初恋の君
短編ですが、少し長くなってしまいました。
それでも、良かったら読んで下さい。
初めて好きになった人の事を、「初恋の人」と言うのなら、多分君が私の初恋の人だろう。
今まで、人を好きになるって事がイマイチ分からなかった。
でも、いつの間にか目で追っていて、君の事を考えるようになって…。
それが、「好き」って感情なのだと知った。
好きだって分かってからは、毎日が楽しくて。
君に逢える事が嬉しくて。
朝、登校中に見かけるだけで、その日はどんなに嫌な授業があっても、頑張れちゃうくらい、君から元気をもらった。
話せたら、凄く心が暖かくなった。
あの時は、君が私の元気の源だったんだ。
卒業式の日。
君に告白しようとした。
でも、君は友達と楽しそうにしていたから、何も言えなかったんだ。
学生時代の最後の最後の日に、君に話せないと思ったら、とても胸が苦しくなったよ。
けど、その時、君は私を見つけて近づいてきた。
「これ」
そういって、君が差し出したのは、水色の可愛いキーホルダー。
「お前にはさ、色々ともらったから…」
君は、少し照れながらそう言ってくれたね。
あまりにも嬉しかったから、上手く話せなくて、
「ありがとう」
って言うのが、精一杯だったんだよ。
その一言でも、君は満足そうにしてくれて、
「んじゃ、またな。
違う道を進むけど、またメールするなっ」
って言って、笑いながら離れて行ったよね。
私、今までの人生の中で一番嬉しかったんだよ。
それから、数年経ったある日。
携帯に一通のメールが入った。
それは、元々心臓が弱かった君が、急な心臓病でこの世を去ったって言う内容だった。
私は信じられなくて、君のお葬式も上の空だった。
お葬式の最後に、君のお母さんが挨拶して、式が終わって、出棺する前に、君のお母さんに話しかけられた。
「あ、○○ちゃん。今日は、わざわざありがとうね」
私は、「御愁傷様でした」としか言えなかった。
そして、君のお母さんは、私の携帯についているキーホルダーを見て言った。
「あ、その水色のキーホルダー。それは、××があげたものだよね?××、それを買う時に、凄く真剣な顔して選んでてね。いつもはそんな顔しないから、その事はとても印象に残っているの。良かったら、これからも大切にしてあげてね」
そんな事、君は何も言わなかったから、私は初めて知った。
思わず涙が止まらなくなって、それでも必死に、
「お線香、あげに行きますね」
と言った。
その姿を見て、君のお母さんも泣いていたよ。
どうして君は、こんなにも愛されているのに、みんなを置いて逝ってしまったの?
でも、それはきっと、君が一番悔しがっている事だよね。
君が生きられなかった分、私達が一生懸命生きていくから。
だから、どうか私達を見守っていて下さい。
私の初恋は叶わなかったけど、君と出逢えて、君に恋が出来て幸せでした。
君も、私と出逢えて幸せでしたか?
いかがだったでしょうか?
もし良かったら、評価、感想をよろしくお願いします。




