせって?
そう言われると言いたくないなァ~。なんちゃって!
………結局教えないんかいィ!?!?
は―――――…とんでもなく悲惨だよね、俺。
ガキの面倒見たことはあるけどガキに侮辱されたことは無かったね。今までに一度も。
ま、いつかエンジェルが顔面崩壊してくれるのを待つしかないかあ。