仲間を探したい
目を開けるとエレナーとネルが泣いてこちらを見ていた
「ヒロォ…死んじゃうなんてよー…」
ネルは泣きながらヒロの肩を揺らしていた
「暑っ苦し〜な〜」
ヒロは立ち上がると体に付いた砂ぼこりを叩き落とした
「ヒ、ヒロ…!!生き返った!!」
エレナーは鼻水を垂らしながら
ヒロに抱きついた
「元から死んじゃいねーよ さっ行こうぜ」
ヒロは笑いながら歩き出した
「行くってどこにだよ まだ俺らにはこの国を救うって約束があるだろ?」
ネルが引き留めるがヒロは歩みを止めず、2人は小走りで着いて行った
「おいおい、ヒロ ちょっと待…」
ネルがヒロの袖を掴むと、ヒロはようやく振り返った
「早くこの国を出るぞ 何かがおかしい」
ネルは何がおかしいのか聞いた
「俺らが来たタイミングにルシファの手下が来た。」
ヒロが続けようとしたが、ネルが
「ルシファって誰だよ?」
「それは後で言う!
そして、門番で居た2人の巨人だよ。」
ヒロは数十メートル先にある、先程まで2人の巨人が居た門を指さした
「何故か2人が居なくなってるんだよ
門番なら助けに来るか 何かしらかはする筈だろ?」
「普通にプルーフ達に殺られたんじゃないか?」
エレナーはボロボロになった街を見渡しながら言った
「それは無い。なぜならプルーフの「暴走」のSネームかもう1人の方のSネームを使っていたら俺たちが来る前にもう街の何処かしらは壊されてるはずなんだ」
ヒロは地面にあった石を握った そして続けた
「使徒の襲撃のタイミングと突然の門番の失踪が関係していないとは思えない。」
「つまり、あの二人は追手と繋がっていたという…事?」
「あぁ。そう考えるのが妥当だ」
というと、ヒロはまた歩き出した
「ちょっと待ってよ。それでもこの国を助け無くていい理由にはならないじゃないか?」
エレナーは涙目になっていた
そんなエレナー見て、ヒロはエレナーの元に近づきしゃがんで肩を両手で掴んだ
「勿論。この国を見捨てる事なんてしない
でも、頭良く効率良く物事を進めなきゃなんだ。それには俺たち以外に助けがいる。」
「誰?」
「俺たちがどこから来たか、エレナーは知ってるんじゃないのか?じゃあ行こう」
三人はそのまま名防省へと戻った
エレナーはまるで知っていたかのように名防省の中を歩いていた
「こんなデカイ建物を見て驚かないのか?」
ネルは不思議そうに聞いた
「うん。だって来たことあるんだもん」
「えぇ?それはなんで?俺やヒロは超特殊なんだぞ?」
「だって僕のお父さんは元々ここで働いてたんだもん」
エレナーの父親。それは風の国の王だった
「お前、あの国の王子だったのかよ…
通りであの時お城の中に入っていったのか…」
ヒロとネルは驚いたと同時に合点が着いた
「さぁ、集会場へと入るぞ」
三人が扉を開けると、そこには先程風の国でプルーフと戦っていた「クリスタル(?)」と、副戦争大臣のシュラが居た
「帰って来ましたか ところで勝てたんですか?
少し手古摺る相手だったと思いますが?」
クリスタルは威厳のある声で聞いた
ヒロは返事をしなかった 代わりにネルが返した
「はい。この少年が倒しました
所ですみませんが貴方は…?
(さっき居たけど雰囲気が違うなぁ?)」
ネルは疑問に思いながら聞いた
「申し遅れました 私は名防省 調和大臣のクリスタルと言います」
男はお辞儀をしたが、あまりにも滑らかだった
「だ、大臣…」
ネルは驚いたような顔をした。しかし、それよりもヒロが1番驚いていた
「それより、その少年が倒したと…Sネームを教えくれ」
エレナーは自己紹介と自身のSネーム「気体」について話した
シュラは驚いた顔で聞いた
「そのSネームは…元副環境大臣のデンさんと同じ能力。」
「そうだな。ならば合点が着いた
しかし、あの化け物を倒すということは…
もしかするとデンよりも強い可能性が高いな…」
そして数分経ったあとヒロが喋り始めた
「俺がここに来た理由は二つある。
まずは、風の国以外の天地五大国で何か起きていないかということ」
シュラはそれを聞くとビックリした
「おぉ、何故それを知っているのだ…?」
そう言うと直近の戦いをまとめた資料の1番上に
炎の国と森の国の戦いがあった
「え。なぜ二つの国が戦いを…?」
エレナーは膝から崩れ落ちた
「何故かは分からない。しかし、私の部下が行った時には目も当てられない状況だった」
シュラは手で目を伏せた
「当たり前です…四影達が戦えば、一つの国を簡単に破壊してしまいます、」
「つまり、残る五大国は水の国と光の国、そして風の国の三国だけになってしまったということか…」
ヒロは窓の外を見た
「どうする?エレナー」
そして隣で座って下を向いているエレナーに聞いた
「どうするも何も…残り二つの国を全力で助ける…!!」
エレナーは拳を握りしめてそう言った
その言葉には、覚悟と怒りが込められていた
「そうだな」
それに答えるかのようにヒロとネルはエレナーの手を握り、上に引っ張って立たせた
そして、背中を叩いた
「ありがとう。僕は頑張るよっ」




