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神の名を求めて  作者: ササン木
神界編
49/52

天地五大国




「早く竜神様を出すのだ…!!私の堪忍袋の緒は爆発寸前だぞ?」

風の国の国王は、玉座に座りながら、憤怒の顔でヒロ達を見ていた


「お、おい!ヒロどーするんだよ!?このままじゃ、この国王何するかわかんねぇーぞ!」

ネルは、ヒロの肩を掴んで言った


「俺も頑張って青龍を説得してんだけどよー、お前は俺をコキ使いすぎだ!って言って話を聞かねぇーんだよー」


「んー、この場を切り抜ける策は無いかなー…あ!ヒロ!これなら…」

と、ネルはヒロに耳打ちをしてから、前に出た


「ん?やっと、竜神様を出すことが出来るのか?」


「そ、その事なんですが、今出てこれないらしくて…」


「じゃあ、死ね。」

国王は、右手に''風をあつめて''ヒロ達へ向けた。


「うわぁ!待ってくれ待ってくれ!!俺らがここに来たのには、理由があるんだ!!」


「…ん?」

国王は興味を示した


「じ、実は俺らは名防省から来たんだ!この国を調査するために、派遣されたんだ!!」


ネルは、この文言ならリトを探すことができるし、怪しまれることもないだろうと思った


「ほう…ならば竜神様の件はどういう意味なのだ?」

国王は冷静に、顔色変えずに聞いた


「そ、それは、このおっさんの妄言で…!!」

ネルはキャスを指指した


「そうなのか…?兵士長!」

国王はキャスを睨んだ


「い、いえ!私は確かに見たのです!!まるでこいつらを守るように現れになった竜の姿を!」


「う、嘘つくなよ!!俺らはそんなの全く知らねーぜ!!」

ヒロは大声で言った。が、


「黙れガキ共…!嘘をつくにも、名防省の者だという見え透いた嘘…誰がお前らなんかが名防省のやつだと信じると思った!」

国王はヒロ達を睨んだ。


「この場から早く出ていけ!!!」


そうして2人は、お城から出させられた。


「兵の者よ!この不届き者共を国の門まで連れて行け!!」

兵士2人に、連れられてそのまま、門の外へと向かっていた


「俺らが名防省に居ることは本当なのに…あのクソジジイ!!」


「おいおい、それよりリトってやつはどうするんだ?」


「本当だよ…このままじゃ、またリトから離れちまう…」


「しっかし、なんでお前はそんなに、リトに拘るんだ?」


「ん〜、わかんねぇ。ただ、俺とあいつが一緒にいるともっと強くなれると思うんだ!それだけだよ。」

ヒロの笑顔は輝いていた


――と、その時


「ぐへぇ!!」

ヒロ達を監視して着いてきていた、兵士の1人が殴られた


「お、おい!どうしたんだよ!」

ヒロが、その男に駆け寄ったが、気絶しているようだった

すると、一緒に来ていた、兵士のもう1人がこちらを見ていた


「お願いだ!!この国を守ってほしい!!」


「はぁ?何言ってんだよ!俺らはこの国から追い出されてるんだぞ?気でも狂ったのか?」


「いや!違う!本当に君たちにこの国を守ってほしいんだ!!俺は、君たちが青龍を出しているのを見たんだ」


「み、見てたのか?まさかお前さっきの兵士共の中にいたやつじゃないだろうな?」


「ち、ちげぇよ!!俺はあの場に居なかったって!!」


「じゃあなんで知ってんだ?」


「ま、まぁそれはいいだろ?それより、あんた達名防省のやつらなんだろ?近々起こる大戦争を止めてくれ!!」


「大戦争??なんだよそれ?」


「ここアリメカ大陸には、天地五大国と呼ばれる巨大な王国が五つある。

風の国、炎の国、水の国、光の国、森の国。今それぞれの国には、対立が芽生えつつあるんだよ」


「対立…?」


「俺らの国の名前からわかる通り、俺らの国は五大元素に特化している国同士なんだ。もちろんたくさん資源が手に入る」


兵士の口から洩れた言葉に、ヒロとネルは息を呑んだ。


「資源って……そんなもんのために、戦争しようってのか?」

ネルが苛立ったように問い返す。


兵士は唇を噛みしめ、首を横に振った。

「ただの資源じゃない。五つの元素を集めることで、軍事力的にも経済的にも、世界最強になれるからなんだ!!

だから、五大国は戦争をしようとしている…」


ヒロは眉をひそめる。

「でも、資源を奪い合うなんて、そんな……」


「ヒロ、俺らには分からないことさ…」

ネルがため息混じりに肩をすくめた。

「権力持ってる連中は、自分の国さえ良けりゃ他はどうでもいいんだ。歴史ってのはそういうもんだろ?」


ヒロは唇を噛んだ。


すると、兵士は小声になり、ヒロたちに近づいた。

「しかも……各国には《四影》がいる。」


「……しえい?」

ヒロが聞き返す。


兵士は頷き、真剣な眼差しで説明を始めた。

「《四影》とは、大陸における怪物の総称だよ。一匹の力は、都市一つを滅ぼしてしまうほどの力があるとされているんだ…」


「国を滅ぼす……怪物……」

ヒロの心臓が早鐘のように打ち始める。


「僕たち風の国だけがその四影を持っていない。だからこそ、この戦争を止める中立として僕たちが、頑張らなくてはならないんだ」


ネルは目を丸くし、呟いた。

「おいおい……そんなバケモンを国が飼ってんのかよ。」


「飼っている、というより……封印しているんだ。未だに、四影を手名付ける者などこの世には存在しないからね…」

兵士の声は低く震えていた。


ヒロは無意識に自分の胸を押さえた。そこには、まだ拗ねている青龍がいた。


――青龍……。


兵士は続けた。

「だからこそ、君に頼みたいんだ。……竜神を宿す者、メルヘイヤ。君なら、四影をも抑えられるかもしれない。」


「……!」

ヒロの瞳が大きく見開かれた。


ネルが慌てて口を挟む。

「ちょ、ちょっと待て!こいつにそんな大役を押し付けんのかよ!?第一、俺らが戦争を止めるなんて、無理だろ??」


兵士は目を伏せ、苦しそうに吐き出した。

「君たちは名防省の人間なんだろう!?()()()()もそこに行っていたが、弱いものを守るのが名防省の役目じゃないのかよ!!」


ヒロは言葉を失った。


ネルは頭を掻きむしりながらも、兵士の必死の声に押され、黙り込むしかなかった。


「どうするヒロ?このまま残ってもいいと思うぜ?リトを探すことも出来るんだし」


「ん…少年に、ここまで説得されたら断るわけにもいかねえよな…」


そして兵士は名乗った。

「……俺の名は、エレナー。お願いだ!どうか、この国に残ってくれ。君たちがいなければ……風の国は、すぐにでも飲み込まれてしまう……!」


エレナーの出した右手に、応えるかのようにヒロとネルも右手を出した。


「見捨てられるわけないよな!!」


「やったぁ!!ありがとう!!」

少年は満面の笑みで、抱き着いた




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