第57話 これからも友と
私達がラボに戻ると開幕アリアはソフィアにヘッドロックをかけ髪の毛をワシャワシャしていた。
ソフィアは「止めろぉっ」て藻掻いていたけど、アリアはしばらくワシャワシャをやめなかった。
そして散々堪能したのか、満足そうな顔をして、髪がグチャグチャになったソフィアから離れると真っ直ぐ私の元に歩いてきて胸を小突いて来た。
「……ようリリィ。やっぱアンタは私の最高の相棒だぜ。でも……でもな、次はちゃんと返事してくれよな…じゃないとアタシだって……寂しいからな……」
そう言ったアリアの顔は近くで見ると、涙を流した跡があった。
「…ごめんね……ただいま、アリア(相棒)っ!」
私が抱きしめると、アリアが泣き出したのが身体の震えから分かって、私も思わず涙を流した。
私達が司令室に入ると急いで身なりを整えたらしいハカセが咳払いしながらソフィアを睨みつける。
「貴女のしようとした組織の裏切りは…とても簡単に許される事では無いわ。」
それを聞いたソフィアは目を伏せる。それを感じたメガイラちゃんがソフィアの手をぎゅっと握る。
「貴女には、反省文30ページと、共用トイレの掃除一ヶ月を言い渡す。反論は認めないわ……しっかりと、反省なさい……っ」
そう言ってハカセは椅子を翻し後ろを向いてしまった。
少しの沈黙のあと、私達は顔を見合わせ声を出さずに笑い合う。
最初ソフィアはそんな事で良いの?と言う表情を浮かべていたけど、
私達の笑みとハカセの背中を交互に見た後、目を瞑って自身が受けた温情を噛み締め
「はい……ありがとうございます……ハカセ」
と感謝を述べた。
───
「……って事があったんですディアナさん。」
私は地球の反対側で任務中のディアナさんに連絡をとっていた。
ディアナさんは確か、第2世代ワルキューレで構成された"チーム・モイライ"のサポートを行っているとメガイラちゃんから聞いた。
『ソフィアが………私の居ない間、お疲れ様。リリィ。』
ホログラムのディアナさんは優しく微笑んでくれる。
「ありがとうございますディアナさん。
ところで、ディアナさんが見ているチーム・モイライはどうですか?」
───チーム・モイライ。
ハカセが見出した三姉妹のメカニカルワルキューレ。実の姉妹だって話だし、さぞ素晴らしい連携を……
『まぁ……何というか、世話のかかる可愛い妹達が増えたって、感じかしらね……』
そうため息混じりに言ったディアナさんはでも、何処か嬉しそうだった。
『こっちの任務もそろそろ片付くし、近々ラボに連れて行くから先輩として、ビシバシしごいてやって頂戴ねリリィ』
私はその言葉を受け、背筋を伸ばし直すとディアナさんとの通信を終えた。
ナギサさんにも今回の件を報告したんだけど、どうやらティターニア勢力の調査任務中に色々あったらしく、ラボに戻って来たら改めて説明すると言っていた。
そんなナギサさんは確か、メカニカルワルキューレになりたいミレイナちゃんと絶賛喧嘩中だった筈だ。
ミレイナちゃんの潜在能力は全ワルキューレの中で一番高いとかでハカセとナギサさんで悶着が合ったとも聞いたし、これからも問題は山積みだ。
私は自室で、明るくなった窓の外を見上げる。
──今こうしている間も、ティターニアの戦力は増え続けている。
……でも、絶望には絶対に負けない。
だって私達はメカニカルワルキューレ。
戦火を仲間達と駆ける
運命すら切り裂く、機械仕掛けの戦乙女達なのだから。
───
ラボのブリーフィングルームに
第一世代から第二世代、合計10人の、
全メカニカルワルキューレが集まっていた。
全ワルキューレが一同に介するのは、初めての事だった。
ハカセより招集があったのだ。
「ナギサ、貴女達が集めたデータとついに開発に成功した新技術のおかげで、ようやく可能性が見えて来たわ。」
そう言いながらハカセはホログラムに特殊な新装備を表示する
「……さぁ、ティターニアを叩くわよ。」
ひとまず二章完結!
次はちょっと本編にキャラを追加するの為の外伝書く予定です
※幕間を観なくても大丈夫な様に大幅修正しました!
これまで時系列で見てくださった方は申し訳ございません!




