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フゥの錬金冒険録  作者: まーぶる
4/9

第4話 初テイムに初戦闘

第4話です。

昨日に引き続き見てくれた方はありがとうございます。少しだけ長いです。

自分で言っててあれだがそんなことはないだろう。ゲームを始めてすぐでこんな街からそばの場所にドラゴンなんて......どこのラノベの主人公だよと。


「まぁいいや、ほら初心者ポーションだよー」


とりあえず1本トカゲにぶっかける。

相手の体力は見えないのだが全然回復したようには見えない。


「あ、鑑定してないや...」


トカゲを鑑定してみる。


ミニドラゴン Lv.1 ノンアクティブ


あ、え、えードラゴン?

え、ドラゴン?ラノベの主人公なの私。

あまりの出来事に理解が追いつかなくなって現実逃避するが、今はこの子の回復だ。


この子はなぜ回復しないのか、もしかしたら今は敵という状態なのかもしれない。この子が瀕死だからわからないというだけで。

ならばこの子を回復させるにはどうすれば良いのか。私には助ける術はある。✧テイムのスキルだ。あのスキルは敵のレベルが高いほど成功率は下がり、また体力がMAXに近いほど成功率が下がる。おそらくテイム率計算はそんな簡単に決まらずいくつか隠しパラメータはあるだろうが、とりあえずこの子をテイムしよう。あちらからテイムされることを望めば成功率が上がるかも知れない。回復したいからテイムされてくれと一応言ってみよう。通じてるかは分からないが。


「私は君を回復させてあげたい。しかし今の状態では回復出来ないんだ。君を回復するために一度私にテイムされて欲しい。テイムした魔物は別れることも出来るから安心して」


そう言って私は一呼吸起き、ドラゴンに手をかざす。


「テイム!」


ドラゴンはほんのり光ってその光がドラゴンに集まっていく。


《テイムに成功しました。名前をつけてください》


「よし!できた!」


私はすぐに初心者ポーションを取り出してジャバジャバとドラゴンにかけた。

するとドラゴンの傷が治り、テイムが成功したことによって見えるようになったHPがマックスになった。


「よ......よかったぁ〜.....」


私がふへぇと脱力するとドラゴンが目を覚まして私に擦り寄ってきた。なかなか可愛い。


「ドラゴンくんも回復して良かったね。もう回復したから別れることが出来るよ?」


私としてはちょっと別れがたい。思ったより可愛いし、ドラゴンならきっと強くなるだろうし、あとこの子小さくて1レベルだし、このまま別れるとその辺の魔物に食べられるのではないだろうか?


「グルゥ...(フルフル)」


ドラゴンは首を横に振る。一緒に冒険してくれるのだろうか。


「君さえ良ければだけど私と一緒に冒険しない?」


「グルゥ!」


ドラゴンはめっちゃ首を縦に振っている。

可愛いけど首大丈夫?もげるよ?


「それじゃあ名前をつけないとね。君の体がすごい綺麗な銀色だからそこから付けようかな。んー....安直だけど、シルバーから『シル』っていう名前はどうかな?」


「グルルゥ!♪」


喜んでるっぽい?ならこれでいいだろう。

名前は「シル」っと入力完了!


「これからよろしくね?シル」


「グルゥ!」


こうして私は初日からドラゴンをテイムするというラノベ主人公のような偉業を達成するのであった。

ミニドラゴンの「シル」をテイムした私はとりあえずシルのステータスをチェックしてみる。テイムモンスターなので詳しく見ることが出来るからだ。



◇CN:シル ◇種族:ミニドラゴン ◇レベル:1

◇ステータス

✧HP:150/150 ✧MP:200/200

✧STR:7 ✧VIT:5 ✧AGI:15

✧INT:20 ✧MND:10 ✧LUK:3

◇スキル

✧噛みつき:Lv.1 ✧尾撃:Lv.1 ✧飛翔:Lv.1

✧光魔法:Lv.1 ✧闇魔法:Lv.1


おぉ.....強い。ミニドラゴンはおそらくドラゴンで1番下の種族だろうとは思っていたけど、その1レベルで私と同じくらいのステータスだ。おそらく進化するだろうし、スキル枠の数が表示されていないことから、これからどんどん増えていくのだろう。というか既に魔法が2属性あるって.....ドラゴンすごいなぁ。

成体のドラゴンとかどんだけ強いんだろう....。

この子の親のドラゴンはおそらく光魔法と闇魔法は使うだろう。この子が亀裂から出てきた時既にボロボロで瀕死だったので私の予想としては親と共に襲われて、親が子供だけでも何とか逃がしたのではないだろうか。

空間に亀裂が出来ていたのは転移系か空間系の魔法.....おそらく光魔法と闇魔法を極めた先にある魔法なのかも知れない。

この子親が生きているかは分からないけど、生きているのだとしたらちゃんと会わせてあげたいな。


シルのステータスのチェックもした事だし、そろそろ移動するとしよう。実は✧気配察知に魔物が何回も引っかかっていたし、何回か危ないところまで近づかれていた。✧気配遮断のスキルは偉大である。✧気配察知と✧気配遮断のスキルはまた1レベル上がっていた。どんどん上げて行こう。私は非戦闘員だし。

ちなみに今のステータスはこんな感じ。


◇PN:フゥ ◇種族:狐獣人 ◇レベル:1

◇ステータス

✧HP:100/100 ✧MP:160/200

✧STR:5 ✧VIT:5 ✧AGI:15

✧INT:25 ✧MND:15 ✧LUK:5

◇スキル(10/10)

✧テイム:Lv.2 ✧水魔法:Lv.1 ✧気配遮断:Lv.4

✧気配察知:Lv.4 ✧看破:Lv.1 ✧錬金:Lv.1

✧鑑定:Lv.2 ✧言語:Lv.1 ✧考古学:Lv.1

✧INT上昇:Lv.1

◇控えスキル

✧魔力制御:Lv.1

◇称号

なし


消費しているMPはテイムによるものだ。1回あたりMPを50も消費していた。動かないでいたので10回復したが戦闘中にテイムする場合は失敗するとかなり痛いだろう。

ステータスの変化としては、スキルレベルだけ少し上がった感じだ。✧テイムはシルをテイムして、成功した時に1レベル上がった。確か5レベルまで行けば2匹目をテイム出来るはずだ。5の倍数のレベルで1匹ずつテイム可能数が増えて、10の倍数のレベルで連れて歩ける数が増えるとの事。まぁパーティは4人までだから連れて歩けるのは3匹までなのだけど。✧テイムのレベルさえ上げればいっぱい魔物を仲間に出来るが私はそんなに多くテイムしないでおこうと思う。

たくさんいると全員に愛情をかけてあげられないし、戦略の幅は広がるけど、全員分のスキルを覚えて的確な指示を出せる気がしないからだ。

シルにはしばらく1匹で戦って貰うので大変だろうが、私もかげから水魔法で援護するので許して欲しい。とりあえず初戦闘と行こう。今は2匹✧気配察知に引っかかっており、✧気配遮断を使いながら動かずに隠れている私には気付いていない。東と南にいるので、街の方角にいる東を狙って見ようかと思う。先に控えスキルである✧魔力制御とセットしている✧考古学のスキルを入れ替えておく。そして私はシルと共に東の気配へとコソコソ向かった。


東には狼が1匹居た。1匹だったら大丈夫だろう。一応鑑定をしておこう。


ウルフ Lv.1 アクティブ


ラッキーなことに1レベルだった。だが初戦闘

なので油断せずに行こうと思う。

作戦としては私とシルでウルフを挟んで、まずシルがウルフに気付かれる。ウルフがシルに注目しているところに、私が後ろから水魔法の最初の技である、〈ウォーターアロー〉を撃ち込み、ウルフが私に一瞬注意が向かったところであとはシルに任せる感じだ。


〈ウォーターアロー〉は消費MPが10。威力は私の種族がINTが高いのでそれなりにはあるだろう。シルはこれの光魔法バージョンと闇魔法バージョンを使用出来るだろうが、今回は出来るだけ近距離戦闘にしてもらうつもりだ。シルの物理による戦闘能力を調べる為でもある。まぁ実際、空を飛びながら魔法を撃ちまくれば倒せるのだろうが、消費MPもバカにならないし、シルはまだ小さいドラゴンで、✧飛翔スキルのレベルが低いことから長時間飛びっぱなしも出来ないので近距離戦闘はなるべく上手くなってもらいたい。


それでは早速戦闘だ。シルは待機して私は✧気配遮断でウルフを挟むように回り込む。

私は立ち上がるが✧気配遮断のおかげでまだ気づかれていない。シルはパーティメンバーなので私の姿を見えているはずだ。

私はシルに合図を送り、ウルフに姿を見せて貰う。ウルフはいきなり出てきたシルに注意を向けている。予定通りだ。


「ウォーターアロー!」


私の手から水の矢がウルフに向かって放たれた。シルに注意向けていたウルフは躱すことが出来ずにあたってしまい、ダメージを受けた。ダメージを受け、私にヘイトを向けたところでシルが飛びかかる。足に噛みつき、機動力を奪ってさらにウルフを仰向けに倒した。シル意外と頭がいいと言うか。普通の敵MOBより良いAIが積まれているのだろうか?


その後シルは危なげなくウルフに勝利を収めた。体力も減っていない。完勝だ。

私はウルフの素材がイリベントリに回収されたのを確認し、シルの方へ向かう。


「シル良かったよー!強いね!」


「ググルゥ!♪」


シルを撫でるとシルはニッコニコだ。すごい表情があるんだなぁ、この子。この時私は初戦闘に勝利した嬉しさで✧気配察知を怠っていた。戦闘後に敵が出ないほどこのゲームは甘くないのだ。

新たに来たウルフに後ろから首に噛みつかれ、そのまま私は呆気なくやられてしまうのだった。


良い事はなかなか続かないものである。


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