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ケイト夢の日常

こんにちわ。毎回読んでいただき本当に感謝!

今回は夢のような話です。

では本編へどうぞ!

私はケイトの胸で泣いた後少し気持ちが楽になった。

「ごめん・・らしくなかったね」

私は涙を拭きながらケイトを見た。

ケイトは呆然と私を見つめてくる。

「ああ・・」

私を見つめたまま動かないケイト。

「ケイト?どうしたの?」

「あ・・いや・・・お前・・・かわいいな」

「は!?え!?」

ケイトの一言にドキッとする。

「何言ってんの!?ちょっと!」

私は動揺し、ケイトの頭を軽く叩いてしまった。

強く叩いてないのに倒れこむケイト。

「え!?ちょっと!?ごめん!?ケイト!」

私はすぐさまケイトの上半身を支えながら起した。

(私は一体何やってるの!?)

ケイトの両肩を掴み揺さぶる。

「ケイト、しっかりしろ〜!?」

「お・・おう!危なかったぜ・・天使に命持ってかれるところだった」

ケイトはやっと正気を取り戻した。

私は何故か今のやり取りだけで精神的に疲弊していた。


ケイトが動ける事を確認した後、村はずれの外郭に移動した。

気持ちを切り替えケイトと向き合い私は今までの話を始めた。

やはりケイトは精霊と妖精に憑かれていた時の事は何も覚えていなかった。

「つまり、この村を壊したのは俺!?」

「さっきからそう言ってるでしょ」

ケイトは信じられないといった表情で辺りを見渡す。

「あそこの家も?あれも?これも?」

ケイトは半壊した家や跡形も無くなった家を指差す。

「そうよ。全部よ」

私の指摘に、口を丸く開けて唖然とするケイト。

「まあ、それはともかく、明日か明後日には此処を出るから」

「ともかくって・・・村人が住む家どうするんだよ?」

「村人はアシスへ移動するらしいわ。聖騎士団と共にね」

「そうか・・・悪い事したな・・・」

私はケイトの言葉に溜息をついた。

「あのね、ケイトが家を壊したから村人はこの村を出るんじゃないの。

事が事だから村を出るのよ」

「そうなのか!?」

「あったりまえでしょ!?ほんとにバカね!

さっき泣いた涙を返せ!」

「それは無理。俺の宝物だから」

(反応はやっ・・)

「何で其処だけは反応早いのよ・・・」

私は呆れた表情でうな垂れた。


「まあ、とにかく出発の準備するから荷物はまとめておきなさい」

私が顔を上げケイトの表情を見ると何か考え込んでいた。

「どうしたの?」

「いや・・リンとレンとレアラはどうなるんだ?」

「リンとレンは両親と共に行動すると思うわ。レアラは・・・」

私は視線を地面に落とした。

「知らないわ」

私は表情を曇らせる。

「何かあったのか?」

ケイトは覗き込むように私を見る。


私はケイトにレアラが皇女だと言う事を話した。

「皇女って、何処の皇女?メイアスに皇女なんているのか?」

「ううん・・・この地には皇女はいない」

「どう言う事だ?言ってる事が滅茶苦茶だぞ?」

「私も書物でしか知らないけれど、恐らくステネイラ大陸の皇女よ」

「ステネイラ?何だそれ」

私はケイトになんて言えば良いのか迷った。


「私達が住む場所がメイアス。それとは別の場所にステネイラ大陸と言う大陸があるのよ。

私も書物でしか知らないわ」

「へ〜」

私の話にケイトは関心を持ったようだった。

「レアラの言う事に信憑性はあるのか?」

「恐らく本当。レアラは実際に神獣を召喚してたしね」

「まじか!?俺どうすればいいんだ!?皇女だろ!?」

「バカ、へたげに動揺するんじゃないわよ」

「まあ、とにかくレアラに会って話しをしてみないと分からないな」

「そ・・・そうね」

私はケイトの言葉に少し動揺した。


話を終え、しばらくレアラを探しに村の中を回ったが結局見つからなかった。


「まあ、そのうち会えるだろうぜ。先に準備でもしちまうか」


「そうね。私は食料と水の手配して、それからフィレーネさんに挨拶しておくわ。お世話になったしね。

ケイトは馬の方見といて。村の入り口の馬小屋にいるって聞いてるから。

終わったらケイトが寝ていた民家で落ち合いましょ。」


「了解。ギルダさんにも挨拶しておくか。そう言えばルーリも見ないな・・レアラと一緒なのかな・・」


「ルーリ?誰それ?」


「お前に会いたがってた妖精さ。まあ、そのうち見つかるだろ。それじゃ又後でな」


ケイトは自分の作業に取り掛かるため動き出した。

私はケイトの背中をじっと見つめていた。

「妖精か・・・」

私は表情を曇らせた。




ケイトは一人、周囲を見渡しながら大通りを歩いていた。

「大分壊れてる家があるな・・・。

ほんとにこれ俺がやったのかよ・・・」

ケイトがつぶやいていると、ギルダが背後からケイトに声をかけてきた。

「よ!少年!」

「あ、ギルダさん。なんかすみません。リコから色々聞きました。

ご迷惑かけました」

「気にするな。はじめは良くある事さ」

「ん?初めは?」

「まあ、気にするな。ところでケイトだっけ?ケイトの彼女は一緒じゃないのか?」

「彼女ってそんな・・・照れますよ」

恥ずかしそうにするケイトを興味ありげにギルダは横目で見ていた。

「リコはフィレーネと言う人に挨拶に行きました。俺は今から馬を見に行くところなんです」

「そうか」

ケイトとギルダは横に並んで大通りを歩く。

「そう言えば、ギルダさんに頼みごとがあったんです」

「なんだ?」

「少し剣技を教えてもらえないでしょうか?」

「何で俺に聞く?」

「何でと言われても・・・。ただ、ギルダさんから何か特別な力を感じる気がするんです」

ケイトは説明に困ったようで、下を向きながら説明する。

そんなケイトを見てギルダは口元に微かな笑みを浮かべた。

「構わねえぞ。教えてやる。条件がいくつかあるけどな」

「ほんとですか!?」

ケイトは顔を上げ満面の笑みでギルダを見た。

ギルダは照れくさいのか頭を掻いた。




読んでいただきありがとうございます!

次回17章でお会いしましょう!

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