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仕訳人、始めました  作者: 伊乃
序章
1/67

少女Aの価値感

残酷的な表現及びグロテスクな描写が多々あります。耐性のない方は覚悟の上で閲覧ください。

 ヒトの生き死にとは何だろう。

 それこそが人生とかいう回答もあるのだろう。

 そもそも、ヒトは何故生に執着するのだろう。

 死ぬ為に生きていると言っても過言ではないのに。

 意味がわからない。

 生を受けた瞬間、死もまた定められているということは、だ。

 ヒトの生死に価値などないのではないだろうか。

 ヒトは何かを為すために生を受け、成し終えた後に死んでゆくという。

 嘘だ、詭弁だ。

 では、堕胎された嬰児はどう説明するというのか。

 生まれた瞬間に殺されたらどうだ。

 何かを成し遂げているというのだろうか。

 意味がわからない。

 ヒトは皆、命を粗末に扱うなと口を揃える。

 おまえが無駄にした一日は、生きたかったヒトが欲した一日なのだ。

 何回言われたことか。

 だからどうしたというのか。

 誰が口出ししようとも、自分の生は自分のものだろう。

 それこそ人権侵害ではないか。

 この世は欺瞞に満ち溢れている。

 欺瞞と、虚構と、悪意で構成されている。

 馬鹿げている。

 生など、死など。

 等しく無価値だ。

 投げ捨てるだけの命。

 私は、この茶番をいつまで続ければいいのか。

 嗚呼、くだらない。

 気だるく面倒に。

 今日も命を投げ捨てようか。


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