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自殺+手違い=転生  作者: トカゲ
戦う世界
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修行の間にて

グレン達の場合


グレン達が修行の間に入った。

中は思った以上に広く、中心に闘技場にありそうな円形のリングがある以外には何もない、白一色の部屋で隅にベッドとソファーが申し訳程度に置いてある以外には何もない。


とりあえずグレン達は戦闘の役割を決めることにした。

グレンとパッソー夫人は近接系の戦闘職、ソモンは魔法使いなので後衛で魔法を詠唱することに。

フレアは遊撃として自由に動くことになった。


フレアはブラスターでも遊撃として活躍している女剣士だ。

補助と妨害の魔法が得意で、武器は小回りがきく短剣。

フレアは真っ赤な短髪のせいで鮮血疾風なんて通り名まで付いている実力者だ。

しばらく騎士団の手伝いのためブラスターを抜けていたため、グレン達と一緒に戦うのは久しぶりだが、すぐに前と同じように連携を取れるようになるだろうとグレンは考えていた。


鮮血疾風なんて通り名がついている割にフレアは引っ込み思案で恥ずかしがり屋だ。

今もパッソー夫人に話しかけられて真っ赤になって俯いてしまっている。

ソモンはそのフレアの様子をみて少し興奮している感じになっていた。

…大丈夫だろうか、このメンバー。


戦闘は中心にあるリングに上がった瞬間、魔物が生成され開始されるらしい。

とりあえず一回戦うだけ戦ってみようとグレン達はリングに上がる。


ポーン


リングに上がると聞きなれない音と共に空間に亀裂が入った。

亀裂から出てきた魔物は合計で4体で、戦士風が3体と魔道士風の格好をした全身真っ黒な人型だ。

武器の種類がグレン達と同タイプの物なところから考えると、この魔物は相手の能力をコピーする類の魔物なんだろう。

グレン達は緊張しながら武器を構えた。


・・・


サラサ達の場合


サラサとライナ、ミンミが修行の間に入ってまずしたことは周囲の探索だった。

真っ白な部屋で最低限の家具と戦闘用のリングしか見えなかったが、何処かに罠があったり、隠し通路とかあるんじゃないかと考えたからだ。

因みに探索をしているのはサラサだけでミンミはベッドで眠り、ライナはストレッチをしている。


ガコン…


しばらく壁を調べていたサラサが壁をペタペタと触っていると壁が凹んだ。


【隠しステージ解放…隠しステージ開放…ハードモードへ移行します。】


何処からか女性のような声が聞こえてきた。その声は無機質で何処か心を不安にさせる。

サラサは少し不安になりながらライナ達の方を見るが、ライナとミンミも同じような気持ちのようだ。


「なんだろ、今の?」

「サラサが変なとこ触ったんでしょ?何してんのよ。」

「でも何も起こらないね?」


しばらく経っても何も起こらないのでとりあえずサラサ達はリングに上がって修行を開始することにした。


・・・


アーサー達の場合


アーサーが組んだパーティメンバーは十字の騎士団でも戦闘能力が高い部隊長2人だ。

戦闘能力が高いが無口なこの2人は戦闘能力を買われて突撃部隊の隊長になってはいるが、あまり連携というものが得意ではない。

アーサーはこの機会を利用して戦闘能力と共に連携の質も向上させようと考えていた。


「アーサー隊長、さっそく始めるとしましょう。私は何時でもいけます。」


表情に変化がまるでない青髪ロングの細身な男性の【サリア】が訓練を早く始めたいと急かす。


「同じく。」



筋肉隆々のハゲ頭の男性、見た目はヒールプロレスラー、【ムラクモ】も同じような気持ちのようで頷いている。


「まぁ、まてよ。まずは陣形と戦法の確認からだ。慌てるな。」


アーサーはそう言うと隅に置かれているソファーに座った。

まずはこちらの戦力の確認をしないといくらなんでも不味いだろう。


アーサーはバランス型の魔法騎士。

攻撃を始めとして回復や補助も使うことが出来るが、どれも中級レベル止まりで器用貧乏な感じが否めない。


サリアはスピード重視のグラップラー。

己の体を唯一の武器として手数で攻めるアタッカーで使える魔法は身体強化のみ。

だが身体強化で強化された拳は岩を砕き、蹴りは地面を割るほどだ。


【ムラクモ】は筋肉に似合わず魔法使いだ。

氷魔法が得意で、素早い動きと強力な氷の槍は驚異の一言だろう。

まぁ、見た目とは違い臆病なのが欠点といえば欠点だが。


「まぁ、陣形はいつも通りでいいか。サリアと俺が前衛、ムラクモが後衛でいいな?」


アーサーはそう言うと2人が頷き、リングへと歩きだした。



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