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ベータ

「これは・・難しいわね。」


黄金魚を入手するためにオアシスの湖に来ている訳だが、カウルの捕り方は普通に実力がばれるので教えるわけには行かない。

なのでカウルは偶然持っていた高級な餌を使って釣り上げたと嘘をついた。


結果、3人娘は釣り大会を開始したわけだが警戒の強い黄金魚を釣り上げられるはずもない。

そのうち諦めるだろうとカウルはキャンプのための薪集めを開始した。

高級果物であるクランベリーやフレアアップルなんかを見つけることができて満足したカウルが薪集めから戻り湖に行くと、3人はすでに釣りを止めており、日光浴を開始していた。


「あ、おつかれ。」

「おつかれさまです。」

「ちょっと、黄金魚釣れなかったんですけど!」


カウルが薪集めに行ってからまだ30分も経っていない。それでその文句はおかしいだろう、とカウルは思ったが何も言わないことにした。

ライナとミンミはただ釣りをやってみたかっただけのようだし、サラサの理不尽な怒りをスルーすればいいだけだ。


取り敢えず3人に薪割りついでに採ってきたクランベリーとフレアアップルを渡してご機嫌を取る。ライナとミンミは勿論、サラサもそれでニコニコ顔に変化するのだから安いものだ。

カウルは何となく3人の扱い方が分かってきたような気がした。


(こいつ等って食べ物与えておけばずっと機嫌がいい気がする。)


カウルの予想が当たったのかどうなのか分からないが、この日、3人は文句を言わずにずっと果物を食べていた。


・・・


「もうすぐベータにつきますよー。」


キングラクーダの手綱を持つミンミが指差した方向には大きな町が見える。

町のすぐ横にはピラミッドがそびえ立っていて、反対側には大きな川が流れている。

確かピラミッドにはアヌビスとかファラオとか高レベルの魔物がたくさんいて、倒すと結構いいアイテムが手に入ったきがする。

川の方では砂漠の盗賊イベントが発生したが、この世界ではどうなんだろうか?

盗賊イベントは面倒臭いのであっても無視の方向で行きたいところだ。

今回の旅は実力がありそうな冒険者を探して目をつけるのが目的なのだから。


ベータの入口でサラサ達と別れたカウルは荷物を担ぐと取り敢えずギルドに向かった。

ギルドの入口の前に黄金魚が入った容器を置いて上から布をかけて隠す。

ベータのギルドはギルド兼酒場といった感じの場所だ。しかもどちらかといえば酒場の方が強めといった感じ。

バーのカウンターにいる店員がギルド員も兼ねており、依頼は酒場の隅にある掲示板で探すようだ。

ゲームの時だと食べ物系の素材を持っていくと料理してくれたりした。代わりに食べ物系の素材以外は買取すらしてくれなかったが。


「いらっしゃい。」


口ひげがダンディな正にバーテンダーといった感じの店員の前に座り、取り敢えず水と軽めの料理を頼む。


「なぁ、オヤジさん。ここらで実力がある冒険者ってどんなのがいる?」

「・・個人の情報は答えかねますな。」


姿がダンディなオヤジさんは答え方もダンディだ。

チャーハンらしきものを作りながらそれ以上はなにも喋ろうとしない。

しょうがないのでカウルはもう一つの用事を済ませることにした。


「じゃあさ、黄金魚を欲しがってるやつとかの情報はない?」


ピクリ、とオヤジさんの肩が揺れたのが見えた。もしかしたらオヤジさん、黄金魚がほしいのか?


「実は無傷で2匹手に入れてね。観賞用に貴族に売ろうと思うんだが・・」

「そ、そうか。ちなみにどんな状態なんだ?見せてくれないか?」

「別にいいけど。」


オヤジさんに言われて黄金魚が入った容器を外から持ってきてカウンターに置く。

因みに黄金魚には定期的に餌と回復薬を与えているので最初より元気かもしれない。


バシャバシャと窮屈な水の中で泳いでいる黄金魚を見てオヤジさんは目を丸くした。

ありえない、とか欲しいとか小さい声でブツブツ言っているのが聞こえる。


「情報をくれるんなら安く譲ってもいいよ。」

「それはできない。仕事と私情はわけなければいけない。」

「じゃあ、その冒険者と会えるように仲介してくれるだけでもいい。実力者と話してみたいだけなんだ。」


カウルがそう言うとオヤジさんが何かを考えるように顎をさする。

目はチラチラと見ているところから、多分もうひと押しってところだろう。


「仲介してくれるなら黄金魚1匹分の相場で2匹を売ってもいい。この状態で捕まえられる冒険者はそうはいないぜ?」

「仲介だけだぞ?」



カウルの言葉にオヤジさんは遂に陥落して冒険者を紹介してくれることになった。





うーん、内容が薄い。

小説を見直すと薄さに愕然とします。

日々勉強やなぁ。

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