黄金崎①出発
…有希の寝顔を見ていたら寝落ちした。
独りの時からは想像出来ない程の幸せ…
勿論俺は何もしていないぞ。
さて、本日は旅行初日で朝は早い、身支度を整えて荷物を車のトランクに積むと、直ぐに車に乗る。
なんせ、西伊豆は移動に時間が掛かる。
朝食は途中のサービスエリアかコンビニで済ます事にした。
府中インターから中央高速道路に乗って圏央道、東名高速道路、有料道路を使う。
目的地は黄金崎で、岩場が夕陽に当たると黄金色に輝いて見えるというのが名前の由来だ。
ここには以前、親友と夏にキャンプに行ったことがある。
ダイビングスポットで有名らしいが、岩場や磯が多く、シュノーケリングでも充分楽しめる。
それに俺も有希もダイビングのライセンスも無ければ、やった事も無い。
そのうち有希がダイビングしたいと言い出したら2人してライセンスを取りに行こうかな。
この黄金崎には小さな海水浴場がある。
到着した後、早速海に入る準備をして浜辺へと向かった。
イヤー、疲れたが、有希と一緒だから楽しくないワケが無い。
水着は既に服の下に着て来ている。
買ったレジャーシートがテントの様な形に瞬時に広がるタイプなので、帰る時に中に入って着替える事も出来るスグレモノだ。
盗まれて困る物は車の中に隠して来た。
車の鍵もジップ○ックに入れて俺の水着のマジックテープ付きのポケットに入れてあるから安心して2人で遊べる。
先ずはレジャーシートを展開させ、以前大涌谷で使ったキャンプ用シートを更に敷いて、持って来た物を中に入れた。
何故シートの上に更にシートを敷いたかというと、この海水浴場は砂浜ではなく、浜に石を敷き詰めた様に全体的にゴロゴロと大小様々な石が転がっているので、寝転がるには痛いからだ。
この海水浴場は狭いというのもあるが、それが客が少ない理由のひとつでもあると思う。
しかし、海水の透明度はかなりのモノで、シュノーケリングには最高の場所であり、人ゴミが嫌いな俺の様な人間にはオススメの場所でもある。
俺達はレジャーシートの中で服を脱いだ。
俺は女の子の着替えとか見た事ないから、有希が服を脱ぐのを見ていたら罪悪感を覚えたので視線を逸した。
マリンシューズとシュノーケルセットを2人分バッグから出して用意してると、有希が
「おっ、お兄ちゃん、日焼け止めクリーム…塗ってくれる?」
マジか…男が女の子にやってみたい夏の一大イベントやないか…!
まさか俺がそんな事を出来る立場になる日が来るとは…
「あっ…あの…自分で塗れる所が塗り終わったら呼んでくれるかな、俺は外で待ってるから。」
「うん、ちょっと待っててね。」




