職場に秘密で障害者控除を受けるには
障害者手帳などを持っていると所得税・住民税が安くなる制度「障害者控除」があります。
身体障害者手帳・精神障害者手帳・療育手帳などを持っている人、あるいは扶養親族等が持っている人は、所得税の計算で27万円の所得控除があります。
これにより、所得税は最低税率の5%の場合、13,500円安くなります。
東京都の住民税では、障害者控除が26万円、税率が10%なので、26,000円安くなります。
(精神障害者手帳1級・2級、精神障害者手帳1級などを持つ場合は、特別障害者となり、控除額はさらに上がります)
会社員やアルバイトの場合、年末調整の書類に記入して勤務先に提出することで、障害者控除を受けることができます。
しかし、自分が障害者手帳などを持っていることを勤務先に秘密にしたいという方も時々います。
でも、障害者控除を適用し税金を安くしたい。
そういう方向けに解説します。
結論
「1年半待って所得税確定申告する」
令和7年に障害者控除を受ける場合、令和9年6月以降に令和7年分所得税確定申告を提出しましょう。
1年半待つ理由は住民税の明細書です。
住民税は、所得を得た翌年に徴収されます。
令和7年1月~12月の所得・所得控除をもとに計算された住民税が、令和8年6月~令和9年5月の月給から天引き(特別徴収)されます。
会社は、誰にいくら給与を払ったか、誰を扶養親族にしているか、などを市町村に報告します。
これを「給与支払報告書」といいます。
源泉徴収票とほぼ同じ書類を市町村に送ります。
納税者が税務署に所得税の確定申告をすると、税務署から市町村に申告情報が伝わります。
所得税確定申告は住民税の申告を兼ねています。
市町村はこれらの情報をもとに住民税額を計算します。
会社員の住民税は、会社に対し「月給から天引きして納付せよ」という通知書を送ります。
令和7年の所得に対する住民税については、令和8年5月ごろに「令和8年6月から令和9年5月まで、各月〇〇円天引きし納付せよ」という通知書を、市町村が会社に郵送します。
会社には通知書と一緒に、従業員の住民税の明細書も郵送されます。
この明細書に、障害者控除が適用されたことが載っています。
明細書は封されていて、会社は中身を見ずに従業員に渡すように、とする市町村が多いです。
しかし、破って中身を見る会社もあります。
副業しているかのチェックにも使えるからです。
天引きの途中、たとえば令和8年10月に令和7年分所得税確定申告をして障害者控除を適用すると、その情報が税務署から市町村に伝わります。
12月ごろに「令和9年1月から住民税の天引き額を〇〇円に変更せよ」などという通知書が会社に届きます。
これにも明細書が同封されていて、障害者控除が適用されていることが載っています。
したがって、所得税確定申告するのは、天引きが終わった令和9年6月以降にする方が安全です。
天引きが終わった後に住民税が減額された場合、市町村から納税者に銀行振込で差額が還付(返金)されます。
所得税確定申告した2か月後くらいに市町村から「〇〇円還付するから銀行の口座番号を書いて返送してください」という書類が納税者に郵送されます。




