表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/136

手紙

 ……どうしてこうなった……


 1ヶ月後の金曜日の夜、また俺は箱根に車を走らせていた。

 非番で何とか仮眠は取ったがいつもの深夜ではなく、ちょっと遅いが世間一般的に夕飯を食べる時間だ。

 

 何だかなぁ…ウチに手紙が来た。

 

 白い封筒だが女性が好んで使う様な感じのヤツだ。

 …俺にこんなのくれる相手なんていないけど…新手の詐欺か何かかな…まさか俺が警察官と知ってて送り付けて来てる訳ではあるまい、うーん、どうしてくれよう。

 差出人は…知らん。

 

 あ…箱根町仙石原…だ…と…

 

 可能性は1つしかない。

 住所の番地部分は隠したが多分覚えてたんだろう、覚え易い数字だからなぁ…。

 

あの子の名前は、片山有希かたやまゆうきというらしい。


なになに、


 『先日は大変お世話になり、本当にありがとうございました。

 祖母に全てを話したら、祖母が相談に乗ってくれた方にお礼を申し上げたいのと、その件について相談に乗っていただけないか、という事でしたので、よろしければ我が家に来ていただけませんでしょうか、よろしくお願いします。』

 

 という内容と共に、SNSのIDが書いてあった。


 むむむ…確かにあの後イジメがどうなってるのか気にはなるが、お婆さんに呼ばれるとかイヤな予感しかしない…


 とりあえず断る方針で…


 SNSにIDを入れ、トークを送信する。


 遠『こんばんわ。お断りします。』


 有『イキナリですか!?』


 有『こんばんわ、お婆ちゃんが、どうしてもって…

 ご飯作って待ってますから…

 お願いします!』

 

 有 かわいいお願いポーズのネコちゃんのスタンプ。

 

 遠『よし、今から行こう。』


 有『今から!?』



 女の子の手料理なんて今後食べられるかわからんし、何より家庭料理なんて久しぶりだ。


 とりあえずお断りの方針で1度だけ会いに行こう。

 そうすればお婆さんも納得してくれるだろう。


 そして箱根に行く日時を決めて、当日封筒に書いてある住所に向かうのであった。

 

 


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ