出入り許可
本日、校長室を出て、そのまま片山家一行は学校から帰る事になった。
この後理事長は高橋と門川の聞き取り調査をし、早急にイジメっ子の親に内容証明を送り、来週明けには彼女のクラスを変更し安全確保してから、イジメっ子とその親と話を付け、念書を書かせる予定だそうだ。
まぁあれだけの証拠があって、会社経営をする様なマトモな人間であれば、訴訟をしようなんて考えないだろう、マトモであれば…。
アレ、これフラグじゃ無いよね?
万が一裁判になっても俺は裁判までは立ち会えないよ、来いと言われれば行くけども。
後は弁護士の仕事だ。
片山家への帰り道、車内で
「婆さん、理事長とはどうやって出会ったん?」
「…何じゃったかなぁ、忘れてしもうたが、思い出したら話してやろう。
まぁ爺さんは国家公務員じゃから国中アチコチに転勤したしな。
神奈川県警にもいたから、その時かもしれんのぅ。」
「後は全て白石というイジメっ子の親がどう出るかだが、それが判ったら又連絡をくれるかい?」
「…えっ、うん、分かった。
遠山さん、今日は本当にありがとうございました、まさか先生達が、あんな事をしてくるとは思わなかった…。」
「あぁ、あんなコテコテの展開になるとはな。
多分黒幕は白石だと思うんだが…
このまま穏便に終わってくれると助かるんだけどね。
それにしてもボイスレコーダーが2個あって助かった、昨日箱根に来る前に買って来ておいて良かったよ。
本当はまだ有希ちゃんが持ってないんじゃないかと思って買って来たんだけど。
今日の高橋と門川の音声とスマホの画像は証拠としてまた複数コピーしておこう、それが終わったら帰るよ。」
「あ、じゃあお昼ご飯作るから食べて行ってね、近くに美味しいローストビーフを作るお肉屋さんがあるから、お婆ちゃん買って帰ろ。」
「はいよ、給料は出せんが、遠山には何か美味いもんでも食って帰ってもらわねばな。
今日のお礼と言ったらなんだが、自分の第2の家だとでも思ってまたいつ来てもいいからの。
そんでまた飯でも食っていけ。
泊まっていってもいいぞ、ワシの晩酌に付き合うならな、いーっひっひっひっ!」
イヤなんか怖いよ、毒を盛る魔女みたいで。
「イヤ、いいよ、なんかコワ…悪いし。」
「いいんじゃ、気にするな、ワシは爺さんがお前を呼び寄せた様な気がしてるんじゃ、お主は仕事上有希には手を出せんし、両親がおらんのじゃから、どうせロクなモンを食っておらんのじゃろ。
ワシも孫が1人増えた位にしか思っておらんから、気にせずにまたいつでも来い。
なぁ有希、ええかのぅ。」
「…えっ、うん…いいよ。」
「えっ、ソレだいじょばないヤツだよね、無理しなくていいからね、もう来ないからっ(泣)」
「いや、ホントに大丈夫だから!
…また来てね?」
「………うん。」




