第16話 情報交換2
あれから10分経過した。そして、ようやく睦月君が再起動した。
睦月君が「正座してたから足がしびれる」と言っているが、
僕は双葉君に怒られたくないので無視だ
「まったく、これから大事なことを話そうって時になんでそんな爆弾持ち込むかな?だいたい「双葉君ストップ」…睦月、蓮に感謝しろよ」
双葉君は、まだ少しイライラしているが、そろそろメインの話に戻りたい
僕が止めた
「ッスー、じゃあ話の続きだ。まず、この世界は、侵攻歴三十年までに滅ぶ」
急に、双葉君が預言者みたいな事を言い出した
現代にも似たような人がいたが、大体外れていた。
あれ…でも、この世界には固有がある。
未来が見える固有があっても、おかしくはない?
「ちょっと待て、世界が滅ぶってどういう事だ?あと何でお前が知ってんだ?
お前のさっきの説明では、お前の固有にそんな効果は無いはずだ」
僕も疑問に思った
双葉君の固有に、未来視っぽいものはなかったはず…
可能性があるとしたら……IF?
「それもこれから話すから黙って聞いてろ、話を戻すぞ。
この世界は俺たちが18歳になる年までに滅ぶ。
これの説明には、俺のIFの能力の詳細を理解して貰わないといけない
俺のIFはもしもを作ると言ったよな?作られる条件は主に二つ。
俺が自発的に発動させた場合、もしくは俺が死んだ時に起きるランダムなもしも…この、死んだ時に発動するランダムな方は、どんな《・》しもになるか俺にも分からない。俺が死んだ場合、俺が七歳の時まで遡る。分かっているのは、それだけだ。そして、今回の《・》しもは、おそらくお前だ…蓮」
急に言われて驚いた
いや…前にも似たような会話をした気がするが
気がする程度なのできっと気のせいだろう
「僕がそのもしもであったとして、だからどうしたの?」
「今回の滅亡でどうにかできないとまずい」
「具体的にはどうまずいの」
「今回の世界でどうにかできるかも。そう思ったのは睦月だけではなく、
蓮がいるからだ。戦力的に考えれば、それでもぎりぎりだが、
可能性がゼロではない。少しでもある時点でマシだ。
では、なぜ不味いか。簡単に言うと、最悪蓮は俺が七歳にになり、固有を授かって、記憶を取り戻すまでに‘‘死ぬ‘‘そんな世界線が作られる可能性がある。
もし、俺が死んだ場合、その時に発動するもしもは選べない
そして、七歳で固有を授かる前の俺は、ただの子供だ。
今の戦力でもギリギリなのにお前が死んだ場合、最悪そこで詰む。
俺は死んでもIFで生き返れるが、お前達はそうじゃない」
「何がまずいのかは分かったけど、その場合睦月君まずい事になるんじゃ無いの?」
「その可能性があるから今回で滅亡を止めようと思っている。
これで世界の滅亡の解説は終わりだ。ほかに何か質問はあるか」
「なんで世界が滅びるの?」
「Sランクの裂け目の人工的な、裂け目の氾濫が発生する。しかも同時多発的にそれをした組織は分かっているが、それをできる固有持ちが誰か分からない。その組織は光神教と名乗っているが実際は家族などを人質に取られた下っ端や滅んだ神の教信者の幹部がいる組織なんだが、一部の幹部とトップの素性だけ一向に分からないんだ」
「トップの人がスタンピードの元凶って事でいいんだね」
「恐らくは…ただ、それ以外にも世界を滅ぼす可能性のある奴はいる。
そいつらにも気を付けなければいけない」
「俺からは以上だ」
僕と睦月君が、双葉君の言った事をゆっくり整理したいと言ったので、
そこで会話は終了し解散することになった
今日は、いろいろあって疲れた
もう寝よう
ベットに寝転んでから今日の事を振り返る
双葉君が睦月君と一緒に来て
睦月君にキレて、固有の事と、世界の事を言って帰った
こうして頭の中で考えると変な一日だったな
学園は明後日から再開だ
入学してから、いろいろなことがあったが
学園は楽しみなので、特に何事もなく再開してほしいと思う
侵攻歴三十四年四月九日
今日は葵君と一緒に遊ぶ予定だ
「何する~と言うか何したい?」
葵君がそう言う
…そう何をするか、まだ決まってないのだ
じゃあ今日何をしようか、二人でそう考えていると
「じゃあ釣りにでも行く?」
葵君のその提案で今日の予定が決定した
「「海だ~」」
僕たち二人は今、宮津湾と言う所に来ている
「…まあ、まだ泳げないんだけど」
葵君のその言葉に、僕は、綺麗な海だな~入ってみたいな~
と思っていた心を落ち着かせ、釣りの準備をする
そう、海に入れないのだ
せっかく来たのに、海開きがまだで入れない…これほど悔しい事は無い。
具体的には、好きだったお菓子の販売が中止されたくらい悔しい。
そんな事を考えながら作業をしていたら
準備が終わった
さて、いっぱい魚釣るぞ~
2時間後
「おで、釣り、嫌い」
「まあまあ、落ち着けって。そうしてたら、余計釣れないぞ」
そう僕は魚を釣れないでいた。この二時間アタリすら無い
何でだよ!おかしいだろ!…何で…何で、僕がゼロで、葵君が9匹なんだよ~
不平等だ!不条理だ!理不尽だ!
僕が魚が釣れないで拗ねていると葵君が話し始めた
「なあ、蓮。俺はさ、今の生活、結構好きなんだぜ。
学校に行って、授業を受けて、ご飯を食べて、
休日には双葉と遊んだりする。そんな、今の生活が、結構好きなんだ」
急な事だったので驚いたが僕も返答する
「僕も好きだよ。葵君や双葉君、睦月君と過ごす、この何気ない日常」
「なあ、蓮。聞いてくれるか?」
「いいよ。何?」
「昔話だけどな。…ある所に仲のいい兄妹がいました。
2人が七歳の時に授かった固有は、幸か不幸か、どちらも強力な物でした
そして兄妹は、固有教育施設と言う所に連れていかれます
兄妹の両親は、その場所について未知でしたが、知り合いに紹介され、
「とてもいい所だった、お子さんも如何?」と言われた事が、
その事の発端です。
その教育施設は、お世辞にも良い場所だとは言えませんでした。
それでも、兄妹は努力し、二人で頑張って生きていました。
そして誓いを立てました
『つらい事があっても二人で生きよう。何があってもお互いに相手の味方でいよう』
しかし、ある日、二人は選択を迫られ、兄は、妹に選択させてしまいます
それが原因で、妹は廃人になってしまいました。
これで終わりだ。結局、妹も、立てた誓いも守れない。
哀れで、惨めな、兄のお話
蓮…お前に聞きたい。この兄はどうすればよかったんだ
何が正解だったんだろうな」
その話を語り終わった葵君の目には涙が浮かんでいた
この物語に、感情移入しているのだろうか?
「正解なんて、少なくとも、僕には分かんないよ。
僕は、未来が見える訳でも無いし、特別、頭がいいわけでもない
そんな僕でも、言える事があるとすれば、
たとえ、後悔の無い選択が何か分からなくても、進む道が分からなくても、
そのお兄さんは、自分で道を決めたら良かったんじゃないかな?
そのお話に出てきたお兄さんは、自分で選んでいたとしても、
もし同じ未来になったら、絶対に後悔するだろう?
なら、道は自分で決めるべきだ。
そうやって、自分で決めて、成功したら自分の手柄
失敗しても自分のせい。そんなメンタルだったら、
その妹に押し付けてしまった後悔も、少しはマシだったんじゃないかな?
その物語の妹さんは、今話したことをしたんだと思うよ。
成功したら自分の手柄、失敗したら自分のせい。
なら、自分が失敗すれば、お兄ちゃんは成功するってね。
すごい兄弟愛だね
そうじゃ無くても、お互いがお互いに、愛している愛されている
って自覚があったなら、妹さんも幸せだったんじゃないかな?」
僕の転生前の記憶を元に、この話についての自論を言うと
葵君は鳩が豆鉄砲食らったような顔をしていた
「そうか。そんな見方もあるのか、参考になったよ。
…蓮、実は俺は……『葵君!アタリだよアタリ!やった~
っておっも…情けないけど、葵君~手伝って~』
分かった今行くよ」
「やったー!ようやく釣れた~でも食べれ無い魚か。うん!リリースしよう
それで葵君、さっき何か言いかけてたけど、どうしたの?」
「いや…何でもない。そろそろ帰るか」
「うん!」
「…自分の道は自分で決めろ、か」
葵のその一言は、蓮には届かない。
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