はじめのおはなし
ここは大都市。の、すぐとなりの町。
…といっても、ごうごうと黒い煙を発する工場はないし、工業・産業も盛んではない。
電車の一本さえ通っておらず、田んぼや森林が広がる緑豊かで清らかな都会だ。
いっけんしてみると、どうみても田舎そのものだが、実はこの中にヒミツが隠されている。
それはなにかって?
も~う、キミたちはまたそうやって次から次へと先を見たがるんだから…。
仕方ない、特別に教えてあげよう。
今まで都心にはさまざまな問題点があっただろ?
騒音問題やら通勤ラッシュ問題、それから深刻化する大気汚染問題…
これらすべての問題を、どうにかしていっぺんに片づけるにはどうすればいいか。
そんなの簡単じゃないか。
俺たちには地上しか見えていないのか?
注目すべきは“地下”にある!!
ん?えーーー…と、そこのキミ。質問かい?うん、どうぞ。…あ、マイク貸そっか?
~質問タイム~
ほほー……うん、キミはなかなか着眼点がいいね。3ポイント。
『地下には地下鉄が走っています』ね。
そんなもん…
どうでもいいんじゃああぁアア!!!!
キミたちはねェ…自由な発想を忘れてしまっている!
こどもの頃のあの『くもにのってみたーい』的な発想を忘れてしまっている!!
キミ何歳よ?!
え?14?
身体若いのに脳内オヤジがあぁァアああっ!!
コホン。
ま、それはいいとしてだな。俺は今まさに新改革を進めている。
その名も…“新秘密基地・地下設立レボリューション”
なあに、ダサいってか。そんなことねえよ。
ま・ヒミツを教えられるのはここまで!
あとは次までおあずけってことで。
え?お前だれって?
それも、またこんど。