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メカニカルワルキューレ ─未来を取り戻す物語─  作者: ハムスターマン
第一章 プロメテウス編
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第6話 束の間


私とアリアは模擬戦を終え、シャワーを浴びるとラボの食堂に来た。そこには既にディアナさんやメガイラちゃん、後はオペレーターのオペ子さん。名前は…あ、そうだ。コトネさんだ。他にもたくさんのスタッフの人が来ていた。

「な、なんだぁ?今日なんかあったか?」

アリアも始めての光景らしく驚いていた。


「それがね、皆でこれからランチするって話したら、いっその事、歓迎会にしちゃおうって、オペ子さんが……」ディアナさんが騒がしくなっちゃってごめんなさいねと謝って来る。

騒がしいだなんてそんな……むしろ……温かすぎて……

「……あ、リリィ。」

メガイラちゃんに泣いてるところを見られてちょっと恥ずかしい。でも本当に温かかったんだもん……


ディアナさんが教えてくれた。ここに居るスタッフ達は皆、魔力結晶の適合者なんだって。でも身体的理由や精神的理由で羽ばたけなかった子たちなんだって。ハカセは最初こそメカニカルワルキューレになるか野垂れ死ぬかって質問を皆にするけど、それでもやっぱり無理な子達のためにラボでの仕事をくれるらしい。

ディアナさんも最初はハカセの表の顔しか知らなかったからハカセが嫌いだったって秘密を教えてくれた。


アリアも言ってたな。

──ここであの2択迫られたやつさ、誰も不幸になってないんだぜ?って


なんだかハカセって本当は不器用で可愛いのかも。



「リリィちゃん、本当にお疲れ様。……怖かったでしょ?」

不意にオペ子さん、もといコトネさんが、私のグラスにジュースを注ぎながら言った。その声は、他のスタッフの歓声に紛れるくらい静かだったけれど、私にはちゃんと届いた。

「……はい。模擬戦だったのに、本当に死ぬかと思いました。今も、思い出すと少し足が震えます」

私が正直に答えると、コトネさんは自分の手をぎゅっと握りしめた。その手が微かに震えているのを、私は見逃さなかった。

「……いいんだよ、それで。怖いって思えるのは、あなたが優しいから。私はね、その怖さに負けちゃったの。適性数値は高いのに、いざスーツを前にすると、足が動かなくなっちゃって。せっかくハカセも期待してくれてたのにね」

自嘲気味に笑うコトネさん。

「……でもね、リリィちゃん。あなたが戦う時、私たちはあなたの目になり、耳になる。あなたの恐怖も、私たちが半分背負うから。……だから、一人だと思わないで」

コトネさんの瞳は、戦えなかった悔しさ以上に、私達を支え抜こうという決意に満ちていた。

「……コトネさん。私、怖いです。でも……皆さんが居てくれるなら、頑張ってみます」

私の言葉に、コトネさんはパッと明るい笑顔を見せた。

「あはは、そうこなくっちゃ! さあ食べて食べて! アリアさんに全部取られちゃう前に!」

「おいオペ子! アタシを食いしん坊みたいに言うなよな! ――あ、その唐揚げアタシの!」



賑やかな声が響く食堂。

騒がしいアリアの声と、それをたしなめるディアナさんの落ち着いた声。

メガイラちゃんは、もくもくと美味しそうにオムライスを食べている。

ここに居る人たちは、みんな何かを奪われ、傷つき、それでもプロメテウスみたいな存在に抗おうとしているんだ。

(守らなきゃ……。もう何も、奪わせたりするもんか)

そう決意したとき。

――ブーーーーーッ!!

食堂の空気を引き裂くような、鋭いサイレンが鳴り響いた。

「……っ! 全員、配置について! プロメテウスの機動兵器を捕捉! 都市部に向かってるわ!!」

コトネさんの顔から一瞬で「お姉さん」の表情が消え、凄腕オペレーターの顔に変わる。

アリアは手に持っていた唐揚げを口に放り込み、不敵な笑みを浮かべて立ち上がった。

「……ランチは、お預けだ。行くぜ、相棒!」

私は、震える膝を拳で叩いて立ち上がった。

怖い。でも、隣には仲間がいて、後ろからはコトネさんの声が届く。

「……うん 行こう!アリア!」



私の、初陣が始まる。

オペ子とかプロットに居ないキャラ描いちゃったよー。どうにか帳尻合わさなきゃ…

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