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体育祭⑥対決再び

 昼休みになり、有希から弁当を受け取るため、また入場門で待ち合わせた。

 有希が弁当を持って来て、顔を曇らせながらも俺に差し出して来たので、受け取ろうと弁当を掴んだが、有希は弁当を離さない。

 2人で弁当を引っ張り合うカタチになった。

 

 「お兄ちゃん…何かお兄ちゃんを見る度に、先生からメモを受け取ったり、知らない生徒と抱き合ってたりしてる…

 どういう事…?」


 「どっちも有希が絡んで来る事で、ちゃんと事情があるんだよ。

 説明するけど、食べてからの方がよくないか?」


 「でも話を聞くまでは落ち着かない…。」


 そんな会話をしていたところ、急に近くで人の気配がした。

 そこには、茶髪のツインテール、猫の様な釣り上がった目、一見して性格のキツそうな顔をした紺色ジャージを着た女生徒が独り、こちらを睨んでいた。


 …コイツ…

 俺はポケットに手を突っ込んだ。


 この女は、白石…白石媛花しらいしひめか

 有希をイジメた主犯の女だ。  


 「…私はあんたのせいで彼氏にフラレたのに、あんたは自分の男を…こんなブサイクな男を学校に連れ込んでるって、どういう事…?

 何であんただけ幸せになって、私だけが不幸にならないといけないの…

 何でっ!何でよっ!

 私はあんたを許さない…

 取り敢えず、あんたのその澄ました顔を、コレでズタズタにしてやらないと気が済まないわ…

 二度と見れない顔にしてやる。

 そしたら彼も私の所に帰って来るかも…」


 白石の右手には刃渡り6センチ以上のカッターナイフが握られており、有希へ突き付けられていた。


 「性格がブサイクな女に俺の顔の事は言われたくないなぁ。 

 俺は彼女の親戚だ、彼氏じゃない。

 それに俺は彼女ほど優しくないぞ、俺はやられたら必ずやり返す、合法的にな。

 まずお前は今、暴力行為等処罰に関する法律…簡単に言えば、刃物を使って傷害未遂をした現行犯で、即逮捕出来る程の行為をしている。

 前に書面で約束したよな、彼女に近付かない、犯罪行為はしない、と。

 これを破った場合、学校を退学、刑事訴訟、民事訴訟を起こされますよ、と。

 もう忘れちまったのか?

 お嬢さんよ。」


 「ゴチャゴチャゴチャゴチャと!

 うっさいのよっ!!

 五月蝿い五月蝿い五月蝿い五月蝿い五月蝿いーっ!!」


 白石がカッターナイフを横に薙いできたので、俺は仕方なく間合いを詰め、カッターナイフを持った右手を掴んだ。

 以前逮捕した、刃物を持ったヤクザ程プレッシャーを感じない。

 白石は掴まれた腕を自分の方に引っ張ろうとしたので、その勢いを利用して小手返しという手首の関節技を極めたところ、白石は激痛のせいか自分から地面にしゃがみ込み、カッターナイフを取り落とした。

 俺はカッターナイフを白石から遠ざけるため、思い切り蹴飛ばした。


 白石は地面に横たわりながら、しくしくと泣き始めた。


 「…好きにしなさいよ、どうせ私は捕まるんでしょう…。

 もうどうだっていいわ…。」


 俺は有希に近付きながら、


 「俺は有希に説明してなかったんだが、傷害罪も暴力行為等処罰に関する法律違反も非親告罪といって、被害者が訴えなくても警察の判断で捕まえる事が出来るんだ。

 つまり、警察に通報した時点で白石は捕まる可能性が高い。

 後は有希が決めればいい。

 有希はどうしたいんだい?」


 と伝えた。

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