第35話 教団の様子
時は少し遡り、葵の死亡直後
「うわ!葵君死んじゃったよ…僕と同年代だと彼が一番強かったのにな~。はー
自分を殺した相手に最後に何か言ってたな~何を言ったのかな~?気になるな~」
「この事を今からあいつらに報告しないといけないとか拷問じゃない?嫌だな~まあでも、仕事はしないとね。取り敢えずあいつら招集するか…あ~面倒くさい」
一時間後…
ドンッ
木製のドアが蹴られて外れ、部屋の壁に叩きつけられる
「毎回言ってるけどさ~もうちょっと静かに開けてくれないかな?いつも修繕費は僕が出してるんだよ?いい加減にしてくれる?次からはそっちが出してね」
「わかったわよ。直せばいいんでしょ?直せば」
女がそう言い魔術を使うとドアが元に戻る
「はいこれで良いでしょ?」
「出来るなら最初からそうして欲しいな~」
口調は丁寧だが、部屋の持ち主の男の額には、青筋が浮かんでいる。
「それに直してもどうせ…ほら」
バンッ
ドアが先ほどよりも強く蹴られる。
それにより、ドアはまたも壊され、壁に叩きつけられる。
「お前達!我が来てやったぞ!感謝しろ!」
「お前達はどれだけ僕の部屋のドアを虐めれば気が済むんだよ!!!ドアが可哀そうとは思わないのか!」
「思わん!!」
「思えよ!そもそもここは僕の部屋だぞ!!常識って物を考えろ!」
「嫌だ!面倒くさい!!」
「これだからここの女達は嫌いなんだ!…もう良いよ。もう疲れた。風通しが良くなった。そう思う事にするよ」
「ああ、そうしろ!!」
「君ってイラっとさせる天才だよね」
「あれ?あいつは?珍しいわね。あいつが遅刻なんて」
「…ここにいますよ」
「いたのね~影が薄くて気づかなかったわ。僕~全員揃ったわよ~」
「子ども扱いするなよ!もうヤダこいつら…」
「それで、今回は何の用だ?我がわざわざ来たからには、何かあるんだろうな?」
「…四条学園に潜入してた葵達が死んだ」
その一言で場の空気が凍る
「葵君も死んじゃったの?嘘でしょ?あの子、大分強かったわよね?」
「葵も、彰吾も、愛も、全員死んだ」
「彰吾君が死ぬだけで無く、サポートに着けた葵君まで死ぬとは…葵君の実力なら大抵の相手は大丈夫だと思い、彰吾達が任務を遂行出来なかった時の保険として四条学園に行って貰っていたんですが、失敗するとは………想定外ですね」
「それで?今回の招集はその事か?我は彰吾達を殺した奴を襲撃すれば良いのか?」
「今はまだ時期じゃない。襲撃はもう少ししてからにしよう。時期は…あれを暗殺するのと同時期で良いんじゃないかと僕は思うんだけど…君たちは?」
「良いんじゃないの?私には関係ないし」
「君にも仕事をしてもらうよ」
「なんでよ!貴方達だけで十分でしょ?私行きたくないわ」
「我はどうする?」
「葵を殺した奴らを襲撃をするから、手伝って」
「心躍るような強敵がいると良いが…」
「ちょっと!私の話聞いてる?」
「その場合、私の負担が増えるのですが…」
「それは――――――頑張ってとしか…」
「そうですか…その代わり、従来の計画より時間がかかりますが、よろしいですね?」
「良いよ。やっぱり君との会話が一番楽だよ。まともに話を聞いてくれるのは、君だけだからね」
「あーもう良いわよ!やるわよ!それで良いんでしょ?」
「よし!じゃあ全員で襲撃しよっか」
本来、この場にいるはずの二人を除いた者達の会議は、まだもう少し続く。
緻密に計画を練り、作戦を決行する為に…
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