表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
自殺+手違い=転生  作者: トカゲ
始まり
14/60

虫退治

バトル難しいの巻


変なところがあったら教えてくれると喜びます。


窓から見える部屋の中はかなりの地獄絵図が広がっていた。

鬼蜘蛛は小さいものでも握り拳くらいの大きさで、大きいやつになると人の頭以上のやつまでいる。それを見てカウルは言いようのない恐怖に襲われた。


考えてみてほしい。屋根裏部屋一杯に鬼蜘蛛がガサガサと蠢いているところを。

カウルは屋根裏に入るのを戸惑った。虫好きなら天国なのかもしれないが、カウルは虫嫌いだ。地獄でしか無い。

人の頭程の大きさの鬼蜘蛛は2匹だけ。多分あれが親虫なんだろう。

レベル的には今のままでもギリギリ勝てるはずだが、封印の腕輪を装備した状態ではかなりの接戦になってしまうだろう。

そうなったら鬼蜘蛛に攻撃されたり飛びつかれたりする訳で・・・


カウルはとうとう半泣きになった。

冗談じゃない。あんなのに飛びつかれたり噛みつかれたりするのは嫌だ。


カウルは余裕で鬼蜘蛛を倒す事ができるように封印の腕輪を外して力を解放した。

これなら一発で鬼蜘蛛を倒せるはずだ。

カウルは自分が唯一持っている長剣【夜月】をいつでも抜けるように構え、窓を割って中に入る。


中に入って直ぐに【夜月】を抜き、横に一閃する。夜月は長剣ではありえない・・鞭のような音を出しながら鬼蜘蛛に迫る。

小さい鬼蜘蛛はこの一撃だけで数匹真っ二つになり動かなくなった。親虫であろう一際巨大な鬼蜘蛛に体当たりをされるが、レベル255の能力を開放している今のカウルには痛くもかゆくも無い。

触りたくないので夜月で鬼蜘蛛をはらう。


【夜月】ではらわれた鬼蜘蛛はまるでバターを切るような感じで切れた。

カウルは自分の体に体当たりしてきたところを振り払う様に切ったので鬼蜘蛛の体液をモロに浴びてしまった。

まぁ、これは仕方ないだろう。カウルはもう気が気ではないが。


親虫が簡単に倒された事で小さい鬼蜘蛛達はカウルから距離を取りはじめた。

もう一匹の親虫がそれを庇うようにカウルの前に出てギチギチ・・と警戒音を発している。


カウルに少しの罪悪感が生まれる。

だが鬼蜘蛛をこのままにしておくと人間を襲うようになってしまう。それは避けないといけない。


カウルは親虫を切り殺し、残りの鬼蜘蛛も残らず殺す。

逃げまわる鬼蜘蛛を殺していったので屋根裏部屋は鬼蜘蛛の体液でグチャグチャになってしまっている。

全てを倒した後、カウルは屋根裏部屋の惨状を見て吐き気が込み上げてきて、そのまま吐いてしまった。


・・・


ブラドはカウルが屋根裏部屋に入ってから直ぐに扉の前で待機していた。

最初にガシャンと窓が割れる音がしたと思ったら鋭い・・鞭を振るった時に出る様な音が連続でして、その音がする度に家が少し揺れた。


ブラドはこの時点で部屋の中から感じる異質なほどに高い威圧感のようなものを感じて固まって動けなくなっている。

ブラドは昔、パッソー夫人と共に依頼を受けていた冒険者だった。

パッソー夫人が結婚して冒険者を引退した時に自分も引退、ブラッドン家の執事として働いていたのだ。

しかし執事として働いている時でも鍛錬は欠かさなかった。今回の鬼蜘蛛もパッソー夫人にカウルの実力を調べて欲しいと頼まれて、ブラドが生け捕りにしてきた魔物なのだ。


自分に勝てる人間はアルファにはパッソー夫人くらいしかいないと思っていた・・それが今、完全に否定される。

しばらくして攻撃音と威圧感が消えた。

時間を見てみてもまだ5分も経っていない。


(ありえない!金ランクの冒険者でもあの数を倒すには30分以上はかかるはずだ!)


ブラドはそう思ったが、扉の向こうからは鬼蜘蛛の気配も動く音も聞こえない。

しばらくしてカウルが何かを吐いているような音は聞こえてきた為、カウルは生きているみたいだ。


そんな中、ブラドは扉を開けることができず、ただ固まっていることしかできなかった。


・・・


屋根裏部屋から何の音もしなくなってからしばらくしてから扉をノックする音がした。

それを聞いて硬直していたブラドも硬直を解き、急いで扉を開ける。


「依頼、多分完了しましたぁ・・」


扉から出てきたカウルは鬼蜘蛛の体液を全身に浴びてひどい有様だった。

奥の方に見える部屋の有様はそれ以上に酷かったが。

ブラドはとりあえずカウルを風呂の方に連れて行き汚れを落としてもらうことにする。


カウルが風呂に入っている間にブラドは屋根裏部屋の様子を見に行く。

屋根裏部屋は凄惨な光景が広がっていた。全ての鬼蜘蛛は真っ二つに切られていたり、壁に叩きつけられていたりして、その全てが一撃で倒されているようだった。

これは同じ人間がやったとは思えない光景だ。


そして部屋の真ん中にはカウルが吐き出しただろうゲロが飛び散っている。

ブラドはカウルの戦闘能力に息を飲み、部屋の掃除の大変さを想像してため息を吐いた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ