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 「あとは釣りとスキーの写真があるね。」


 「そうだね、釣りもスキーも寮に入っていた時に先輩に連れて行かれて始めたんだけど、スパルタでさ。

 スキーは始めた初日にいきなりリフトで山の頂上に連れて行かれたと思ったら、下まで滑って降りろ、滑らないと帰れないぞ、って言われて。

 仕方なく転がりながら下まで落ちてったんだけど、その繰り返しでね。

 最初の頃はスキーに行くのがイヤでイヤで仕方なかったんだけど、そのうち滑れる様になって来ると面白くてね、自分で道具も買う様になって。

 もし機会があれば有希も行く?」


 「うん、連れてって!」


 ここで俺は本当は何となく想像はついていたのだが、一応確認のため、有希に聞く事にした。


 「有希のアルバムは家にあるの?

 あと、部活ってやってる?」 


 「…あるにはあるけど、殆ど写真は無いかな…。

 部活もやってない、家で勉強してるか、お婆ちゃんに料理とか家事を習ってるから。」

 

 「…そうか、じゃあこれから俺がいっぱい写真を撮るから、いつでも有希を撮っていいっていう許可をくれないか?

 これからアルバムをいっぱいにしていこう。

 それに、これからは有希がやりたいって事もいっぱいやっていこうよ。

 俺でよければ一緒に行くから。」  

 

 「…うん、ありがとう…。

 でも写真は着替え中とか、お風呂は駄目だよ?

 あと、もし行きたい所とかやりたい事が出来たらお兄ちゃんに知らせるね。」


 …やはり、有希の中では俺は危険物かな…(泣)


 「…さぁ、絵が出来たけど、見てみるか?」


 「うん、貸して。

 …上手…、本当に器用だね、お兄ちゃん。

 この絵、貰ってもいい?」


 「あぁ、いいよ。

 モデルはいいのに、俺の腕がイマイチだからゴメンな。」


 「えっ…モデルとして、どういいの?」


 「えー、俺に言わすの?

 えーっと、正統派美少女、って感じかな、高嶺の花の。」

  

 「そ、そうなんだ、ありがとう…」 


 「イヤイヤ。」


 「…そんな事無いんだけどな…

 これはもっと……していかないと…ブツブツ…」


 「何か言った?」


 「いいえ、なんにも。」


 

 この日はその後適当に過ごした。

 風呂の後に有希の髪を乾かすのは俺の仕事になった様だ、でもマッサージは拒否した。


 「お兄ちゃんのケチンボ。」


 「有希、婆さんのマネはやめなさい。

 有希が言うと破壊力が有り過ぎる。

 せめて、ケチでやめときなさい。」

 

 「えっ、何で?」


 「何でもです。」


 「えー…?何で?」


 「有希は知らなくていいです。」


 「……?」


 明日は有希が箱根に帰る日なので準備があるし、朝早めに山梨に出発しないといけないので、今日は早めに就寝した。



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