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後編

覚悟を決めてお進みください。

「そういえば車の後ろどうなっとるか見てみよっか?」




そうして三人は恐る恐る車の後部に移動し、バックドアを見合わせたが一見何ともないように見えたが・・・・




「あ、これ見て!?」




Bが指し示すのはバックドア上部にあるリアスポイラーの部分でちょうど女の幽霊が掴まってたあたり。






「これ、__手形じゃない!?」




そこには細い指の跡が埃の上にくっきりと4本の指で掴んだ後を残していたのである。




それをみて三人はぞっとしたが、あれは本当に幽霊だったのかという話になったらしい。しっかりと顔がわかるくらい青白く発光してるかのように見えたという。




試しに暗いところで後ろに掴まってもらって中から見てみたが、Hの車のウインドには一番黒いスモークフィルムが全面張られており人影は辛うじてわかるが顔までは認識できなかったという。




それがくっきりと今でも思い出すくらい鮮明に見えてたという。




それからしばらく落ち着かせるように話をした後、三人は帰路についたという。










 が、話はここで終わりではなかった。












 その後三人は夜になると絶えず後ろに誰かいるような気配を感じるようになったという。一番ひどかったのはやはりAで、幻視なのか、トラウマなのかわからないが、車のバックミラーに人影が映り込んだり、部屋の窓から一瞬女の影がこちらを覗くように見えるようになって、少しおかしくなり始めていたという。




 Aの様子を心配した、HとBは、Aの自宅を訪れる事にした。


Aは一人暮らしでアパートに住んでいたという。事前に来ることを伝えていたとのことで玄関はカギをかけてなくチャイムを鳴らして玄関を開けたという。






 すると昼間でもすべてのカーテンを閉め切って夏なのに布団にくるまるように目の下に大きなクマを作り震えていたという。




 その様子を見たHとBはただ事ではならない状況に、Hの母親の知り合いに有名な除霊する人がいるという事で、三人で見てもらうことになったらしい。




「少し良くない影が見えるね。なにか心当たりがあるんだろ?」




 Hが代表して犬鳴き峠に行った事を話すと、なるほどといった感じで一度うなずいた後に注意されたらしい。




「今回は、本体が来てるわけじゃなく残滓がまとわりついてるだけのようだね。」




そういうところの地縛霊は、大抵そこから動くことは無いが、霊力の弱ってる人や悩みなど抱えて心の弱ってる人にはつけ込んで来るらしい。




「そこに三人胡坐かいて座りな。」




三人は言われるがまま胡坐かいて座ったという。




「背筋伸ばして目を閉じな。」




それからその人は一人ずつに息を吹きかけながらデコに張り手をかますように後ろに押し倒していったらしい。




「手荒だが、これが一番さ、念のために一週間、玄関に盛り塩を供えな。二度とそういう場所に近づくんじゃないよ、すでにあんた達は憑きやすくなってるから。」




三人は丁重にお礼を言って謝礼をはらおうとしたが、すでにHの母親からもらってるからいいといわれて帰ってきたらしい。




それからAの顔色もみるみる回復して、元通りの生活に戻れたらしい。










~~~~~~~~~・~~~~~~~~~・










「てな感じで、完全にトラウマでトンネルの中でバックミラーに移る後ろを視界に入れたくないんよ。」




「まじか・・・」




幽霊を一度も見たことない私にとっては、うらやましいと思ったのだがさすがに口には出さなかった。






「もっかい行ってみない?」








「絶対行かん!!。」








その後そのまま私はHと二人でブラックバス釣りをしたが、私はその話が非常にインパクトが強く、初めて身近な人から聞く恐怖体験に心あらずで、全く釣れなかった。










おわり





お読みいただきありがとうございました。


若気の至りで、心霊スポットなど行くことは少なからずあると思いますが、本当はそういう所には、近づかない方が良いらしいですよ。

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