第10話 決心
侵攻歴二十九年八月二十三日
引っ越すことを決めてから約二年、あの話の後はおじいちゃんは引っ越すと
言ったら絶対にその方がいいと言っていた。
でも下の兄弟たちがまだ幼いこともあって、すぐに引っ越すには至らなかった
実際に引っ越しをしたのは今年の三月くらいだ。
その後鑑定の固有を待った人の僕の誕生日後の予定を確認したり、小学校の下見をしたりしていた。この下見で分かったことは小学校は前世と同じで固有や魔術についての学園ですると言う事だった。固有には、定着するための時間がいるとのことで、それが半年くらいらしい。小学校では前世より授業スピードが速い。六年間で、本来中学校でする勉強もやっておいて、少しでも、固有の事を勉強する時間を増やすためとの事だ。
小学校で固有の勉強をしないのは、定着するのが半年と言う微妙な時間だからと教わった
あとは華族の跡取りとの事で最低限のマナーや歴史、護身術として合気道などを学んだ。自由時間にはランニングや体感を鍛えるトレーニングをやった。目指せ!高身長細マッチョ!!
牡丹と椿は毎日レスバしている。将来が心配になるので止めて欲しい。
胃が痛くなる
ショックだったことが一つある魔力圧縮の効果はどれだけしようと身体能力1,2倍以上にならないと知ったことだこれを聞いたときは、「うそ…だろ…」と
リアルorzになってしまった。もしかしたら、すでに聞いていたのかも知れないが忘れていたのか知らなかった。
でも、良い事もあった。ずっと魔力圧縮の為に、肺に魔力を動かしていため、魔力操作は大分上達して、お父さんにも、「もう少しで固有で魔力操作もらったばかりの子と同じくらいだ」とお墨付きをもらえた
そして今日は待ちに待った固有の鑑定の日だ。今日が待ち遠しくて、昨日は夜も眠れなかった、一人で他人と会うのは二年前のあの話があって緊張するけどどんな固有を授かるかで僕の運命が決まると言っても過言ではない、鑑定をしてくれるお兄さんの前に行く
「私の固有、鑑定で分かるのはランクとその固有が何%器を使っているか、読み方だけです、例を挙げるならけっかいと表示されますが、結界か決壊かは分からないので、固有がどんな効果があるかについては、後から確認していただきたいです。それと、もしSランクになられた場合は国に報告する義務があります。報告した後で、家でのオンライン授業に移行するか、国から護衛を出してもらうか、選択するのはそちら次第です。それでは見させていただきます」
そういうとお兄さんは僕と目を合わせた。お兄さんの目の中に赤い光が宿る
そしてお兄さんは驚いた表情をするとその場にいる家族全員に向かって言った
「蓮君、今から君の鑑定結果の発表を行います、内容が内容なので驚くかと思いますが決して悪い事ではないので、あまり気にしないでください」
四条蓮
固有
・まりょくむげん60%
・へいれつしこう50%
・まじゅつしゅつりょくじょうしょう30%
・???65%
結果を見て唖然とした
魂の器って100%までって話じゃなかったっけ?あとSランクよりも器の容量を使ってる???って何。と
「別に異端とかではありませんよ。政府が公表してないだけでSランクを超える固有持ちは五年に一度くらい現れますし、器が人より大きい人もごく稀ですがいます。ただ器が二倍以上の人は今まで記録にある中には君以外に一人しかいませんので。」
そう言われてホッとした
国に異端扱いされたら他国に逃げるしかなくなる。他国はまだどんなところかも分かっていなかったし
「ですがそうなると、今年は、京都に器が大きい子とSランク以上が合計三人ですか、すごい偶然ですね。固有の情報は個人情報なので言えませんが、強い力を持つ可能性のあるものが一つの場所に集まっているんです。国が荒れそうですね。まあ、他の場所にもSランク以上も器が大きい人も何人かいますし君が気にしてもあまり関係ない話なので、気にしないで行きましょう。めんどくさいことは大人の偉い人に任せておけばいいのです」
そういってお兄さんは笑っていた
この人の仕事ってこういう事をぶっちゃけて良いのかが気になるがまあこの部屋には僕と鑑定のお兄さんしかいない。僕が喋らなければ問題ないのだろう
「そうそう、固有について、この固有はこんな効果があると思われます。とか言ってませんでしたね。まりょくむげんは、そのまま使える魔力が無限になるだけだと思います。シンプルに強いやつですね。へいれつしこうは、魂の中にもう一つの暗算回路を生成するやつですね。脳と魂の情報共有もしっかりできる便利な物です。これは前に保有者がいて記録が残ってるので、確定した情報と思ってもらって大丈夫ですよ。あとはまじゅつしゅつりょくじょうしょうも名前の通りの効果だと思います。
最後の読めないものは、おそらく神様関係の能力ですね。もし神関連だとしたら固有を授ける固有神よりも上の位の神じゃないと見えないなんて事にはほぼならないので、創造神、生命神、死神、運命神、時空神、あたりじゃないかと思います。大変そうですね。これを公表すれば狙われることもあると思います。気を付けてくださいね」
また厄ネタかよ!もう良いよ!こっち来るな!
厄ネタはSランクの固有だけで良いんだよ!何で来るんだよ!
僕は脳内でそう考えながら、お兄さんに気になっていた事を聞く事を聞く
「わかりました。でも、この場合って学校の事ってどうすればいいんですか?」
「学校ですか…まあ行かない方が良いと思います。学校だと、襲撃された時に近くで守れない状況の方が多いので。オンライン授業ならその点はマシになると思います。ランクが高いから学校にいけない方が毎年一定数でるので、国も
そういう人のための教育プランを用意してますし」
「そうなんですね…家族と相談して決めようと思います」
「それが良いと思います。よく家族とご相談してから決めてください」
そう言うとお兄さんは扉に向かって歩き始めた
「お兄さん今日はありがとうございました」
「こちらこそ。本来は一生見られないであろう魂の器が大きく、Sランクを超える固有の両方を持っている人を見せていただきましたし。それではさようなら」
そういうとお兄さんは帰ってしまった
その背中を見送り僕は心に決めた
この世界では絶対に老衰で死んでやる。と
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