黄金崎②日焼け止め
有希には車の中で日焼け止めをシッカリと塗る様に予め伝えていた。
以前親友と来た時にもシュノーケリングをしたのだが、楽しくて1日中やっていたところ背中が日焼けで火傷した様に痛くなり、数日苦しんだ。
水の中だから平気だと思っていた過去の俺をひっぱたいてやりたい。
「お兄ちゃん、お願い。」
俺は中に入るとうつ伏せになっている有希の背中を見た。
やっ…ヤベー、緊張する…
なんか下着姿みたいで…
こんなん見てていいのか…?
でもやるしか無い…
このヘタレめ、覚悟を決めろ…!
俺は有希の傍らに座り、日焼け止めを手に取ってクリームを手に出すと、
「触るよ…。」
肩に塗り始めた。
「アッ…。」
有希が声を上げたので、俺はビクッと反応する。
「だっ、大丈夫?」
「ちょっとビックリしただけ、大丈夫だから。」
「うっ、うん…。」
俺は引き続き肩から肩甲骨へと移動し、背骨、ビキニトップのホックの下、腰の方へとクリームを補充しながら塗っていく。
有希はプルプルしてる…くすぐったいのかな…
女の子って…柔らかーい。
俺の掌が吸い付いて離れないみたいな感じ…
あー、やっべー!
ヤッベーよ!
ヤベーしか言葉が出て来ねー!
終わっ…た…
色々と…ヤバかった…
「終わったよー。」
起き上がった有希は顔が真っ赤だった。
「プルプルしてたね、くすぐったかったかな?
ヘタでゴメンネ。」
そう言うと有希が、俺の胸をポカポカと叩いて来た。
…何で俺が叩かれてんの?
まぁ、塗ってる俺が恥ずかしいんだから、塗られた本人はもっと恥ずかしいんだろう、これ以上はこの話題には触れない様にした。
「じゃあ、行こうか。」
「待って、お兄ちゃんも背中塗らないと。」
…そうだな、以前の様に火傷したく無いから塗ってもらわないと。
「じゃあ、お願いします。」
今度は有希がうつ伏せになった俺の背中に日焼け止めを塗り始めた。
「ひゃっ…!」
俺はヘンな声を上げる。
くすぐった気持ちイイ…
あー、それで有希は声を上げたんだな…気持ちが解った。
でも俺はくすぐったいのはニガテだ、普段マッサージとかもされたくないが、今はガマンだ…
有希はニヤニヤしながら、
「あれー、お兄ちゃん声が出てるよ、大丈夫ー?」
ナニコレ、何のプレイですか?
さっきの仕返し?
「ハイハイ、ごめんて。
俺はくすぐったいのはニガテなんだ、早く終わらせて遊びに行こう。」
と言うと有希は残念そうに、
「ハーイ。」
と答えてサッと塗ってくれた。
俺達はマリンシューズを履いてレジャーシートの外に出ると、俺は有希に向き直り、
「ちょっと遅くなったけど、その水着、スゴく似合ってる。
綺麗だよ。」
と伝えると有希はモジモジしながら、
「うん…お兄ちゃん…
嬉しい…ありがと。
お兄ちゃん以外の人に見られたくないからラッシュガード着ちゃうね。」
とラッシュガードを羽織ってファスナーを上げた。
ちょっと残念。




