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⑤俺はハーレムを、ビシっ!……道具屋にならせていただきます1部4章~ダンジョンで裏切られたけど、俺の人生ファーストキスはババアでした!~美女の香りにむせカエル!編  作者: ぺんぺん草のすけ
第一部 4章 ダンジョンで裏切られたけど、俺の人生ファーストキスはババアでした!~美女の香りにむせカエル!編

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ボンッ♡ ボボーンッ♡

 半泣きになったビン子は考えた。

 ――こんな時、タカトならどうする?


 そうだ。あのバカはいつも、くだらない道具で何とかしてきた。

 アホなネーミング!

 エロ目的の制作理念!

 一見ただのガラクタなのに、ピンチになると意外と役に立つのだ。


 ――なら……カバンの中を探せば!


 そこには「捨てるに捨てられないタカト製ガラクタ」がぎっしり。

 普段は邪魔でしかない。正直、ほぼゴミ。

 けれど今は――宝の山!


 ビン子は必死に手を突っ込み、次々に引っ張り出す。

 片足を上げてお尻をプリッと突き出すバニーフィギュア「スカート覗きマッスル君」。

 試作途中の「ガールズ! アン・ドゥ パンツ、ぁー!」。

 そして――手のひらに収まったのは、一匹のカエルだった。


「げろ」


 つぶらな瞳と目が合う。

「あっ……カエルさん!」


 カエルは思い出してもらえたのが嬉しいのか、勢いよく鳴いた。

「ゲロ! ゲロ! ゲロ!」


 そう――このカエルこそ、タカトが「巨乳美女探知用」に作った道具。

 美女特有の香りを嗅ぎ分け、見つけたら“ゲコッ!”と鳴いて方向を教えてくれる……はずだった。


 しかも、今は裏モード発動中。

 その名も――

「象さんPO(パオ~ん)モード!」


 特定の匂いを覚えさせれば、警察犬ならぬ警察象のように発信源を探し出せるという代物だ。

 ……もっとも、ビン子はそんなこと全く知らない。

 少なくとも「巨乳美女は絶対に見つけられない」という時点で失敗作だと完全に安心しきっていたくらいだ。


 だが――胸の奥で、不思議な“お告げ”を感じた。

『信じなさい……あの人を、信じなさい……』


 ビン子は迷わず、カエルを開血解放する。


 次の瞬間!

 カエルは泣きべそ顔のビン子を励ますように、激しく鳴きまくった。


「ゲロゲロ! ゲロゲロ! ゲロゲロ! ゲロゲロ!

 ゲロゲロ! ゲロゲロ! ゲロゲロ! ゲロゲロ!」


 洞窟の闇を切り裂くように、鳴き声が響き渡る。

 ――まるで出口の方角を示しているかのように。


 おそらくこのカエル、権蔵の匂いを覚えていたのだろう。

 オヤジ臭を嗅ぎ分け、その流れを追って鳴いている。

 ならば、この鳴き声の先に――権蔵が、そして出口がある!


 ビン子は涙で潤んだ目を輝かせ、ぱっと顔を上げた。

 次の瞬間、全力で駆け出す。


「タカト! 待っててね! 今すぐじいちゃんを連れてくるから!」


***********


 そのころ――タカトはドーム内を必死に逃げ惑っていた。

 だが、ついに壁際へと追い詰められてしまう。


 背中を岩壁にぴたりと押しつけ、わなわなと震えるタカト。

 視線の先――地面をじわじわと這い寄ってくるのは、クロダイショウとオオヒャクテの黒い群れだった。


 その牙には強烈な毒。

 噛まれれば神経がやられ、頭がアホになる。

 タカト、絶体絶命!

 ……だが、もしビン子がいればきっと言うだろう。

「タカトは最初からアホだから大丈夫じゃない?ww」

 (そんなわけあるかい! タカト怒りのツッコミ!)


 だが、相手の数は万を超えている。

 一匹くらいなら耐えられるかもしれないが、この大群に噛まれたら――

 アホがアッポォ!になること間違いなし!

 ジャイアント馬場もギックリ腰レベルである。


 しかも、その長くクネクネした体……まるで触手。

 想像してしまう。体にまとわりつく感触。

 目や口、鼻の穴――あらゆる穴から侵入してくるビジュアル。

 もし、アイナちゃんの写真集「アイナと縄跳び」に続編があるなら、きっとそんなエロチックな世界観に違いない。


「やめてぇ!」

 亀甲縛りにされたアイナに迫る触手の数々!

「許してぇ!」

 涙で崩れた顔に白濁液が垂れ落ちる――。


 ……そんな妄想に浸るタカトの目は、少し緩んでいた。

「ゲヘ、ゲヘ、ゲヘ」

 だが現実は残酷だ。魔物の群れはさらに迫り、状況は悪化していた。


 タカトははっきりと理解する。

 ――今、緊縛されようとしているのはアイナちゃんではなく、俺自身だ!!


 だいたい、亀甲縛りされたタカトなど、誰が見たい?

 はっきり言って!見るに堪えない!

 いかにカラーの写真集であったとしても、販売数ゼロは確実だ。

(いや、私は買ってあげるわよ♡ by ビン子)


 タカトは瞬時に自分の尻の穴を右手で押さえた。

「俺の初めてが蛇だなんて……絶対にありえねぇ!」


 ……というか。

 穴なら他にもあるだろうに、なぜ真っ先にそこを押さえた?

 そう突っ込みたいのは筆者だけだろうか。

 いや、もしかすると――タカト君、そっち系だったのかもしれない……

(マジか♡ by コウスケ)


 それにしても……タカト君……

 その手に持つ剣は、お飾りなんですか!?

 せっかく権蔵に打ち直してもらった剣なんだから、その剣を振って戦えよ!

 と、ふがいないタカトを見ていたら誰もが言いたくなるだろう。


 だが、タカトにも言い分があるのだ。

 ――アホか! あの大群相手に剣なんか振っても意味あるかい!


 まぁ、確かにそうだ。

 一匹や二匹、切り伏せたところで、迫りくる万の群れの前では無力。

 おのずと魔物の海に飲み込まれるのは明らかであった。


 そうなると……タカトの穴という穴にクロダイショウたちの長い身体が……

 いや、それどころか……体ごと食い荒らされて――


 白骨化、確定演出www!


 そんな恐怖に、タカトの背中は壁面にぴたりと張りつく。

 足はつま先立ち、背筋ピーン。

 少しでも、その群れから遠ざかろうと必死のあがきをしていた。

 

 だが、クロダイショウの群れはついに足先へ到達!


「あかん! もうダメや!」

 タカトは最期を覚悟した。


――ああ……俺の人生、女っけゼロやったな……せめて一度でいい、オッパイ揉んでから死にたかった……。


 脳裏に浮かぶのはビン子の姿。


――いや、あいつの胸はまな板やろ! もっとこう、ふくよかで! 柔らかくて! 温かくて!


 そう妄想した瞬間――


ボンッ♡ ボボーンッ♡


 二つの巨乳が、タカトの目の前に降臨したwww




 

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