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特技

 家に着いた後、有希が夜ご飯を作ってくれている。

 あー、女の子が料理作ってくれてるの見るのって、イイよなー。

 俺はその間に風呂を洗ってお湯を張っておいた。

 

 今日の夜ご飯は、豚の生姜焼き、小松菜のなめ茸和え、白菜の味噌汁だ。

 

 そして、生姜焼きに敷いてあるキャベツの千切りと一緒に添えてあるのは先程買ったプチトマトだ。

 このプチトマトは有名で、テレビ番組にも紹介されている。

 有希が

 「甘ーい!」

と一言。


 生姜焼きは小間切れ肉で、ニンニクと生姜、酒、醤油での味付けが最高に美味い、ご飯が何杯でもイケるヤバイヤツや。

 ふぅー、美味かった。

 

 この後はパンをデザートとして食べてもらおう。

 このパンはそのまま食べるとチョコがパリパリして美味いし、焼いても美味しい。

 今日は有希はそのまま食べる様だ。


 「こんなにチョコが入ってると思わなかった、パリパリして、ナッツの風味もあって、美味しいー!

 これを焼いたらどうなっちゃうんだろー、楽しみ!」


 だなー。

 美味しいぞー。

 明日を楽しみにするがよい。


 今日の風呂は俺が先に入っていいらしい。

 

 それでは、はい、終了。

 カラスの行水だ。

 

 有希も風呂からあがると俺の方へ来て、

 

 「お兄ちゃん、髪乾かして。」


 「えっ?」


 「昨日お兄ちゃんが乾かしてくれたんでしょう?

 お兄ちゃんがいる時は、これから頼んじゃおうかな。」


 「あぁ、いつもお世話になってるし、俺でもいいならいいよ。

 その代わり、ヘタでも文句言うなよ。」


 「うん、お願い。」


 俺はドライヤーを準備すると、有希をソファーに座らせて背後から乾かし始める。

 俺としては女の子の髪を触れて嬉しいが、そんな事言ったらどう思われるか分からないから絶対に言わない様にしよう。

 痛くしない様に、熱くしない様に気を付けながら、頭頂部から毛先に掛けてワシャワシャと指を動かし風を当てていく。

 

 「お兄ちゃん上手だね、何か手慣れてそう。」

 

 「んなワケねーよ、昨日が初めてだよ、この顔見れば解るだろがぃ。」


 「なんか…ゴメンナサイ…。」 


 「本気で謝らないで、悲しくなるからっ(泣)。

 何かねー、手先が器用なのか、何でも初めてやる時は結構上手くいく事が多いな。」

 

 「他に特技とかあるの?」


 「そうだな、歌は上手いと思うぞ、後はマッサージとか。

 絵も練習中。」


 「へー、マッサージって誰かに習ったの?」


 「イヤ、マッサージはね、俺の母親が肩凝りが酷くて、毎日やらされてたからかな。

 後は寮に住んでた頃、同期がマッサージやってくれって毎回俺の部屋に押しかけて来ては全身やらされてたから、それなりに。」


 「へー、後でやってよ、歌は?」

 

 「歌は小さい頃から上手かったらしい、保育園の頃にマイクを持たされてる写真があるな、何故歌わされたかは知らんけど。

 声変わりの頃までは声が高くてね、合唱祭とかは女の子に混じって歌ってたな。

 声変わりしても他の男子よりは高いキーの歌を歌える。

 同僚の結婚式とか結構歌ってくれって頼まれるよ。

 今は夜だし近所迷惑だからまた今度な。」



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