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守護人②

今月3つ目投稿という快挙!

では本編へどうぞ。

もちろんケイトの出番だよ。

一方小屋の屋根で鑑賞していたレアラは、うつ伏せの状態から固唾を呑みつつ目の前で繰り広げられる戦いをじっと見つめていた。


「・・・賭けは、童の勝ちじゃな」


「うーん・・・譲ちゃん、分かってないなー」


「何がじゃ?」


「戦いは勝ったと思った瞬間が一番危ないんだって事だ」


ギルダがレアラへ投げかける様に言葉を発した瞬間、突風がレアラの体を駆け抜ける。


「何じゃ!?」


レアラが突風の発信源たる方角へと目を向ければ、リコ達を中心に波立つ様な風が円を掻く様に吹き荒れていた。

風が荒野の土ぼこりを巻き上げはっきりとは確認できないものの、リコの体を青い光が包んでいる様に見えた。


「ルーリだっけか、あの妖精。リコへ加担したようだぜ」


「!?」


レアラは当初リコがルーリの力を使わずにケイトと戦うと思っていた。


いくらケイトがリコの精霊を纏っていると言ってもその制御と操作が全くわからなければ殆ど意味を成さない。

しいて言えば、精霊による防御力の微々たる増強程度。


そのケイトに対して水巫女であるリコがルーリの力を使えば死も十分ありえる話だからだ。


それに加え、元々妖精は臆病で優柔不断の生き物。


故に、自分と親密な者同士リコとケイトの戦いに積極的に参加するとは、さすがのレアラも考えられなかったのだ。


なのにだ。そのルーリも力を貸した。


「リコは・・・本気でケイトを連れて行かぬ気か!?」


「ふっ・・・らしいな」


面白くなってきたと言わんばかりに笑みを零し鑑賞するギルダを他所に、

レアラは苦渋の表情を隠せないでいた。



一方で、リコの体からは青白く強い光が解き放たれていく。


「はぁぁぁぁ!」


「!?」


ケイトは鬼の様な形相と圧倒的な力で押し返してくるリコに、驚きと興奮を混ぜ合わせた様な表情を見せた。

しかし次の瞬間、リコは完全にケイトの両腕を押し返すと、素早く体を丸めケイトの腹部へ両足を直接叩き込む。


ケイトは痛みを声に出す事もできずに数十メートル後方へと吹き飛ばされ、

とても受身では収まりが効かない程激しく転がっていく。


「・・・」


ケイトの拘束から開放されたにも関わらずリコはどこか”納得いかない”と言った表情で空を見上げた。

そして、ゆっくりと体を起すとそれに合わせて青白い光は体内へ吸い込まれる様に収まりを見せた。


「ルーリ、どうして私に力を貸したの?私を止めに来たんじゃないの?」


名前を呼ばれたルーリは恐る恐ると言った表情でリコの背後から姿を表すと、

宙をふわりふわりと移動し横に並び立った。


しばらく二人の間で沈黙が続いた後、勇気を振り絞る様な表情でルーリが先に口を開いた。


「私はリコ様の為に戦いましゅ!リコ様がケイトしゃまの事を思って里へ帰らせる事を選ぶなら、私も自分の意志でリコ様の味方をしましゅ!

それと・・・さっきは・・・ごめんなしゃい!」


ルーリの言葉にリコは手に持つ木剣の柄を強く握り俯いた表情のまま言葉を口にしていく。


「どうして・・・謝るの・・・?ルーリは自分の本音を言ったんでしょ?」


「・・・はい・・・」


ルーリでさえもリコが何かに苛立っている様子なのは見て取れた。

故に俯いたままルーリは中々次の言葉を返す事ができなかった。


そんな最中、ルーリは自分の頭に何かが触れる感触と共に体を震わせたが、

それがリコの手の平だと感じるとゆっくり視線をリコの方へと向けた。


ルーリの視線の先には怒りと悲しみを複雑に絡み合わせた様な表情をするリコがいた。


「私もごめん。なんか・・・凄く自分が嫌い・・・」


「え?」


「こんな事になるなら、何であの時ケイトを連れて来てしまったんだろうって今凄く後悔してる。

全部自分のせいなのに・・・巻き込んで・・・ごめんね」


ルーリにはリコが何で今悲しそうな表情を見せるのかわからなかった。

意味はわからないけれど、それでもルーリには本能的にすべき事が頭に湧いた。


「・・・まだ・・・後悔は遅くないのではありましぇんか?この戦いに勝てばケイト様は里へ帰りましゅ。

ケイト様は自分の言った事は曲げましぇん。だから・・・勝ちましょう!オー!オー!」


小さな体を使って右手を天高く上げ何度も声を出すルーリの姿にリコは思わず笑ってしまった。


「あは・・・うん。そうね」


「?」


自分を見て小声で笑うリコにルーリは首をかしげつつも、まあいいかっと言わんばかりに笑みを見せた。


「それじゃ、二人でケイトを里に戻そうか。ついでにお灸も据えてあげよう」


「それはとても良い考えだと思いましゅ!オー!」


リコの言葉に応える様にルーリはまたもや右手を天高く掲げた。


そうこうしていると、荒野で倒れていたケイトがゆっくりと起き上がり始め、

それを見るや否や、リコの表情が真剣な目つきに変わった。


「ねえ、ルーリ。ケイトに何が起こってるかわかる?力を失った私じゃ何にも感じられないの」


「オー!ん?あ、えっとですね・・・精霊の力は全然扱えてないでしゅよ?

でも、精霊自体はケイト様の防御力に干渉しておりましゅ」


「なるほど・・・だから私の攻撃を食らってもあの程度なのね・・・。

でも・・・うーん・・・まあいいか・・・」


リコは自分の足元に落ちているケイトの木剣を器用に足先で持ち上げると、

自分の腹部に手を当て苦痛の表情を見せるケイトの前へとほおり投げた。


「痛っっ・・・!?って・・危っねぇ・・・・」


ケイトは突然自分の足元へと突き刺さった木剣に驚きながらも投げた主へと視線を移す。

そこには先程までと違い何かの枷から開放された真剣さを醸し出すリコがいた。


「・・・ルーリ・・・やりやがったな。今度は俺の番ってわけだな」


それに伴いケイトも又口元に笑みを浮かべ呟いた。



リコとケイトが目を合わせた瞬間から両者共に真剣な眼差しへと変わり、

その場の空気を読むかの様にルーリも又リコの体内へ消えるようにスッと姿を消した。


「ルーリ、全力はだめよ。ケイトが死んじゃう。少しずつね」


(了解でしゅ!)


リコはルーリの掛け声を合図にケイトへ向けて走り出した。


(さっきよりも早い!)


ケイトは真っ直ぐ間合いを詰めてくるリコの速さに目を見開くと同時に、

上下しぶれるリコが分身している様にさえ目に映っていた。


リコは真っ直ぐ剣を構えるケイトを見るや否や素早くケイトの後方へと回り込む。


(消えた!?いや、上か?!右か!?)


ケイトは突然消えたリコを探すべく視線を上から左右へと首を振った。


(いない・・・背後!?)


ケイトの予想通りリコはその一瞬で背後まで移動し、

ケイトも又瞬時に体を回転させリコの攻撃へとタイミングを合わせようと動く。


しかし、それを待ってる程甘くないリコは容赦なくケイトの左脇腹へと一撃を繰り出した。


「痛っ!・・おりゃ!」


打たれた瞬間に衝撃を最小限に留めようと後方へ飛んだケイトも、

ただでは終わらせないとばかりにリコへ反撃を返すものの空を切った。


「!?」


「甘い!」


リコはバランスを崩したケイトの脚元へ瞬時に体を潜り込ませると両足を振り払い、

ケイトの腹部へと右拳が止めとばかりに打ち込まれた。


「ぐはっ・・・・」


ケイトは苦痛の声音と共に数メートル後方へ吹き飛ばされたものの、倒れる事はなかった。むしろ、耐えたと言ってもいいかもしれない。

そんなケイトを見て、リコは辛口な台詞を口にした。


「がんばってるのはケイトじゃなくて私の精霊の様ね。貴方からは何も進歩が見られない」


「俺だって・・・」


「・・・なら見せてみなさい」


リコは言い放つと同時に再びケイトに向かって走り出した。


リコから繰り出される剣技は悉くケイトの脚腰へと叩き込まれ、

一方的と言わざるを得ない状況だった。


ケイトはというとリコのスピードに対応しようとする所か、

痛みを感じてから動くという受身へと完全に固定されていた。


「く・・っそお!」


足腰がやられ倒れこむケイトは空を見上げて悪態をついた。

その様子にリコは一息漏らすと口を開く。


「それが今の実力。本当なら死んでるわ。・・・私の勝ちでいいわね?」


「まだだ・・・」


「・・・」


「まだ負けてねえ・・・くっ・・」


ケイトは疲労と体中の痛みに耐えながら上半身を起すものの、

いう事を聞かない足腰に苛立ちの表情を見せた。



「なら次で終わり!」


リコは大きな声で言い放つと同時にケイトの背後へと瞬時に走りこみ、木剣を逆手に持ち帰ると柄を首筋へと叩き込もうとした。


(え・・・)


しかし、其処にケイトはいなかった。まるで幻覚を見させられていたかの様に。


(何で居ない!?)


リコは周囲へと鋭い視線をめぐらせるがケイトの姿はおろか気配すら感じる事ができなかった。

にも関わらず、そんなリコの首筋へと木剣が吸い付くように添えられる。


「え」


木剣の冷たい出刃はリコの体中へ寒気を浸透させると共に現実だと否が応でも納得させ、

リコもまた剣先から持ち主へと視線を左後方と辿っていく。


当然だが、木剣の持ち主はこの場に2人しかいない。


リコが視線を向けるとそこには何かをやり遂げたような表情をするケイトがいた。


「俺・・・」


ケイトが何かを言おうとした瞬間、リコは悔しそうな表情をすると共に木剣を地面に向かって叩き付けた。

すると、地面は青い光と共にクレーターの様に抉れ光を解き放つ。


「お・・おいおいおい・・・うわぁ〜!?」


ケイトは光に飲み込まれその場から姿を消し、

リコもまた光と地面から巻き上げられた土ぼこりの中に消えた。


その光景を真剣な眼差しで見つめるギルダと目を大きく広げ空いた口が塞がらないレアラ。


「ありえん・・・」


時間が経つにつれ荒野の土埃が収まりを見せ始めると状況が段々と見え始めた。


リコは木剣を両手で持ったままクレーターの真ん中で肩で息をし、

ケイトはそこから数十メートル離れた場所にて横たわり白目をむき気絶している。


リコはそんなケイトへと視線を向けたまま眉に皺を寄せていた。


(私の油断?でも・・・ケイトに動いた様子すら見えなかった・・・。まるで・・・)


考え事をしているリコの脳内へと突然ルーリの慌てた声が響き渡ると、

リコは体をびくりと震わせ飛び上がった。


(リ・・・リコしゃま!?ケイト様・・・死んでしま・・・死んでない・・・でしゅよね?!)


「・・・私は・・・わ・・・悪くないわよ・・?」


(悪いですよ!?とっても悪いですよ!?)


「うぅ・・・もう!」


リコはルーリに攻め立てられ涙目を浮かべながら、

ケイトの安否を確認すべく急行したのだった。



その一部始終を見終えたギルダは困惑した表情を露にしながらも、

楽しそうに口を開いた。


「さて、困ったな。賭けはケイトに賭けた譲ちゃんか、それともリコに賭けた俺の勝ちか・・・」


「・・・この外道が!早くこの縄を解け!どうせこの賭けはお主の判断に任せられるのであろう!?

それに逃げも隠れもせぬ!」


目元に涙を浮かべ怒り狂うレアラに、ギルダは一呼吸入れるとやれやれと言った表情で縄に剣を入れ解いた。

それと同時に小屋の屋根に張られていた結界も姿を消した。


レアラは開放されるや否やギルダを一目睨みつけると、

それ以上何も言わず小屋の屋根から飛び降りた。


「うー・・・じびれる・・・」


痺れる足腰に耐えながらもレアラはリコとケイトがいる場所へと走って行った。

その背を黙って見送ったギルダは誰に言うわけでもなくこう呟いた。


「偶然か必然か・・・長生きもするもんだな」


ギルダも同様に小屋を降りると村の中へと姿を消した。




ケイトは夢を見ていた。


実際には自分が見ているのは夢だと実感できていると言った感じと言える。


そんな中で周囲は森に囲まれ所々に小川が流れ、

聞き耳を立てれば鳥のさえずりさえも響いて聞こえる。


そんな場所で時折混じって聞こえる苦痛の声があった。


「ううっ・・・」


声は聞こえど人の姿は森に隠れて見えない。声から連想するに少女の声。


そんな少女の声を黒いフードが付いた全身を黒く包んだ服を着た一人の少年が木陰に隠れて聞いていた。


少年は俯いたまま木に寄り添い少女の声が森に響いても眉一つ動かす事はない。

そんな少年が口元に笑みを浮かべるとケイトの方へと顔を上げこう言った。


「巫女なんて死んでしまえ」と。


少年の目は狂気に満ち、あらゆるものを憎んでいると言っても過言ではない程、体から黒く邪悪なオーラを放っていた。


そんな少年の様子に息を飲んだ瞬間、ケイトの見ていた世界は反転すると同時に暗闇の中へと落ちて言った。


はっとした表情で目を覚ましたケイトは体中に汗を掻きベッドの上で横になっていた。

周囲へと目を向ければ暗闇ながらも薄っすらと此処が室内だということも窺い知れる。


(・・・夢か・・・)


ケイトは薄暗い天井を見上げながら、今自分が見ていた夢を思い出そうと思考回路を働かせる。

しかし、少年が自分を憎しみに満ちた目で見つめているといった、断片的な事しか思い出せなかった。


(・・・あの目・・・俺の小さい頃に似ている・・・)


そんな事を考えていると人の気配と共に部屋のドアが開き、

突然室内の種火に明かりが灯された。


「起きてるか?」


ケイトは明るく照らされた室内で、入ってきた人物を横目で見るや否や体を起そうとした。

しかし、途端に体中を激痛が走り廻る。


「は・・うぐ・・・ぐぐ・・・ギルダさん・・・」


ギルダは首を竦め苦痛の表情を忍ばせるケイトへ視線を向けつつも、

顔色一つ変えずにカップを持ったままベッドへ備え付けられていた椅子へ腰掛けた。


「ふー。やっと目が覚めたようだな。調子はどうだ?」


「だ・・・大丈夫です・・・」


ケイトは体を包む程の大きな薄い生地の布団から顔を露にすると、ギルダに向けて痛みを堪えているせいか強張った表情で応えた。


「まあ、生きててよかったよ。とりあえず今はしっかり休んでおけ。

それと私物はそこの棚に入れておいたからな」


ギルダの視線を辿るようにケイトも視線を廻らせると、

シンプルでいかにもな長方形をした木造の棚が置いてあった。


そこには魔剣や自分の服等が置かれている。


「・・・あの・・・勝負って・・・」


「お前の負けだ。完膚なきまでにな」


「・・・そう・・・ですか」


ケイトは初めからわかっていたかの様にギルダの言葉を素直に受け止めると、

一呼吸入れると体の力を抜きベッドへと体を預けた。


そこでケイトは初めて何処からか漂う薬草の匂いに気付いた。


「ん・・・この匂い・・・」


自身の鼻を頼りに勘ぐって行くと、自身の体にミイラの如く包帯が巻かれていた。

それと同時に匂いの元はこの包帯から発生している事もわかった。


「これって・・・」


「それはリコが巻いた奴だな。その横の染みは俺がコーヒー零した跡だ。気にするな」


ギルダに言われ見てみれば腹部に巻かれた包帯の一部が茶色く染まっていた。


それを見るなりケイトは自分が眠っていた時に何があったのか気にはなったものの、

それよりも先にリコの所在が気になっていた。


「あの、リコはどこです?」


「リコ達なら既に此処を出た」


「え?」


「ちなみに、この村に今いるのは俺とお前だけだ。村の連中と聖騎士団はアシスへ向かったからな、」


さも当然の様に話すギルダの言葉に、ケイトは話についていけず唖然とするばかり。


「ちょ・・ちょっと待ってください!ギルダさん話がわからないです!」


ケイトは落ち着いていられないとばかりに痛みを堪えつつ強引に上半身を起していく。

そんな様子にギルダはやれやれと言わんばかりに口を開いた。


「無茶するとマジで傷口が開くぞ。せっかくリコが応急処置してくれたんだ。そこんとこわかっとけ」


「それはわかりました。それよりも、あれから何日経ったんですか?!」


掴みかからんばかりに詰め寄ってくるケイトとは裏腹に、

ギルダは面倒くさいと言わんばかりの表情で口を開いた。


「お前は既に丸1日眠ってる。今日は2日目の夜だ」


「・・・」


ケイトはギルダの言葉を聞くや否や唖然とした表情で乗り出した身をベッドへ戻すと、

一人でぶつぶつと何かを良い始めた。


ギルダはそんなケイトに構う事なく「どっちにしても、その体じゃ数日はまともに動けん。観念して横になってろ」

とだけ言って部屋を出て行った。


部屋に一人残されたケイトの頭の中は真っ白だった。


「・・・どうして・・・」


ケイトの言葉に対する応えは頭の中を淡々と無尽蔵に通過していく。


(勝負に負けたから)


(お前が弱いから)


(リコはお前を必要としていない)


(里の民。それ以外の何者でもないから)


「違う!そんな事を聞きたいんじゃない!」


ケイトは自分の頭を抱え込む様に腕で押さえながら脳内に響いてくる言葉を叫び否定した。

すると、頭の中を埋め尽くしていた言葉は止み部屋と共に静けさが漂う。


「・・・」


ケイトは俯いた表情のままベッドへ体を預ける様に倒れこんだ。


疲れが残っているのか自然と瞼は閉じ、静寂が虫の鳴き声を心地よく耳へと運んでくれる。


ケイトはリコと戦っている時の記憶を少しずつ思い返し始めると共に、

「なら見せて見なさい」と言った時に見せたリコの表情が浮かんでは消えた。


「見せるどころか・・・反撃すらしてねえ・・・」


どれだけ繰り返し記憶を辿ろうともケイトに勝てる隙は見当たらない。

むしろ、真剣な眼差しで自分を見つめてきたリコの表情ばかり目に浮かぶ。


「最悪だ」と呟いたケイトの拳は自分自身の気持ちを握り潰さんばかりに布団を強く握り締めていた。


ご愛読ありがとうございます。

ではまた次回であいましょう。

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